+20

Real Jeans & McCOYSTA Millennium Special

今週の一枚「Hourglass」James Taylor 1997

2008年03月31日 | Fuku-music
【Fuku】

今週の一枚「Hourglass」James Taylor 1997

すみません。また"そばにあった一枚"ですが、もう何十年も大好きなJames Taylor(JT)の作品の中でも特に好きなヤツ、1997年の「Hourglass」。

James Taylorは以前にもDVDを紹介しましたが、まさに私にとっては青春期にそれこそ擦り切れる位に聴き込んだシンガーソングライター。70年代の「Sweet Baby James」、「Mud Slide Slim and the Blue Horizon」から「One Man Dog」、「Gorilla」、80年代の「Dad Loves His Work」、「That's Why I'm Here」、90年代のライヴアルバムから2002年の「October Road」、最近作の「One Man Band」までいつでも傍にいたアーチストです。
なかでも、30年以上の彼のキャリアの中でもちょっと低迷期に陥っていたかと思わせていた90年代中期に、以前と変わらずのJTの世界を豪華なゲスト陣のプレイと共に届けてくれた「Hourglass」は特にお気に入りです。

よく言われることですが、JTの最大の魅力はその声です。まるで独白のような、穏やかで優しいその声に初めて触れた時、私は正直言ってそれまで聴いてきた所謂ロック系の歌い手とは全く違った印象を受けたと同時に、なんとも気持ちの落ち着く独特の世界に誘い込むような不思議な声に魅了されました。しかし、その後何年かかけて彼の歌声を聴いていくうちに、その穏やかな声の裏に深い絶望が宿っていて、青春期に受けたドラッグ中毒や精神衰弱により絶望の淵を彷徨った経験がその裏にあることに気づかざるを得ませんでした。幾多の困難期を経て発表された「Sweet Baby James」は、静かに心の傷を癒すようなジェイムズの歌声により、"愛と平和"を旗頭にした60年代のロックの挫折を経験した当時の人々の胸にことさら優しく響き、かつてのロックの激しさとは一線を画す素朴な歌を歌う彼のような自作自演歌手は"シンガー・ソングライター"(SSW)と呼ばれ、そのブームは一世を風靡しました。

この「Hourglass」は、そんな時代を等身大で実体験したアメリカの世代に大いに受け入れられて、97年のメガヒットとなりましたが、ややポップにはなりながらも基本的にはアコースティック・ギターの弾き語りをベースにしたその牧歌的なサウンドと共に、いつの時代も変わらない彼の声は30年間変わることなく我々の胸に優しく響き続けています。
アルバムの内容は別にこれといった新展開はなく、安心して聴けるいつものJTワールド。Yo-Yo Ma、Stevie Wonder、Branford Marsalis、Michael Brecker、Sting、Shawn Colvinといった豪華なゲストを多数迎えながら、それらはあくまでも曲の引き立て役程度の起用にとどめ、JTがリスナーに語りかけるように物語を歌うという、30年間変わらないいつものお馴染みのスタイル。この世界をマンネリとかワンパターンとか言い放ってしまうのは簡単だけど、いつの時代も気の抜けたものになったりせずにクオリティを保ち、確実に存在する聴衆に作品を届けることを継続しているその姿勢には頭が下がります。あと、このアルバムですが、当時としてはまだ珍しかったEnhanced CDでCD Extraには彼のインタビューが収録されています。そういった新たな試みに挑戦する姿勢もまたJTらしさとも言えます。

以前に紹介したアメリカで行われたライヴの模様を収めたヴィデオなどを観ると、JTは単なるナツメロ歌手として観客に受けているのではなく、彼と同時代を過ごした観客達がおそらく多く占める客席から、一緒に成長した友人、愛すべき人、という感じで、声援が送られているようにも見えました。一言でナツメロとかワンパターンと評価してしまうことは簡単ですが、単に懐かしむも良し、また還暦を超えてもますます盛んな活躍を続ける偉大なるアメリカのSSWが続ける新しい挑戦を快く受け止めるも良し、そういう存在は特にこういった時代には不可欠なのかもしれません。少なくとも私にとっては"JT"は永遠です。

James Taylor   Hourglass

1 Line 'Em Up
2 Enough to Be on Your Way
3 Little More Time With You
4 Gaia
5 Ananas
6 Jump up Behind Me
7 Another Day
8 Up Er Mei
9 Up from Your Life
10 Yellow and Rose
11 Boatman
12 Walking My Baby Back Home

Columbia Records CK67912 1997年05月19日

軽靴4

2008年03月30日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

目黒川ですが、夜はちょっと寒かったですが、モノスゴイ人手でした。
こいつは軽めとは言えないかもしれないけど、軽いんですよね。目黒川には似合っていたかもと自負。

軽靴3

2008年03月29日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

もひとつ軽め、だとこういうのが一番ですかね。L.L.Beanの80年代のスウェードローファー。つっかける感覚ってのがイイですね。まさにサクラの季節、今日は目黒川ですね。昨晩も行ったけど。

軽靴2

2008年03月28日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

もう一つ軽めで、ユケテンのモカシン。最近は結構有名なようで扱うお店が増えてきたようです。日本人がデザインしたアメリカの靴。イイですね。

軽靴

2008年03月27日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

暖かくなってきたので、いつものブーツばかりってのもちょっと無粋ということで、この手の軽めの靴が登場します。足元も軽く、って感じですかね。ColeHaanのローファーは革も薄めです。

鉄道員コート

2008年03月25日 | Fuku-Jacket
【Fuku】

だいぶ暖かくなり、サクラもそろそろというこの頃ですが、こういう一枚モノのカヴァーオールが出番です。ブラックダックに赤のボタンホールが利いていたJoe McCoyの1999年リリースのやつです。例によって名前を忘れてしまいました。ボタンの刻印にも赤が入っていて、赤と黒のコントラストがなんとも利いてます。

今週の一枚「The End of the Innocence 」Don Henley 1989

2008年03月24日 | Fuku-music
【Fuku】

今週の一枚「The End of the Innocence 」Don Henley 1989

すみません。またまた手抜きで、今週の一枚ではなくて、"そばにあった一枚"というか、"昨日聴いてた一枚"で済ませてしまいます。

これは全くの私の私見なんですが、私はEaglesというバンドは、初期を除いては、ドラマー兼"The Voice of HOTEL California"ことDon Henleyのワンマンバンドだと思っています。彼の独特のハスキーヴォイスがなければ絶対にEaglesは成り立たないし、彼の詩の世界がなければやはりEaglesの音楽は成り立たないとずうっと思っています。
よって、解散後もDon Henleyのソロ活動にはすごく興味があったし、アルバムも全て手に入れていました。
其の中でも傑作と呼ばれているのが、Don Henleyが豪華なゲストを迎えて,1989年にリリースした傑作アルバム「The End of the Innocence」です。

はっきり言ってこのアルバムはアタリとハズレ(私にとっての)の曲が混ざっていて、玉石混交なんですが、バラードやミディアムテンポの曲とロック・タッチの曲がうまく調和しているところが大きく評価されました。
Don Henley自身はどちらも得意とするところなんでしょうが、私はやはり、タイトル・トラック,"New York Minutes゛、゛The Heart of the Matter゛のミディアム/スローの泣かせる3曲が最高です。この3曲+トラック4の"Last Worthless Evening "の4曲のためにこのアルバムを買ったと言っても良いくらいです。

タイトル曲゛The End of Innocence゛はHenleyとBruce Hornsbyの共作ですが,ここで聞かれるHornsbyのピアノが相変わらずの瑞々しさで印象的で、ストリングスの響きが美しい゛New York Minute゛やこのアルバムのコンセプト・トラックとも言うべきライブでもお馴染みの゛The Heart of the Matter゛の円熟味ある彼の名演が何とも言えない余韻を与えてくれます。

このアルバムは、基本的にはHenleyと元The SectionのDanny Kortchmarの二人によりプロデュースされていて、1989年という時代が示すとおり、打ち込み中心のリズムトラックのなんとも今から思うと古めかしい音質が懐かしいのですが、ゲストの配置も適材適所の実によくできた大人のためのロック・アルバムだと思います。

#今さっき、スマスマ見てたらTOTOがゲストでプレイしてました。今回のTOTOのベースってLee Sklarなんですね。知りませんでした。元The Sectionですよ。まさかこの時代にLeeの渋めのベースプレイがテレビで見れるとは思っていませんでした。全然元気イッパイでバリバリに鳴らしてました。いやあ、Smapとの共演とは驚いた。

The End of the Innocence Don Henley

1. End of the Innocence
2. How Bad Do You Want It?
3. I Will Not Go Quietly
4. Last Worthless Evening
5. New York Minute
6. Shangri-La
7. Little Tin God
8. Gimme What You Got
9. If Dirt Were Dollars
10. Heart of the Matter

Geffen 24217
CD (1989/6/19)

New Westerner

2008年03月23日 | Fuku-Jacket
【Fuku】

こないだ初めて神宮前のLe Globeに行った時に、SHIPSの今季のカタログをいただいたのですが、それを見た初めて知りました。なんと、Lee WesternerのSHIPS別注というのが出ているんですね。
画像だけでまだ実物は見ていないんですが、ジャケットはかなりアレンジが効いてるようで、まあいいかな、って思ったのですが、パンツは結構イケているみたいです。今の時代にまたWesternerとは驚きました。
今度はSHIPSに行って現物を見たいと思ってます。銀座のSHIPS WINE LABELのお店にも行ってみたいと思いつつ未だです。おっと、あとは葉書が来たBEAMS+の丸の内店も3/29開店。ちょっと楽しみです。

廃番

2008年03月22日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

ALDENの日本ではお馴染みのタンカーオックスフォードですが、残念ながら廃番のようですね。新潟のALDENの扱いでは有名なナトリヤさんのページに出ていたのですが、ラコタハウスに確認したところやはり廃番。もともと日本だけの別注みたいなもんでしたが、もう作られないとなると寂しいです。こういった縫製にちょっと手間というか職人技が必要なタイプはどんどん少なくなっていきます。

ストラップ

2008年03月21日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

こういうストラップで締めるブーツってのは紐で締めるよりも絶対に脱ぎ履きが早いと思われるがちなんですが、そうでもないんですよね。特にストラップが豪華で厚手のやつだった場合には金具に収めるまででかなり時間がかかってしまいます。革が馴染んでくると脱ぐのは結構早くはなるんですけどね。

こういうストラップ式のチャッカブーツですが、"GeorgeBoots"っていう名前がついています。起源はよく知りません。

Hemispheres

2008年03月20日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

こないだの続きですが、Hemispheres、Jacobson、AldenのトリプルネームのModifiedのキャップトゥ。40歳以上の方限定でしたが、これは結構反響ありましたね。
キッドスキン使用なので、細かい皺が入ってなかなかの風格ですが、履いてみると軽くて本当に歩き易いです。ライニングにはフエルトとキャンバス地を使っていて、非常に丁寧に作られています。
サイズは8のDで、つま先の捨て寸の大きさまで全てピタリの私にとってのゴールデンサイズ。本当の自分にとってのイイ靴ってのはこういうのを指すんでしょうね。

今年もまた

2008年03月19日 | Fuku-Jacket
【Fuku】

毎度のことで恐縮ですが、今年もまたそろそろWesternerの季節。もう毎度のことで私のWesterner好きは判った判った、と言う声多数でしょうが、今年もまたこんな刺繍モノが楽しい季節。ただまあインナーはスウェットとか少し厚手のワークシャツなんかでないとまだ寒いです。

立ち襟

2008年03月18日 | Fuku-Jacket
【Fuku】

これから出番スタンバイとなると、こういった軽めのカヴァーオールですね。スタンドカラーが特徴のDouble Diamondのカヴァーオール。最初はこの立ち襟がちょっと気になったのですが、実際に着てみると逆にこれが新鮮で結構これからの時期にに出番が多いです。ストライプの柄が少しですが落ちてきました。

今週の一枚:「A Meeting by the River」 1992

2008年03月17日 | Fuku-music
【Fuku】

今週の一枚:「A Meeting by the River」 Ry Cooder & V.M.Bhatt 1992

今週もまたまたネタ仕込み不足ですみませんが、ちょっとそばにあったので、short版で失礼。

"世界の音楽旅人"こと、このコーナーではお馴染みのRy Cooderがインドのスライドギターである"Mohan Vina"奏者V.M.Bhattとの歴史的な出会いを一発録音した1993年のグラミー賞ワールドミュージック部門受賞の傑作「A Meeting by the River」がそばにありましたのでご紹介。

この盤は、一言で言えばアメリカとインドのスライドギター対決、全くスキの無い緊張感溢れるスライドギターバトルとかいう表現が宣伝部的にはあてはまるんでしょうが、聴いてみると全くバトルではなくて、ライの弾く重厚なるボトルネックギターにやさしくBhattのオリジナル楽器MOHAN Vinaのやさしい調べが絡むという感じで非常に心地良いインプロヴィゼーション溢れるセッションをそのまま究極の音質で収録した名盤です。ちなみにこちらは音質がさらに究極の45回転のLP盤(2枚組)もリリースされています。

私は、このV.M.Bhattについては全くの無知識で、この盤で初めて存在が判ったんですが、ライナーを読むと、インド音楽の世界では非常に著名な方で、インド音楽の巨匠"ラヴィ・シャンカール"の元で古典音楽を学び、シタール奏者としても良く知られた方だそうです。
このMOHAN Vinaというインドのスライドギター的な楽器も自身で開発したもので、シタールの弦とギターの弦の両方が使われているそうです。

ギター以外に聴こえてくるのは、TablaとDumbekという打楽器の音のみ。リラックスして聴いていると、悠久のガンジスの流れが目に浮かび、それと共にハワイ島はノースコナの心地良い風が吹いてきます。Ryはこの盤をハワイ音楽の巨匠"Gabby Pahinui"に捧げています。

以前に、知り合いのヨガをやってる友人にこの盤を勧めたら、ヨガのBGMとして最高と言われました。


A Meeting by the River Ry Cooder & V.M.Bhatt

1. A Meeting by the River
2. Longing
3. Ganges Delta Blues
4. Isa Lei

Water Lily Acoustics WLA-CS-29-CD
輸入元: ヴィヴィッド・サウンド・コーポレーション VSCD1106(1)