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今週の一枚:「Jack Elliott」Ramblin' Jack Elliott 1963

2006年10月09日 | Fuku-music
【Fuku】

これは秋とは全く関係ない単なる私の趣味で聴きたい音なんですが、ここでも何度も登場してお馴染みのアメリカが生んだ偉大なるBrooklyn Cowboyこと"Ramblin' Jack Elliott"の私が最初に買ったLP盤である「Jack Elliott」、米国のカントリーやフォークソングでは名門中の名門レーベルであるVanguardから1963年にリリースされた、ジャックの数多くの作品の中でも日本では一番知られた名盤です。私は高校1年の夏に渋谷のヤマハの輸入版コーナーで買いました。今から思うとかなり高くて確か3200円ぐらいだったと思いますが、昼飯を我慢してお金を貯めて買いました。

この彼の名前だけのシンプルなLP盤が非常に有名なのは、A面2曲目の「Will the Circle Be Unbroken(永遠の絆)」で、ちょっと頼りなさげなハーモニカが聴こえているのですが(殆どエリック・ダーリングのバンジョーに消されていますが)、クレジットを見ると"Tedham Porterhouse"という名前のプレイヤーが記載されています。これがかのボブ・ディランの本格デビュー前の演奏で、これは後年に知ったことなんですが、当時、ジャックと行動を共にしていたディランが、飛び込みで急遽参加したという曰くつきの名演のおかげで、このLP盤は日本では結構有名になりました。

まあディランの客演はご愛嬌として、このアルバムでは彼の十八番と言えるナンバーのオンパレードで、A面4曲目のカリプソのテイストをもった「Guabi Guabi」、敬愛したウディ・ガスリーの代表曲「1913 Massacre」、日本公演でもその名調子を聞かせてくれたB面3曲目の「Black Snake Moan 」など、彼の独特のギターテクニックと彼が本来唄いたかったカウボーイソングの数々が堪能できます。

近年、このアルバムとこの次にVanguardに残した一枚を2 in 1にしてCD化されましたが、やはり私にはこの古びたLP盤が愛着があります。

やっぱ若い頃に聞き惚れた音ってのは絶対に忘れないですね。

Jack Elliott  Ramblin' Jack Elliott  1963 Vanguard VSD-79151