徒然なるままに~のんびり、ゆったり、こまやかに

猪突猛進型の60代。そして卵巣がんですっ転んで8年。目指すはのんびり、ゆったり、細やかな生活!無理かなー(#^.^#)

調査書(内申書)悲哀

2017-03-10 20:06:29 | 子どもとおとな
この季節、大学入試は大方の決着がつく。
勤務校ではあと一つの入試を残している。

入試の前に、教員に一つの業務がある。
それは、高校からの調査書(内申書)に
目を通す、というものだ。

私は昨年、今年とその係りに当たっていた。
私学では入試を何回も行う。
その度に、調査書に目を通した。

そして、いつも悲しくなることがあった。
成績や、出席日数等は型通りに書かれている。

私が悲しくなるのは、その後に続く頁だ。
高校3年間、各年度、学期ごとに
その生徒が、何を頑張ったか、
どんなことに興味を持って取り組んだか、
或は授業にどんなふうに取り組んだか等々を書く頁。
担任が書き、校長が印鑑を押す。

生徒が頑張った、どんな小さいことでも
丁寧に取り上げて、書かれているものが30%ほどだろうか。
あとは、かなり型通りに書いているなと思われるものが
半数ほど。

そして残りの20%くらいが、
ほぼコピーアンドペースト、つまりコピペの文章。
例えば、1学年から3学年まで通して、
「特記事項なし」のみ。
あるいは「自分の興味のあることに取り組んだ」
という抽象的な事柄のみ。

どうして、コピペと分かるかというと、
同じ学校からの受験生がいるので、
彼らの調査書を比べてみると、ほぼ同じだからだ。

今回は、全くコピペもコピペ、「特記事項なし」のみしか
書かれていない調査書にぶつかった。

この生徒だって、3年間高校生活を生きてきただろうに、
教師からみれば「特記事項なし」。
本当に生徒が可哀想になってしまう。
こちらがその生徒の人となりを知る手掛かりはゼロ。
かかれているのは評定平均値と、出席・欠席日数のみ。

教師は何を考えているのだろう。
受験はその日のテストの成績の
一発勝負で、調査書なんかは関係ないと考えて
手を抜いているのかもしれないけれど、
これではあんまりだ。
私が生徒で、この中味を見たら、
教師を信じられなくなる。

教師という職業が本当に忙しいというのは
承知しているつもり。
でも、合否にほぼ関係ないとはいえ、
だからって、コピペで済ませられるっていうのは
やはり教師と生徒の間に「人としてのかかわり」ってものが
なかったことを思わせる。

そして、さらに加えて、そこには校長印が押されている。
校長先生はその教師に一言言わなかったのだろうか?
これでいいと思ったのだろうか??
思ったから印を押したとしか思えない。
校長先生も、どうせ誰も読まないからと思ったのだろか?

と、そんなことを考えた、
うら哀しい「調査書精査」の一コマでした。

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