徒然なるままに~のんびり、ゆったり、こまやかに

猪突猛進型の60代。そして卵巣がんですっ転んで8年。目指すはのんびり、ゆったり、細やかな生活!無理かなー(#^.^#)

今日はハロウィン、久しぶりにブログ復帰!!

2016-10-31 22:30:51 | 日記
気が付いたら10月31日。
ハロウィンナイト。

ここ2週間、ブログから遠ざかっていた。
締め切りのある書き物を抱えていたため・・。

何度もブログを書きたい衝動にかられた。
でも、でも、実はその編集者もブログを読んでくれている。
だからブログをupしたら、さぼっているのがばれちゃう(*_*;

というわけで、2週間も空いてしまったのでありました。

明日からは11月。
またもう少しマメに書きたいなって決意を新たに。

そうそう、サントリー美術館の「鈴木其一」展。
またまた行ってしまった。
これ、これに会いに。


そして今回の発見は「桜花返咲図扇面」。


京都の細見美術館の所蔵品。
秋の枯れ枝に狂い咲きの桜。
人生の秋に春が舞い戻る。
そんなイメージ。
その同居が面白い。
しばし見入ってしまった其一との再会でした。

2016 大津・京都行きー平安女性貴族の脚力おそるべしー

2016-10-17 10:12:30 | 京都旅行から
10月の半ば、大津・京都を訪れた。
今年の秋は本当に本当に雨が多かった。

でも、この二泊三日は奇跡的に
全国「晴れ」の天気に恵まれた。

実は昨年も、琳派の追っかけで
京都国立博物館を訪ね、
等伯に会いに智積院に行った。

今回は、京都市美術館で行われている
「生誕300年 若冲の京都 KYOTOの若冲」が大きな目的。
それと、細見美術館、相国寺を回るのが京都コース。
大津コースは、石山寺、三井寺、延暦寺。
これを二泊三日で実行しようというもの。 

今年も紅葉前に行くことに。
本当は紅葉の時期に行きたいのだが、
人出のことを考えると、どうしても二の足を踏む。

京都には、いつも桜前か紅葉前がこのところのパターン。

今回は琵琶湖畔にあるホテルに宿を取った。
新幹線とセットになっている京都の宿は
かなり直前に申し込んだこともあり、
どこも空室がなかった。

それなら大津はどうだろう。
京都に近いし。
その勘は的中。
宿は簡単に取れた。
行ってみて分かったこと。
それは外国の旅行客の割合が少ないということ。
だから、空いていたのかもしれない。
京都の宿はこのところ、
外国からの宿泊客の方が多い。

それに「石山詣で」は以前からの夢だったしなあ。
源氏物語は原文では挫折したけれど、
軽やかで大好きな「田辺源氏」は読破した・・・。

まだ少女だった頃、
「蜻蛉日記」の右大将道綱の母に
いたく思い入れをしていた、
ということを思い出した・・・。
大津に行くなら石山寺は外せない。
彼女も「石山詣で」をしていたし・・。

さらに「石山詣で」を決定的にしたのは・・、
旅行前日、BS朝日「五木寛之の100寺巡礼 スペシャル2016」で
放映されていた「石山寺」をたまたま観たこと。
これは偶然だった。

五木寛之といえば私の青春時代のヒーローの一人。
五木寛之作品集も全部揃えた。
で、全部読んだ。
全集や作品集を揃えて全部読んだのは、
この作品集と田辺聖子の長編全集のみ。

そしてそれから、子育て、仕事と
そんな夢見る乙女時代の私の嗜好は
ほぼ封印されていた。
40年もの間・・・。

私の京都行きは歴女だった少女の自分が
遣り残したことを実行する旅。

そして、若冲や等伯や琳派を巡るのは
大人になって新たに広がった世界の
深みにもっとハマっるため。

まあ、よく歩きました。
そして、階段をいっぱい上りました。

それにしても、蜻蛉日記の右大将道綱の母の
「石山詣で」は都を午前3時ころ出発し、
それから14時間かけて石山寺に到着。
夕方の5時には着いたということだ。
その後夜中に参詣・祈願したらしい。
(詳しくは三橋順子さんのブログをご覧ください。
(参照:http://zoku-tasogare-2.blog.so-net.ne.jp/2013-02-14-11)

一日6時間をたった3日間、
歩いたりしただけで、
フーッ、なんて言ってる私たちなんかより、
平安貴族はずっとタフだったのです。

と、そんなことを思った旅でもありました。



江戸琳派の旗手「鈴木其一展」から

2016-10-10 18:03:24 | 美術展から
三連休2日目。
秋晴れを期待したが、
この日も朝は雨。
それも午前中はかなり強かった。

10時開館のサントリー美術館に行く予定だったが、
余りの雨脚の強さに少々怯み、
午後、雨が上がったら行こうということに。


 鈴木其一展 サントリー美術館
 
楽しみに楽しみにしていたので、
天気の回復を待った。
幸い、天気予報通り昼には上がった。

この日、午前中雨だから、入館者は少ないだろう・・・、
というのは甘かった。

かなりの込み具合。
やっぱり、朝一番で入館しなければだめか・・、
と、意気消沈しかかったが、
それはそれとして、
やっぱり鈴木其一は江戸琳派の旗手と
言われることに納得。


 夏秋渓流図屏風(根津美術館蔵)

見た瞬間、面白いと思った。
何がかというと、木の幹に生えた苔。
これが、信じられないほど丁寧にいくつも描かれていた。
これってどういうことなんだろうと思った。
その苔が動き出しそうだった。

それから渓流。
素人考えだが、ちょっと錦絵風のデザイン。
にもかかわらずというか、
その水音が聞こえてくるようなリアルさがある。
デザイン的でいて、リアル。
現実と超現実が入り乱れているのに、
何かすっきり収まる。
それにやはり今回も、
私はこの藍色と碧に惹かれた。

そしてこれ、

 朝顔図屏風(メトロポリタン美術館蔵)

初めてみた。
すごい。

 朝顔図屏風の朝顔

私は、ここでは朝顔の「白」に惹かれた。
「白」が至る所で光彩を放っている。
こんな表現あるんだなって。

同じ琳派の尾形光琳による「燕子花図」に
雰囲気はとても似ている。
でも光琳の「燕子花図」には「白」がない。
そこに其一の斬新さを垣間見たように思う。

斬新さと言えば、今回の展示で
其一の画業が一色にとどまらないことを知った。
才人というべきかもしれないなとも思った。

もう一つのはじめて。
其一による「風神雷神」。

 風神雷神図襖(東京富士美術館蔵)


 風神雷神図襖(東京富士美術館蔵)

琳派ではおなじみの「風神雷神図」
俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一のものがよく知られている。
その三点が揃うというので、
昨年は京都国立博物館まで追っかけをした。
混み混みの押し合いへし合いの人混みの中でみた。

その三点と、其一のものは趣が全く異なる。
其一の風神雷神には金箔はない。
むしろ墨絵風の風神雷神図であった。
襖絵ということもあるのか、
空間がゆったりとられていた。
その雲の動きが面白い。
と、そんな特徴をもつように思えた。

琳派はもともとは私淑の系譜で、
この「風神雷神」もそんな形で描き継がれてきている。
ただし、其一だけは酒井抱一の直弟子である。
これは琳派としては異例のことだ。

直接の師匠はいながらも、
其一はむしろそこから飛び出ている。
それが彼が彼たる所以。

継承とそこからの飛翔。
そんなことをほんのちょっぴり考えてしまったひと時でした。

それにしても朝顔のあの白。
今でも頭から離れないのは何故??

で、またもう一度観に行くと
決心したのでありました。















ウルトラの母の力と祖父の力ー「にぼし」騒動の巻-

2016-10-09 09:30:50 | 孫シッター奮闘中
この日、私は仕事日だった。
だから、夕方のウルトラマン2号(保育園4歳男児)の
お迎えは夫の仕事。
彼らが帰宅して間もなくウルトラマン1号(小学一年生)も
放課後クラブから帰宅。

彼らがウルトラマンビデオを1本観ている間に
夫は夕食のテーブルセッティング。

何故夕食の支度ではなくセッティングか。
それはウルトラの母が朝準備しておいた
その日の子どもの夕食をセットするだけだから・・。

でも、具だくさんの味噌汁を温め、
冷凍ご飯を解凍する、というのは夫の仕事。

その日は、カルシウムを食べさせるという
ウルトラの母の思いで、
味噌汁には煮干しが丸のまま入っていた。
(丸のままって、私たち夫婦のテイストではない・・・・)

夕食が始まる。
「おじいちゃん、煮干しが入っているよ。
これ取っちゃっていい?」(ウルトラマン1号)
「だめだよ。食べなきゃ」(夫)
「煮干し、煮干しが・・・。
おじいちゃん食べて」(ウルトラマン1号)
「僕のも食べて」(ウルトラマン2号)

「じゃあ、煮干しは残していいから
(何しろ丸のままだしなあ・・・)、
味噌汁は飲むんだぞ」(夫)

しかし、ウルトラマンたちは
普段はさっさと飲む味噌汁に手をつけなかった。
こりゃあ、まずいっと思った夫は、
煮干しがなければ味噌汁は飲むだろうと考え・・・、
結局、二人分の煮干しを食べた。

食事が終わって一段落した頃
ウルトラの母帰宅。
しばらくして、子どもたちに聞いた。
「煮干し食べた??」(ウルトラの母)
「・・・・・」(ウルトラマンたち)
ウルトラの母は気づいた。
彼らが食べなかったことを。
でも、この日、少し余裕のあった母は
ウルトラマンたちをしかり飛ばすことはなかった(ホッ、笑)

夫はそれを見て、今日の状況を説明した。
「おとうさん、貴重なカルシウム源だから、
食べさせてね。でも、まあ難しいか。
私が言えば食べるから、明日の朝、
その味噌汁また飲ませるときに、食べさすわ。」(ウルトラの母)

そして次の朝。
味噌汁を温め直したウルトラの母は気づいた。
「味噌汁がすえている!」(ウルトラの母)
(夫は、前日に味噌汁に一度火を通すのを忘れた!
と言っていた・・・)

ということで、その煮干し入り味噌汁はおじゃんに。
新たに今回は丸の煮干し入りではない味噌汁を
作り直したという。
この日は朝の食事の準備は夕食の準備で手いっぱいで、
煮干しを丸のままじっくり煮た味噌汁を
つくる時間はなかったようだ。

ウルトラマンたちはこの日は
丸の煮干しを食べさせられることは免れた。

ウルトラマンたちにとっての
力関係の把握は・・・・、
ウルトラの父>ウルトラの母>ウルトラの祖母>ウルトラの祖父

煮干しを丸のまま、黙って食べるのは父と母のところだけ。
祖父と祖母の前では
「えーっ!!」と言いながら私たちの様子を見る。

「食べたの?」と母に聞かれれば
今までだったら、すぐにモジモジしたけれど、
「・・・・・・」とだんまりを通す。

ほんと、面白い。
そして、大きくなったなって思う。

ふと、ウルトラの母の声なき声が聞こえてきた。
「だって、なんでもいい、いいじゃだめでしょ。
それじゃ、子ども育たないわよね。
お母さんだって、私たちの母親してた時は
そうだったじゃない!」

色んな大人がいる。
そこでどんな自分を出すのか。
子どもは無意識だろうが、そんな勉強しているのかなって。
それにしても、祖父母って立場って面白いって
益々思うこの頃なのでした。