午後7時過ぎ、ウルトラマン1号(TP1年生)と2号(KJ4歳児)は
ウルトラ星に帰還する。
兵どもが夢のあと・・・
お疲れムサシ
二世帯同居を始めて2か月半が経った。
お互い、やっと生活のペースをつかめ始めてきた。
わが家の飼い猫ムサシ。
12歳の初老??
老夫婦とのんびりと日を送っていたが、
それは3月11日に終止符を打った。
4歳と6歳の男の子二人がいる家族との同居。
以前のブログでも書いたが、
初めのうちムサシは「シャーシャー」威嚇していた。
この威嚇音もほぼ12年ぶりに聞いた。
二人の予測を超えた行動に、
ムサシもどうしていいのかわからなかったのだと思う。
どうしていいのかわからないのはウルトラマン二人も同じ。
「キャー、ムサシ!!」「ワーッ、ムサシ!!」と大騒ぎ。
ムサシは私が「ムサシ」と呼ぶと「ミャーッ」と返事をする。
先代の猫のジジがほとんど鳴き声を出さない猫だったのに比べて、
本当によく鳴く。
「ムサシ-」(私)
「ミャーッ」(ムサシ)
そんなやり取りを聞きながら、
ウルトラマンたちは自分たちが呼んだら
ムサシにミャーと答えてほしくて、
「ムサシ-」「ムサシ-」と声を張り上げる日々が続いた。
時に猫パンチを食らいながら、
それでもウルトラマンたちは諦めずに
「ムサシ-、おはよう!」から始まって
「おやすみ!ムサシ」まで、
二階に来ると、何とかムサシとやりとりをしたいと
試行錯誤を続けてきた。
そのうち1号TPはこわごわながらも、
ムサシの横に座ればブラッシングをしても嫌がらないことを学んだ。
今ではTPが黄色いブラシをもって
「ムサシ-」と呼ぶと、ムサシはやってくる。
そしてTPのそばに座って、
ブラッシングOKの姿勢をとる。
一方、4歳児KJはムサシにどうしてもしたいことが3つあった。
その1、鼻を触ること
その2、耳を触ること
その3、しっぽを触ること
お気づきと思うが、
どれもこれも猫が人間にできればして欲しくないこと。
「おはよー」というなり、鼻めがけて人差し指が飛ぶ。
初めのうちはムサシは正面から近づかれるのが怖くて
耳をペタンコにした威嚇の姿勢をとった。
「優しく、優しくね」とKJに言い続けるうちに、
KJも静かに鼻を触ることができるようになった。
そしてすかさず、耳とシッポを触る。
それができると、ヤッター、一日が始まるぞとなる。
いつの頃からか、KJはムサシの鼻を触るときに
「ポン!」と言うようになった。
その声が大きいのが嫌だったのか、
ムサシは必ず「ミャーッ!!」と毛を少し逆立てながら鳴いた。
しかしKJは大喜び。
「あのね、ポンてやると、ミャーッて鳴くんだよ。
ポン・ミャーだね」
ムサシのあだ名がポン・ミャーになった瞬間だ。
ただ、KJはムサシが嫌がって
ミャーッて言っているとは気づいていない。
もう嬉しくてムサシと言うかわりに
「ポン・ミャー」を連発した。
それはおとといのこと。
このところの常で、KJはムサシとの言葉のやり取りをしたくて
大きな声で「ポン・ミャー」と言った瞬間、
伸びあがったムサシの猫パンチが飛んだ。
ひるんだKJ、ソファに沈んだ。
シーーーーン。
「あれ?泣いているの?」(KJ母)
目を真っ赤にしながら「・・・・・」とKJ。
母親がそばに行くと「ワーッ・・・」思わず涙が堰を切った。!
そして「帰る・・・」と言って下に降りて行った。
次の日、保育園の帰り道。
「昨日、ムサシにパンチされて悲しかったの?」(私)
「・・・、あのね、ムサシ大好きって言ったんだけど、
ムサシね、ボクの大きな声が怖かったんだ。
だからびっくりしちゃったんだよね」(KJ)
きっと母親がそう説明したのかなって思った。
「(猫パンチ)痛くなかった?」(私)
「痛くなかった。でもね、ちょぴっと悲しかった」(KJ)
「悲しかったんだ」(私)
「うん。だってね、好きっていうの、ムサシわかってくれなかったから」(KJ)
「そうだったんだ」(私)
そして帰宅。
「ただいまー、ムサシ!ポン!」ってちょっぴり小さな声で言うKJ。
「ミャァァー」とムサシ。
にこっと振り返るKJ。
人間とは違う、鼻があって耳があって、そしてシッポがあるムサシ。
KJにとってはとてもとても魅力ある存在だったに違いない。
ちょっぴり怖いけれど、何とか近づきたい。
努力を続けるうちに、何とか返事もしてくれるようになった。
KJにとっては誇らしいことだっただろう。
けれども、それをズタズタにされた猫パンチ。
全然気持ちが通じていなかったということがわかったからだ。
ムサシの気持ちを通訳した母親の言葉にまた気を取り直したのだろう、
KJはちょっぴり小さい声でポンって言ってみた。
ムサシもミャァァ。
ムサシのミャァァは相変わらず、
「いやだってば!」という意味なのかもしれない。
だって猫って犬とは違って、
およそ人に合わせるということには長けていないから。
でも小さい声なら、ムサシなりの我慢の限度を超えることはない。
それを知ったKJ。
こうして、少しずつ、それこそ痛い思いをしながらも
諦めずに、猫との共存の道を試行錯誤で探している。
そして、ムサシもまた
我慢したり、しきれなかったりを繰り返しながら、
なんとか新入りの人間と折り合いをつけつつ
生活し始めたように思う。
ちょっぴり猫を人に引き付けて考えすぎかとは思いつつ、
一緒に生活していると、そんな風に思える今日この頃なのでした。
ウルトラ星に帰還する。
兵どもが夢のあと・・・
お疲れムサシ
二世帯同居を始めて2か月半が経った。
お互い、やっと生活のペースをつかめ始めてきた。
わが家の飼い猫ムサシ。
12歳の初老??
老夫婦とのんびりと日を送っていたが、
それは3月11日に終止符を打った。
4歳と6歳の男の子二人がいる家族との同居。
以前のブログでも書いたが、
初めのうちムサシは「シャーシャー」威嚇していた。
この威嚇音もほぼ12年ぶりに聞いた。
二人の予測を超えた行動に、
ムサシもどうしていいのかわからなかったのだと思う。
どうしていいのかわからないのはウルトラマン二人も同じ。
「キャー、ムサシ!!」「ワーッ、ムサシ!!」と大騒ぎ。
ムサシは私が「ムサシ」と呼ぶと「ミャーッ」と返事をする。
先代の猫のジジがほとんど鳴き声を出さない猫だったのに比べて、
本当によく鳴く。
「ムサシ-」(私)
「ミャーッ」(ムサシ)
そんなやり取りを聞きながら、
ウルトラマンたちは自分たちが呼んだら
ムサシにミャーと答えてほしくて、
「ムサシ-」「ムサシ-」と声を張り上げる日々が続いた。
時に猫パンチを食らいながら、
それでもウルトラマンたちは諦めずに
「ムサシ-、おはよう!」から始まって
「おやすみ!ムサシ」まで、
二階に来ると、何とかムサシとやりとりをしたいと
試行錯誤を続けてきた。
そのうち1号TPはこわごわながらも、
ムサシの横に座ればブラッシングをしても嫌がらないことを学んだ。
今ではTPが黄色いブラシをもって
「ムサシ-」と呼ぶと、ムサシはやってくる。
そしてTPのそばに座って、
ブラッシングOKの姿勢をとる。
一方、4歳児KJはムサシにどうしてもしたいことが3つあった。
その1、鼻を触ること
その2、耳を触ること
その3、しっぽを触ること
お気づきと思うが、
どれもこれも猫が人間にできればして欲しくないこと。
「おはよー」というなり、鼻めがけて人差し指が飛ぶ。
初めのうちはムサシは正面から近づかれるのが怖くて
耳をペタンコにした威嚇の姿勢をとった。
「優しく、優しくね」とKJに言い続けるうちに、
KJも静かに鼻を触ることができるようになった。
そしてすかさず、耳とシッポを触る。
それができると、ヤッター、一日が始まるぞとなる。
いつの頃からか、KJはムサシの鼻を触るときに
「ポン!」と言うようになった。
その声が大きいのが嫌だったのか、
ムサシは必ず「ミャーッ!!」と毛を少し逆立てながら鳴いた。
しかしKJは大喜び。
「あのね、ポンてやると、ミャーッて鳴くんだよ。
ポン・ミャーだね」
ムサシのあだ名がポン・ミャーになった瞬間だ。
ただ、KJはムサシが嫌がって
ミャーッて言っているとは気づいていない。
もう嬉しくてムサシと言うかわりに
「ポン・ミャー」を連発した。
それはおとといのこと。
このところの常で、KJはムサシとの言葉のやり取りをしたくて
大きな声で「ポン・ミャー」と言った瞬間、
伸びあがったムサシの猫パンチが飛んだ。
ひるんだKJ、ソファに沈んだ。
シーーーーン。
「あれ?泣いているの?」(KJ母)
目を真っ赤にしながら「・・・・・」とKJ。
母親がそばに行くと「ワーッ・・・」思わず涙が堰を切った。!
そして「帰る・・・」と言って下に降りて行った。
次の日、保育園の帰り道。
「昨日、ムサシにパンチされて悲しかったの?」(私)
「・・・、あのね、ムサシ大好きって言ったんだけど、
ムサシね、ボクの大きな声が怖かったんだ。
だからびっくりしちゃったんだよね」(KJ)
きっと母親がそう説明したのかなって思った。
「(猫パンチ)痛くなかった?」(私)
「痛くなかった。でもね、ちょぴっと悲しかった」(KJ)
「悲しかったんだ」(私)
「うん。だってね、好きっていうの、ムサシわかってくれなかったから」(KJ)
「そうだったんだ」(私)
そして帰宅。
「ただいまー、ムサシ!ポン!」ってちょっぴり小さな声で言うKJ。
「ミャァァー」とムサシ。
にこっと振り返るKJ。
人間とは違う、鼻があって耳があって、そしてシッポがあるムサシ。
KJにとってはとてもとても魅力ある存在だったに違いない。
ちょっぴり怖いけれど、何とか近づきたい。
努力を続けるうちに、何とか返事もしてくれるようになった。
KJにとっては誇らしいことだっただろう。
けれども、それをズタズタにされた猫パンチ。
全然気持ちが通じていなかったということがわかったからだ。
ムサシの気持ちを通訳した母親の言葉にまた気を取り直したのだろう、
KJはちょっぴり小さい声でポンって言ってみた。
ムサシもミャァァ。
ムサシのミャァァは相変わらず、
「いやだってば!」という意味なのかもしれない。
だって猫って犬とは違って、
およそ人に合わせるということには長けていないから。
でも小さい声なら、ムサシなりの我慢の限度を超えることはない。
それを知ったKJ。
こうして、少しずつ、それこそ痛い思いをしながらも
諦めずに、猫との共存の道を試行錯誤で探している。
そして、ムサシもまた
我慢したり、しきれなかったりを繰り返しながら、
なんとか新入りの人間と折り合いをつけつつ
生活し始めたように思う。
ちょっぴり猫を人に引き付けて考えすぎかとは思いつつ、
一緒に生活していると、そんな風に思える今日この頃なのでした。