林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

東大・早慶志望者のための英語勉強法

2010年02月08日 | 英語学習
つい最近、キムタツこと木村達哉の『ユメ勉』という、中高生向けの英語勉強法の本を購入した。

基本的に大変良い本である。まだまだ多くの高校生は教科書を和訳したり、問題を解いて終わりにしてしまっているだろう。この本では、CDを活用しながら、音読、暗唱、暗写しなさいと明言しているのである。非常によろしい!と思う。内容は斬新ではないかもしれないが、超重要なことばかりなのだ。


ただし、この本にも問題がある。灘校のキムタツ先生は、灘等の最難関中高一貫校に在籍し、東大や早慶等の難関私大を志望する中高生に向けて書いたと思う。『東大・早慶にらくらく受かる英語勉強法』ぐらいのタイトルがが相応しかったのだ。

しかし、その旨については明確に書かれていないばかりか、中高一貫校ではない生徒だとか、英語が苦手な生徒にたいする配慮の文章まである。だが、私に言わせれば、それは配慮ではない。たんなるよけいなお世話にすぎない。

とくに酷いのが、Chapter3ー5の後半部分。単純に誤った記述すらある。たとえば、117頁には西『ポレポレ』の紹介があるが、なんとレベルがセンター試験対策なっているのである。だが、『ポレポレ』はセンターどころかMARCHレベルの入試にだって不要なのだ。灘高で授業しているためか、KIMUTATSU先生ちょっとボケちゃっているんですよね。

つまり中堅中高一貫校に通う生徒、高校受験をして公立や私立高校に通う生徒、早慶を志望しない凡人中高生に対しては、勉強計画に関するアドバイスは全く役に立たない。音読・暗唱・暗写のコンセプトは残しながらも別の本が書かれるべきだったのである。


とはいえ、とても良い本であることには変わりないです。鍵本聡 理系志望のための高校生活ガイド などとともに、中高生にぜひとも勧めたい良書なのだ。


P.S.

文章を書き終えてから大事なことが抜け落ちていることを思い出した。教科書がBirdlandだったりTreasureだったりしたら勉強戦略が異なってくるということだ。文法の訓練という観点から言えば、Birdlandやトレジャーをしっかりとやるならば、他の文法問題集等は軽く流すだけでよいだろうし音読も不要になってくるだろう。(もちろん教科書の英文法問題はしっかりと音読・暗写が必要だ)。中高一貫校の多くが、そういった特殊な教科書を使っていることを考えると、根本的に書き改める必要がある。

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