リツゲイ稽古場日誌

劇団立命芸術劇場の稽古場日誌です。日々演劇と向き合う団員たちの思いが垣間見える、かも...?

脱・〇〇

2019-09-17 23:21:59 | 2019年度卒団公演「ダムの見える町」
どうもこんばんは。今回は舞台監督、情報宣伝、役者で参加している、3回生の宇高です。
まさか僕が卒団することになるとは、なんとも時の流れは早いものですね。入団したのがつい先週のように感じるくらいなのに。それは言い過ぎか。
こんかいは少し自分語りをば。ほんとにこいつ自分語りしかしないな。

自分の稽古場日誌では、自分が演劇をやった理由について、自分のことが嫌いだから、という理由で演劇をしている、というようなことを書きました。なぜそうなるのかと言いますと、自分のことが嫌いだから、早く違う自分になりたいのです。役になりきっている間は、僕は宇高ではなくなり、その役になれます。……そんな旨を書いていました。そのモチベーションのまま、ここまでずっとやってきました。しかし、僕はある時気付いてしまいました。

どんなにやっても、僕は宇高洸陽のままだと。

そうなんです。僕は宇高洸陽にしかなれませんでした。僕は、強盗にも、サラリーマンにも、煎餅屋の店主にも、新人小説家にも、怪談好きな男にも、ディレクターにも、和食の割烹料理人にも、気の強いお爺ちゃんにも、なれませんでした。僕は宇高洸陽でした。
いや、役というものになれない、というのは、演技していないから、というのもそんなんですが、残念ながら僕は演技をしているときにも、自分が宇高である、という認識を捨てられず、他の人も同じように思っていると思います。周りのみんなはその役に見えるのにね。なんでだろうね。みんなうまいんです。こんなんじゃないものねだりみたいになっちゃうんですけど。

そうは言っても、僕は演劇をやるのは楽しいことだと思っています。苦しかったりも、勿論しました。先程述べた役柄の数々は、全て僕が過去にやった役です。この卒団公演でも役者をやります。10回ある公演の中で、9回も役者をやらせてもらえるのは、自分としてはとてもありがたいことなんです。僕、全然舞台映えしないし。優しくしてくれた先輩の顔を忘れられないまま、ずっと舞台に立っています。あまり良くないことかもしれませんが、あの人はどうするだろう。この人ならどんな演技をするかな、とか。考えながらやっちゃいますね。

この際、僕が宇高洸陽だということはどうでも良いことなんですが、この卒団公演の役柄が一番つかみにくく、一番宇高洸陽からかけ離れた役になっていると思います。もしかしたら、脱宇高した宇高洸陽を見られるかもしれませんね。脱宇高。良い響きです。


卒団、ということで、少しばかり早いですが後輩にずっと思っていたことを先に。
君たちはよくこんな先輩を慕ってくれたね。お世辞にも、自分は良い先輩では無かったけど、後輩たちみんな素直で良い子だぞ。多分打ち上げの席でもおんなじようなことを言うぞ(気が早い)

先輩方にも優しくしてもらいました。コミュニケーションに不安がある自分を弄りながらも愛してくれた(?)先輩方には感謝しかありません。先輩方があって、自分があります。ありがとうございます。

そして愛しき同期たちよ。ただただありがとう。感謝は伝えられる内に伝えておかないと、明日の我が身は保証できないので。ほんとにありがとう。あまり仕事のできないやつですまなかった。ナイスフォローナイス(なんやこれ)

リツゲイってこんなに楽しいところだったのか、と。思いました。伝えいことは山ほどありますが、楽しい、の一言に尽きてしまうあたり、自分も満足していたのでしょうか?いえ、まだですね。まだ卒団公演が終わっていませんから、満足するには気が早い。

僕たちの集大成、ぜひ見に来てください。








あ、ちなみにここまでラスト稽古場日誌ぽいことを書いておきながら、僕はもう一度登場します。ただ、ネガティブな内容を含んでいたので1回目でちょっとしんみりしたのを書きました。最後の稽古場日誌では、明るく楽しく書いて終わる予告します。やったね!!

それではまた!失礼します!


以下公演情報です。

劇団立命芸術劇場2019年度卒団公演
「ダムの見える町」
作・演出: 松岡悠河

【日時】
10月17日(木)      18:30~
10月18日(金) 13:00〜 / 18:30~
10月19日(土) 13:00~ / 18:00~
※開場は開演の30分前です。

【料金】
無料カンパ制

【場所】
立命館大学衣笠キャンパス
学生会館1F小ホール

【あらすじ】
ある田舎の町に「やりたいこと」がある若い女がひとり。彼女はあと一歩を踏み出せずにいた。町に引っ越してきた2人の若者は彼女のことを応援するが、住民たちは何かを隠していた。
彼女を進ませようとする若者たち、引き止める町の人々。それぞれの想いが、噛み合わないまま……。
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