奇怪な出来事

北海道出張の最終日・・ＡＭ３：３０　北見にある『ポン湯』に浸り、まだ目覚めていない体を無理やり起すことから始まった。　ＡＭ４：００苫小牧のフェリー埠頭に向けて北見を出発した。

前日からの小雨が降り注ぎ石北峠までの国道は薄もやのかかった幻想的な雰囲気を醸し出していたので・・まさに西村寿行の小説『峠』のような・・神隠しにあって山の奥深い所に引き込まれて行く様な気持ちになって来た。・・たびたび出会う国道を横切るシカの群れに『ハット』して辛うじて現実に引きも出されるたのである
。

・・さすがにひとたび人間の生活時間帯から外れると、普段見られないような光景に遭遇する・・自然の奥深さを感じた。　さすが～北海道！！

北海道の出張もかれこれ２２年続いているが・・このような体験をしたのは初めてであった・・・眠気も吹っ飛んで９：３０フェリー埠頭には予定通りの到着であった・。

幸運な出来事

自宅の南側に面する『お向かいさん』が引っ越しされる・・といった情報を土地の境界線を調べに来た不動産屋さんの社員から入手した。

現在の土地を購入した20年前は働き盛りで・・我が家を手に入れられた喜びの方が先行してしまい・・部屋の日当たりなどに無頓着であった。ところが年を追うごとに特に冬場の日当たりの悪さが気になりだして、『お向かいさん』引っ越しする時があったら是非購入したいね～・・といった会話が家族の間で何回ものぼった。

それでも寿子さんが毎日庭の手入れをしていたお陰で、毎年ガーデンビューは良くなっていたが・・冬の暖かい日差しを受けて出来た『日だまり』でまどろむ・・至福の時間がほしい～と冬を迎えるたびに頭の片隅を横切っていた。

・・翌日　仲介している不動産屋さんに連絡・・購入意志のあることを伝えた。
週明けには・・取引銀行さんに住宅ローンの借り入れを依頼・・週末に仮契約までこぎ着けた。

・・『お向いさん』にも大変喜んで頂き、こちらも長年の『思い』が叶って大喜び・・ただただ気になるのが住宅ローンの期間・・う～ん・・体重を落としてメタボも解消しなければ・・新たなストレス源を作ってしまったよう～だ・・。

別れと出会い

浅草に住む中学時代の友人から『大出君がガンでそう長くは生きられない状況なので元気な内に集まらないか！・・』との連絡が入った。

・・大出君は京都在住でこの日上京の予定があるので、昔の仲間と会いたいといったメッセージが幹事の元に届いていた・・急遽連絡のとれた同級生が１０名程集まる事になった。

『場所は銀座八丁目・博品館の真裏のビル九階・ルネサンス』と伝えられた。ちょっと集合場所がミスマッチでない～の? ・・・ここのオーナーママが同級の一人で、大出君の為に土曜日で休業中のお店を開けてくれる・・というのであった。

当日一時間遅れで参加・・分厚い扉を開けたとたん明るい話し声が聞こえてきた・・旧友を見渡し挨拶を交わしたが・・参加者の中に『大出君』がいない・・『今日の主役は』・・『体調が急変して二日前に亡くなった・・。』『え～』・・絶句。

せっかく段取りしたので『大出君を偲ぶ会』として集まろうということになったのであった・・。しばらく故人の話に終始したが・・卒業以来の旧友が集まったこともあり、大いに盛り上がった。・・同級生のオーナーママの顔は幼い頃の面影が残っていた・・とても同級生とは思えない美貌を保っていた。（この場所で開店以来28年間店を続けているそうです）

大出君の引き合わせで・・また中学時代の旧友達と・・再会を果たすことが出来た・・合掌。

本社

越谷市にある本社ヤードは昭和５１．６月　岩槻に営業の本拠地を移して以来・・創業当時のままで・・在庫倉庫として活用していた。

平成8年頃からバンパーの在庫量が飛躍的に伸びて、本社ヤードに棚を作っては岩槻から納まり切れないバンパーを移動していた。『在庫は将来の糧・・』と信じて自前の棚づくりにずいぶん汗を流した・。・・時がめぐり本社がある区域一体が住宅地となり、本社の土地もいよいよ区画整理が始まる事になった。

それで本社に在庫してあるバンパーをすべて岩槻工場に移動することになった。・・バンパーの品質維持のため・・程度の悪いコアを岩槻・本社の両方で選別処分、よいコアのみを岩槻に運び込む事にした。バンパーの棚もその後解体、更地にして8月末までに終わらせる予定である・。

・・越谷フェンダーの本社は今後登記上の所在地のみになってしまう。・・創業から36年の歳月が流れ・・創業地から巣立って・・岩槻工場に集約して再生業務を展開することになる・・。