今日の女王サマ

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『ハートロッカー』で日米の差を知る

2010年04月01日 | 映画&本&音楽&TV
ヒューマックスが携帯電話サイトでやったアカデミー賞TOTOカルチョキャンペーンで映画のチケットが当たりました。

アカデミー賞に選ばれるのはどの作品かというのを予想するもので、当選したらその予想した映画のチケットがもらえるというものでした。
その時点では『アバター』かなと思っていたけど、既にもう観たあとだったので『ハートロッカー』に票を入れたら、これがもうご存知のようにオスカーを取っちゃいましたもんね。

まあ実際に送られてきたのはどの映画でもOKの業務用入場券でしたけど。

劇場は成田のヒューマックス限定です。

『ハートロッカー』はイラクで爆弾処理をするアメリカ軍兵士の話。

有名な俳優はガイ・ピアースとレイフ・ファインズぐらい。
ガイ・ピアースは早い段階で爆発に巻き込まれて死んでしまうし、レイフ・ファインズもあっという間に消えてしまいます。主役級の俳優なのに贅沢な使い方だわ。

ガイ・ピアースの代わりに赴任してくるのがジェレミー・レナー扮するジェームズ二等軍曹。コイツが命知らずで中隊のメンバーを常にハラハラさせるんです。
イラクは暑い国ですが、爆弾処理に防護服はつきもの。それを邪魔だと脱ぎ捨て、中隊メンバーとの連絡に不可欠な無線のヘッドフォンも外して捨ててしまう。でも爆弾処理の腕は一流。

現地の少年、通称ベッカムと心を通わせたりするが、ある日、ベッカムと思しき血まみれの少年の死体を発見するんです。その子の腹には爆弾が埋め込まれていました。ジェームズ軍曹はアメリカ兵である自分と仲良くしたから殺されたのではないかと悩みます。

数日後、ベッカムが自分の前に何事もなく現れたとき、ジェームズ軍曹は二度と親しくしませんでした。私も、あの血まみれの少年がベッカムでなくて安心したけど、子供が犠牲になったことは間違いなく、胸の痛みに変わりはありません。

中隊はまもなく任務が明け休暇に入りますが、ジェームズ軍曹は家族の元に戻っても満たされない。中毒のように再び任務に戻るのです。

この映画を観終わった後に思ったこと。
修羅場をくぐってきた米軍と、練習しかしたことのないわが国の自衛隊との違いです。

基地移設の問題を抱えているわが国ですが、有事の際、米軍の助けは必要だよなと。
有事がこの先まったくないとは言えない。その相手は中国?北朝鮮?
助けは欲しい、でも基地が近くにあるのはイヤ・・・とは勝手な言い分です。いったいどうしたらいいんでしょうね。

キャスリーン・ビグロー監督は、まったくもって男前な人です。
『ハートブルー』を最初に観た時、女性監督とはまったく思いませんでした。タッチは非常に男っぽかった。銀行強盗をしながら旅するサーファーグループの話。

『ブルースチール』では主人公こそ女性でしたが、警官と殺人鬼の話でした。

今回、同時期に観た『恋するベーカリー』も女性監督でした。これは女性ならではの視点でそれなりに成功しています。

男性がラブストーリーの監督をするんだから、アクション映画の監督を女性がやっても全然いい。しかもビグロー監督の場合、スキがまったくない。
監督自身が言うように「女性監督ではなく、ただの監督とよばれるようになりたい」も、彼女のような人になら近い将来誰もが認める「監督」になることでしょう。


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