私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

「藁の楯」

2013-05-07 20:24:04 | 映画(ら・わ行)

2013年度作品。日本映画。
7歳の幼女が惨殺される事件が発生。8年前に少女暴行殺人事件を起こし出所したばかりの清丸国秀(藤原竜也)に容疑がかかり、警察による捜査が行われるが、一向に清丸の足取りは掴めずにいた。事件から3ヶ月後、事態が大きく変わる。殺された幼女の祖父・蜷川隆興(山崎努)は政財界を意のままに動かす大物で、彼が大手新聞3紙に、清丸を殺した者に10億円支払うとの全面広告を打ち出した。この前代未聞の広告を見た国民は一気に殺気立ち、身の危険を感じた清丸が福岡県警に自首。東京の警視庁まで清丸の身柄を護送する最中に彼の身を守るために、生え抜きのSP5名が配置された。いつ、どこで、誰が襲撃してくるかわからない極限の緊張状態の中、護送が始まる……。
監督:三池崇史
出演:大沢たかお、松嶋菜々子ら。




やりたい放題につくられたって感じの映画だ。
たぶん監督は楽しんでつくったのだろうなということはよく伝わってくる。

そしてそんなノリノリのストーリーに僕は最後までついていけず、どんどん置き去りにされてしまった。

一言で言うなら、合わない映画だった。


この映画にはツッコミどころが多い。

ニトログリセリンを積んだトラックが突っ込んでくるところや、新幹線内での銃撃戦、SPが目を離した隙に犯人が逃亡するところなど、なぜ?と問い返したくなる場面が多かった。

端的にまとめるなら、演出が安っぽいのである。さながら金をかけたコントだ。
おかげで、ストーリーが進むにつれ、僕の心も醒めてしまった。


とは言え、盛り上げようと製作側もがんばっているのはよくわかる。

犯人の情報が外部に漏れているが、そのリーク源は誰か、殺人犯は本当に命を賭けて守るに足る相手なのかなど、盛り上がる要素は多く見られた。
たぶんそれらは見る人によってはおもしろいのだろう。


僕にはこの映画の良さが最後までわからなかったし、どうしてカンヌのコンペに選ばれたのかも理解に苦しむ。
だが、エンターテイメントをつくろうという意思が感じられる作品ではあった。

評価:★(満点は★★★★★)


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