2005年度作品。デンマーク=スウェーデン=オランダ=フランス=ドイツ=アメリカ映画。
「ドッグヴィル」の続編で、アメリカをテーマにした三部作の第二弾。ドッグヴィルを焼き払ったグレースが、今度は奴隷制度が残る大農園で、自由をもたらそうと試みる。
監督は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のラース・フォン・トリアー。
出演は「ヴィレッジ」のブライス・ダラス・ハワード。ダニー・グローヴァー ら。
「ドッグヴィル」は個人的に好きな作品だったので期待していたのだけど、残念ながら、前作には到底及ばない作品であった。
理由はいくつかあるだろうけれど、一つは長すぎる点だろう、と思う。もっとも前作よりは全然短くはあるけれど、それでも充分長い。基本的に2時間で収まる内容で、特に前半は単調で退屈にすら感じられた。
テーマ性は、若干前面に出すぎていて、鼻につくけれど、悪くはない。もう少しスマートに描くこともできただろうけれど、これはこれでありだろう。
特に人間の矛盾や若者の未熟も突いている点が面白いと思った。
理想主義に突っ走ったために、自分自身に返って来る傲慢の姿や、自分の都合を押し付ける勘違いや、肉欲、という姿の中には、若さが抱え持っている、いたらなさというやつを感じとることができる。
ラストの鞭のシーンは個人的には好きである。その中には、子供じみたわがままと、未熟と、そういう手段しか取れない青さがよく出ていた、と思う。
主演のブライス・ダラス・ハワードは熱演をしていた。前作のニコールと比べると存在感は地味だけど、それでも熱演であったことは疑いはない。
「ヴィレッジ」の時も光る物があっただけに、個人的にこの女優には注目したい。
評価:★★★★(満点は★★★★★)
「ドッグヴィル」の続編で、アメリカをテーマにした三部作の第二弾。ドッグヴィルを焼き払ったグレースが、今度は奴隷制度が残る大農園で、自由をもたらそうと試みる。
監督は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のラース・フォン・トリアー。
出演は「ヴィレッジ」のブライス・ダラス・ハワード。ダニー・グローヴァー ら。
「ドッグヴィル」は個人的に好きな作品だったので期待していたのだけど、残念ながら、前作には到底及ばない作品であった。
理由はいくつかあるだろうけれど、一つは長すぎる点だろう、と思う。もっとも前作よりは全然短くはあるけれど、それでも充分長い。基本的に2時間で収まる内容で、特に前半は単調で退屈にすら感じられた。
テーマ性は、若干前面に出すぎていて、鼻につくけれど、悪くはない。もう少しスマートに描くこともできただろうけれど、これはこれでありだろう。
特に人間の矛盾や若者の未熟も突いている点が面白いと思った。
理想主義に突っ走ったために、自分自身に返って来る傲慢の姿や、自分の都合を押し付ける勘違いや、肉欲、という姿の中には、若さが抱え持っている、いたらなさというやつを感じとることができる。
ラストの鞭のシーンは個人的には好きである。その中には、子供じみたわがままと、未熟と、そういう手段しか取れない青さがよく出ていた、と思う。
主演のブライス・ダラス・ハワードは熱演をしていた。前作のニコールと比べると存在感は地味だけど、それでも熱演であったことは疑いはない。
「ヴィレッジ」の時も光る物があっただけに、個人的にこの女優には注目したい。
評価:★★★★(満点は★★★★★)
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