ただ生きるのではなく、よく生きる

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「父母に対する心得」の原点

2017-01-18 17:13:16 | 知恵の情報
先日は国定修身の教科書から、「食事の心得」を見てみたが今日は、父母に対して
日本という国がどうあるべきか考えていたことを知ろう。日本精神を培った、国定
教科書、明治三十六年から昭和十六年まで一~五期の間に改定、発行された中から
整理したものだ。


父母に対する心得
1.父母を敬い、親しみましょう。
2.父母に何か言いつけられた時は気持ちよく返事をして、すぐに実行しましょう。
3.父母に言いつけられたことが、自分にはとても出来ないことだと思っても、まず
実行してみましょう。その上で、出来ない理由を父母に話しましょう。
4.父母の話、教訓は、よく聞いて守りましょう。
『ナスの花と親の意見には、千に一つの無駄もない』と昔から諺に言われています。

5.父母に口答えをしないように気をつけましょう。父母は人生の経験も深く、いつも
子どものためを考えておられるのですから、すなおに従いましょう。
6.父母に何事も心配をかけないようにしましょう。よそに出かける時は、父母の
許しをうけ、帰宅の時間を守りましょう。
7.外での出来事は、くわしく父母に話しましょう。かくしだてをすることはいけません。
8.過ちをした時、正直に父母にあやまりましょう。
『過ちをあらたむるに はばかることなかれ』

9.父母が病気の時は、心をつくして看病しましょう。
10.父母が年とった時は、万事心がけて親切に孝行しましょう。
  親の恩は 山よりも高く 海よりも深し
  親孝行 したい時分に 親はなし
  孝は 親を安んずるより 大なるはなし


─『これが修身だ』日本人のしつけを考える会編 日本館書房

■こういった心得を学校で、素読のように何度も声をだして読んだのではないか。
昔の子らは、自分で意識しなくとも潜在的に体に入っていたような気がする。内容を
いろいろな場面でふっと思い出し、親への恩をつくしたと思う。こういった修身の
教育が日本人の精神を培ってきたような気がしてならない・・・
ひどい親から生まれても、子どもは、ちゃんとこういったことを誇りにして生きることが
これでできたのではないか・・・