心通うコミュニケーションのためのマニュアルなどありませんが、一つアドバイスする
なら、
「自分のことを好きになりなさい」
と申し上げたいと思います。
自分をこれ以上甘やかすのではなく、自分をとことん見つめるのです。自分という
全存在を愛するのです。自分を愛せない人間は、決して他人を愛することなどでき
ません。
誰しも長年のあいだ、世間や社会を鏡に見立てて、その鏡のなかに自分の姿を見て
来たはずです。社会に向かって見せている「外の自分」には、見栄もあり、無理も
背伸びもしています。そろそろ子育てに一息つくころ、人は徐々に自分をてらうこと
から開放されます。目を「内なる自分」に向ける好機を迎えるというわけです。
鏡を通してではなく、自分の目で、自分を見つめる。嫌な面も含めて、ひとまず一切を
受け入れる。その内なる自分のなかに、いまだ芽を出していない、よい種を見つけ、
慈しみ育むことです。そうした未知なる可能性をもって忌まれた自分を、大切な
ものと信じることです。その思いにいたれば、同じくかけがえのない存在である他人
の心に寄り添う素地ができるはずです。
─『生き方上手』日野原重明 いきいき株式会社刊
■自己受容。内観と同じ。自分の過去を思い返し、いろいろな反省点を見出して
見る。反省というテーマでなくとも昔の自分を思い出していく。そうすると、自分と
他者とのかかわりが見えてくる。あるがままに見ていくと、第三者の立ち場のような
境地が出てくる。ドラマを見ているような形になり、自分がそこにいることが冷静に
見えてきて好きになることができるようになる・・・
なら、
「自分のことを好きになりなさい」
と申し上げたいと思います。
自分をこれ以上甘やかすのではなく、自分をとことん見つめるのです。自分という
全存在を愛するのです。自分を愛せない人間は、決して他人を愛することなどでき
ません。
誰しも長年のあいだ、世間や社会を鏡に見立てて、その鏡のなかに自分の姿を見て
来たはずです。社会に向かって見せている「外の自分」には、見栄もあり、無理も
背伸びもしています。そろそろ子育てに一息つくころ、人は徐々に自分をてらうこと
から開放されます。目を「内なる自分」に向ける好機を迎えるというわけです。
鏡を通してではなく、自分の目で、自分を見つめる。嫌な面も含めて、ひとまず一切を
受け入れる。その内なる自分のなかに、いまだ芽を出していない、よい種を見つけ、
慈しみ育むことです。そうした未知なる可能性をもって忌まれた自分を、大切な
ものと信じることです。その思いにいたれば、同じくかけがえのない存在である他人
の心に寄り添う素地ができるはずです。
─『生き方上手』日野原重明 いきいき株式会社刊
■自己受容。内観と同じ。自分の過去を思い返し、いろいろな反省点を見出して
見る。反省というテーマでなくとも昔の自分を思い出していく。そうすると、自分と
他者とのかかわりが見えてくる。あるがままに見ていくと、第三者の立ち場のような
境地が出てくる。ドラマを見ているような形になり、自分がそこにいることが冷静に
見えてきて好きになることができるようになる・・・