タミアのおもしろ日記

食文化・食育のお役立ちの話題、トンデモ食育、都市伝説、フードファディズムなどを分析して解説します!(^.^)

野菜でカルシウムを補うのは難しい。

2021年06月26日 | Weblog
菜食主義の方々は、「カルシウム不足は野菜で補えるから問題ない」と言いいますが、それは少々大げさです。
野菜でカルシウムを補うのは困難だらけです。

例えば「小松菜はカルシウムを大量に含むから小松菜を食べれば問題無い。」と言う説を
信じてる人が多いが、実は・・・・
小松菜に含まれるカルシウムは体内への吸収率が低いので、
ボウルに何杯かの膨大な量を食べなければカルシウム不足は解消出来ません。

そうすると今度は吸収率に着目してこんなことを言う人もいます。
「キャベツに含まれるカルシウムは体内に吸収されやすいから、キャベツを食べれば問題無い」と。
ところが実は・・・・キャベツに含まれるカルシウム量はごく少量なので
キャベツでカルシウムを補おうと思えば1日に数玉食べる必要があります。
実行不可能ですね。

これ以外の野菜に関してもなかなかカルシウムを補給しにくいのが実情です。
だからカルシウム不足で悩んでいる人は、魚や牛乳などを食べるのがおすすめです。
牛乳やチーズ、ヨーグルトなどは殺生に当たらないので、インドや欧米の菜食主義者の大多数は牛乳・乳製品を食べています。
さらに、魚を食べて良い菜食主義「ペスカトリアン」もあります。

有名どころではスティーブ・ジョブズ氏がペスカトリアンでした。
寿司が好きで、穴子が大好物だったことで有名です(集英社の「学習漫画世界の伝記NEXT」にも書いてあります)。

もちろん、牛乳や魚の味が苦手な方と、主義主張としての完全菜食主義者を目指す方にまで
無理には薦めませんが、普通の菜食主義なら乳製品や魚なども時々召し上がることをおすすめします。

40年くらい前は、カルシウムやビタミンD不足が原因で、60歳代で背中や腰が曲がっているお年寄りがよく見かけられました。
今は、60歳代で腰の曲がっているお年寄りはめったに見られなくなりました。食事が改善されたおかげです。
栄養指導の先人たちの苦労をなし崩しにして、栄養学を悪者扱いする人を見かけるたびに、残念な気持ちになります。
道を切り開いた先人たちへの感謝を持ちたいものです。

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