PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

東日本大震災の被災地に学ぶ

2011年08月10日 17時04分43秒 | イベント告知

蝉時雨と共に、暑い夏が続きます。
各地で、夏祭りやお盆の行事が行われています。

華やいだ雰囲気のお祭りも、今年はどこか、少し違った趣です。
亡くなった近親者だけを弔うのではない、今年の夏…。

見知らぬ他者の死に想いを寄せて、生きている者の等しい幸せを祈る姿。
迎え火、送り火を通して、多くの人々が祈り、合掌しています。

明日は8月11日。
東日本大震災の発生から、早くも5ヶ月がたとうとしています。

一瞬にして、愛する家族や親しい人、家も街も失ってしまった被災地の方々。
その苦しみや悲しみに接すると、心が痛み、言葉を失います。

しかも、被災地の生活復興に向けての取り組みは、まだまだ始まったばかり。
先行き不透明な、福島第一原発による放射能被爆の不安も、ぬぐい去れません。

それでも、現地で復旧・復興に懸命に取り組んできた方々が、たくさんいます。
自らが被災しながら、他者を支援し続けてきた、様々な専門職の方々もいます。

今回、専門職大学院で、そういった方々をお招きし、お話をお聞きする機会を設けました。
『東日本大震災特別講座:福祉現場は何を学び、何をしていくのか?』です。

被災地の、大槌町、南三陸町、釜石市、いわき市から、それぞれ報告を頂きます。
合わせて、被災地に支援に入った方々から、経験を話して頂きます。

福祉専門職を自称する僕たちは、被災地から何を学ばなければいけないのか?
自分たちの現場や地域で、今から何をしなければならないのか?

そんなことを、多くの人と考え、議論し、明らかにする機会になればと思います。
それぞれの震災の体験を言葉にして、経験として共有する場になればと思います。

専門職大学院のリカレント講座の一環なので、お金がかかってしまうのが恐縮ですが。
(社大の専門職大学院生は無料ですが、事前申し込みはちゃんとして下さい)

このブログでも、先日、リカバリーフォーラム2011のご案内を出したばかりで。
一部、日程が重複してしまい、あっちもこっちもという訳にはいかないでしょうが。

同じ文京区内でやってますので、よろしければ、参加できる日だけでもご参加下さい。
僕自身は、あっちにもこっちにも、顔を出していますので。


※プログラムの詳細は、下記をご覧下さい。
 会場の席数が限られているため、必ず事前にお申し込みをお願い致します。


☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★


■東日本大震災特別講座■
(2011年度日本社会事業大学専門職大学院リカレント講座)

『福祉現場は何を学び、何をしていくのか?』

今回、東日本大震災とそれに続く福島原発事故は、巨大な災害で、かつ、いまだに災害が日々継続中であるという経験のない事態を生み出しています。
しかも、復旧・復興の遅々たる歩み、先の見えない状況には心を痛めざるを得ません。
震災から半年になるこの時点で、被災地の方々をお招きし、被災現場の状況をつぶさにお聞きするとともに、福祉現場が被災と支援の体験から何を学び、いま、支援のために、そして現場そのもののあり方を変えていくために何をしていくのか?
ともに考えたいと思います。

日時:2011年9月8日(木)~10日(土)
会場:日本社会事業大学 文京キャンパス
〒112-0002 東京都文京区小石川5-10-12
地下鉄丸ノ内線茗荷谷駅より徒歩5分

プログラム
◆9月8日(木)
司会:山口幸夫

◇18:30~20:30
『大槌町の保健と福祉のまちづくり~被災地全戸訪問調査から』
鈴木るり子(岩手看護短期大学教授、元大槌町保健師)

◆9月9日(金)
司会:矢部正治

◇10:30~12:00
『被災の現場から~原発の足下での支援に問われること』
天野宗和(日本精神保健福祉士協会・いわき市医療チームコーディネーター)

◇13:00~14:45
『福祉現場における災害対策、被災時の行動と要支援者への効果的な支援とは?
~災害体験から学んだこと、今後の支援に必要なこと~』
小山剛(長岡市・高齢者総合ケアセンターこぶし園総合施設長、
NPO法人災害福祉広域支援ネットワークサンダーバード代表)

◇15:00~16:00
『被災の現場から~第三の公共 地域主体のまちづくり』
臼澤良一(大槌町まごころひろばうすざわ館長)

◇16:10~17:40
『震災とソーシャルワーク~四川大震災と大槌町での支援活動から~』
山口幸夫(日本社会事業大学社会事業研究所特任准教授)

◆9月10日(土)
司会:新津ふみ子

◇13:00~14:20
『被災の現場から~津波被害で失った病院と医療の復興』
星 愛子(南三陸町公立志津川病院)

◇14:30~15:30
『被災の現場から~被災地で在宅生活を支える』
斉藤裕基(釜石市:株式会社ウェルファー(訪問看護・居宅介護支援事業)代表取締)

◇15:45~17:15
『福祉現場は何を学び、何をしていくのか?』
藤井賢一郎(日本社会事業大学専門職大学院准教授)


受講料:全回受講10000円
(9月8日:2000円、9月9日:5000円、9月10日:4000円)

お申し込み:日本社会事業大学ホームページより http://www.jcsw.ac.jp/
お問い合わせ:TEL042-496-3105/3106(日本社会事業大学大学院教務課)




※画像は、一橋大学兼松講堂の窓です。


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2 コメント

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大切ですね (加瀬)
2011-08-14 06:33:14
復興支援をしている方達の話をきちんと聞くこと、聞ける機会を作ること。大切ですね。

日々の生活の中で、少しずつ忘れてしまう辛いできごと。でも、今だって、これからだってずっと忘れちゃいけないんですよね。

辛い現実の中で生きている人がいる限り。

Unknown (Unknown)
2011-08-30 08:05:29
いやいや、辛い現実を生きてる人を狙い撃ちして自分のプライドを満たす輩が後を絶たないのが現実なんですよ。

こないだ、出入り禁止の貼り紙貼られちゃったのは誰?

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