PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

リカバリー全国フォーラム2011

2011年08月06日 10時28分52秒 | イベント告知

一昨年から始まった「リカバリー全国フォーラム」。
今年も、第3回目が行われることになりました。
「日本の精神保健福祉サービスを“当事者中心”に変革するために」開催されます。
「リカバリー」理念を共に考え、実践を促進することを目的に行われています。

2009年は、日本社会事業大学に約1000名の方が集まりました。
ストレングスモデルのチャールズ・A・ラップさんの講演は、明るく楽しいものでした。裏方は、打合せもたいしてできないままバタバタの運営になり、結構大変でしたが。
実行委員長として、多くの仲間・学生達にも支えられて、乗り切ることができました。

2010年は、文京学院大学の本郷キャンパスに約1200名が集まりました。
WRAP創始者のコープランドさんの講演をはじめ、分科会も熱い議論が展開されました。
昼休み、よく晴れた中庭で、お弁当を食べる参加者の姿が、僕にはとても印象的でした。
トークライブや夜の懇親会で、広田和子さんと掛け合い漫才やって、楽しかったです。

2011年、今年は定員1500名の参加者を目標にしています。
主催者のコンボは、それだけの人数が入れる会場の確保に尽力してくれました。
全体会を東京大学安田講堂で、分科会は文京学院大学をお借りして運営されます。
「ピアサポート」と「震災被災地支援」が、キーワードになっています。

このフォーラムの特徴は、なによりもその参加者に現れています。
ちょうど半数の参加者が、精神保健・医療・福祉にかかわる専門職種です。
あとの約半分が、当事者と家族の方々で、5%の学生がこれに加わります。
専門職と当事者が、互いに対等な立場で、ひとつのテーマを議論し合う場になっています。

日本の精神保健・医療・福祉は、まだとても遅れていて、課題満載です。
施策推進やシステム開発もさることながら、専門職スタッフの意識変革が必要です。
リカバリーフォーラムは、その起爆剤になり得る集会だと、僕は思っています。
語られた当事者・家族の言葉に、専門職種がどう応えていくのかが課題です。

まだ、残暑厳しい9月初旬の平日開催になりますが、どうぞご参加下さい。
多くの方が参加して、活発な意見・体験交流が図られることを期待しています。
今年のプログラムの概要は、下記をご覧下さい。
ウェブサイトから事前に申し込みを行うと、参加費が少し安くなります。




■□■リカバリー全国フォーラム2011■□■

ことしのテーマは「ピアサポート」!
申込受付開始!
リカバリー全国フォーラム2011の事前申込受付を、開始しました。
これまでお問い合わせいただいた皆様、お待たせいたしました。

◆今年のハイライト◆
今年のメインテーマは、「ピアサポートの可能性」です。
当事者が仲間(ピア)である当事者に寄り添い、ささえる、ピアサポートの活動が全国各地で始まっており、様々な形で展開しています。

記念講演(2日目、9/9、金)では、門屋充郎さん(NPO法人十勝圏域障がい者総合支援センター)に「ピアサポーター」をキーワードに、あたらしい「支援」の可能性について語っていただきます。
続くシンポジウムでも同じテーマをとりあげ、シンポジストの皆さまに、それぞれの立場から「ピアサポート」・「ピアサポーター」について意見交換をしていただきます。

フォーラムの初日は、基調シンポジウム(9/8、木)からスタートします。
「リカバリー」についてフォーラムでのこれまでの議論を振り返りつつ、今後への期待をこめ、さらに語り合っていただきます。
続くトークライブでは、阪神、中越、そして今年3月の東北を含む東日本で震災を体験された皆さまが登場します。
当事者として、何を経験し、何を感じたのか、そこから見えてくるものは何なのかを語り合う、対話の場になるよう願っています。

両日とも、午後は様々なトピックをとりあげた分科会が行われます。
「リカバリー」について知りたい、語りたい、耳を傾けたいという皆さまのご参加を、心よりお待ちしています。


●会期:2011年9月8日(木)~ 9日(金)

●会場
第1会場:東京大学 本郷キャンパス内 安田講堂
第2会場:文京学院大学 本郷キャンパス
※両キャンパスは隣同士です(ともに東京メトロ南北線・東大前駅;東京都文京区)

●定員:1,500名(事前申込受付は8月20日まで)

●主催
特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構(コンボ)
財団法人精神・神経科学振興財団

●申込方法
1.ネットでお申し込み
「リカバリー全国フォーラム2011」申込サイトの「事前参加登録・宿泊等の申込」をクリックし、参加登録・宿泊のウェブサイトへアクセスしてください。
→ https://apollon.nta.co.jp/recovery2011

2.ファックス、又は郵送でお申し込み
開催案内をダウンロードし、8ページ目の申込用紙にご記入の上、ファックスまたは郵送でNPO法人コンボ内リカバリー全国フォーラム事務局までお送り下さい。

★開催案内をお取り寄せになりたい方は、事務局までご連絡ください。
※電話でのお申込みはお受けいたしませんので、予めご了承ください。
※定員に達した時点で、事前申込の受付を締め切らせていただきます。

●参加費
種別   事前登録    当日参加    1日参加
一般:  8,000 (7,000)  9,000 (8,000)  ーー
学生:  4,000 (3,000)  5,000 (4,000)  ーー
家族:  3,000 (2,000)  3,000 (2,000)  2,000
当事者: 2,000 (1,000)  2,000 (1,000)  1,000

※カッコ内は、コンボ賛助会員割引料金になります。

●フォーラム前夜祭スペシャルイベント
『ツレがうつになりまして。』の試写会に抽選で50名様をご招待!
『こころの元気+』の連載でもおなじみの「ツレ」さんの物語が映画化され、この秋いよいよロードショウ公開されます。
リカバリー全国フォーラム2011に事前申込いただきた方の中から抽選で50名様を、『ツレがうつになりまして。』(主演:宮崎あおい、堺雅人)試写会にご招待いたします。
多くの方々に観ていただきたい心温まる映画です。
ふるってご応募ください。(映画の公式サイト:www.tsureutsu.jp)

日時: 9月7日(水) 18:30より
場所: 東映試写室(東京都中央区銀座)
応募方法: ①お名前、②フォーラム事前申込日、③電話番号をお書きのうえ、「フォーラム前夜祭参加希望」の件名で、tsureutsu.comhbo@gmail.com 宛に、メールをお送りください。
1件につき2名様まで応募できます。(応募締切:8/20)
抽選後、当選した方には、フォーラム事務局より8月23日までにメールにてご連絡・ご案内をお送りいたします。

●助成
リカバリー全国フォーラム2011は、NPO法人地域精神保健福祉機構が実施する日本財団助成事業の一環として実施されます。

●プログラム
分科会の説明等、詳しくは開催案内をご覧ください

■9月8日(木)■

○基調シンポジウム(10:00 ~11:30) *第1会場

「リカバリー 期待・夢・現実~精神障害者のリカバリーに付随して何が生起するか~」
【座長】
高橋清久(精神・神経科学振興財団)
【シンポジスト】
伊藤順一郎(国立精神・神経医療研究センター)
大島巌(日本社会事業大学)
宇田川健(NPO法人コンボ)
【指定発言】
寺尾直宏(千葉県精神障害者家族会連合会)

○トークライブ(11:30 ~13:00) *第1会場

「私たちはどこへ行くのか
 ~阪神、中越、東北・・・つながるネットワーク・・・希望のリレー~」
【司会】
増川信浩(WRAPファシリテーター)
【出演】
神戸、新潟、仙台で震災を体験した当事者の皆さん、他

○分科会(14:30 ~17:00) *(5)をのぞき第2会場

1. 私のリカバリー宣言2011~一人ひとりの、リカバリー~
2. 精神障害をもって働く仲間と考えよう~働き続けるために必要なもの~
3. 家族による家族学習会
4. 看護とリカバリー~「リカバリーを促進する看護師の態度に関する研究」報告から~
5. アンチスティグマとリカバリー *第1会場
6. 医療の場:私達が考えるリカバリー
7. ピア活動が切り開く地域移行・地域定着支援
8. ピアサポートの部屋
9. 「こんぼ亭」スペシャル:続・リカバリーのことを語ろうじゃないか
10. 公募分科会(選考中)
11. 公募分科会(選考中)

○懇親会(17:30 ~19:30) *第2会場


■9月9日(金)■

○記念講演(9:30 ~10:30) *第1会場

「「ピアサポーター」から見える新しい「支援」の関係性」
【講師】 門屋充郎(十勝圏域障がい者総合支援センター)

○シンポジウム(10:30 - 12:30) *第1会場

「日本の精神保健福祉サービスを「リカバリー志向」に変革するために(パート3)
 ~「ピアサポーター」から見える新しい「支援」の関係性~」
【司会】
大島巌(日本社会事業大学)
宇田川健(NPO法人コンボ)
【シンポジスト】
相川章子(聖学院大学)
磯田重行(地域生活支援センターピアくるめ)
門屋充郎(十勝圏域障がい者総合支援センター)
WRAPファシリテーター、ピアサポーターの方、他

○分科会(14:00 ~16:30) *第2会場

12. WRAP ~元気行動回復プラン~
13. 様々な環境におけるIPS(個別就労支援)
14. 地域における家族支援
15. ACT(包括型地域生活支援プログラム)の実際
16. 権利擁護とリカバリー
17. 地活や事業所におけるリカバリー
18. 精神保健医療福祉システムとリカバリー~私たちはこんな精神保健医療福祉システムを望んでいる~
19. ピアサポートの部屋
20. IMR(疾病管理とリカバリー)~リカバリーに役立つ新しいプログラム~
21. 東日本大震災~被災体験とその支援から学ぶ~
22. 公募分科会(選考中)

○クロージング(16:45 ~17:30) *第2会場
【司会】
高橋清久(精神・神経科学振興財団)
大島巌(日本社会事業大学)