自分自身が、まるで余裕のない日々で、十分に動けていませんが。
あちこちで、精神保健福祉にかかわるイベントが開かれています。
主催者の了解が得られたので、埼玉県で行われるイベントをひとつご紹介します。
埼玉県の精神医療を考える会等が、共催しています。
同会代表の星丘匡史さんと出会ったのは、今から20年以上前でしょうか?
精神科病院をなんとかできないかと、無資格看護者の立場で煩悶していました。
この会は2005年に『データ(2003年)から見た埼玉の精神病院』を出しました。
昨年には『2008年データから見た埼玉の精神科病院2010年版』を出しています。
常勤医師・正看護師・コメディカルの配置数、外来者数、ベッド回転率、
長期在院者(5年以上)と短期在院者(3ヶ月未満)の割合、家庭復帰退院率。
それらを、ランク分けし、レーダーチャートで示し、ランキングしています。
対象は、埼玉県内、47の精神科病院と、17の高齢者病院。
この手法は、東京都地域精神医療業務研究会の『東京精神病院事情』に習っています。
精神病院統計の公開を拒む東京都と裁判で争って勝ち、1989年に公刊されました。
当時は、精神科病院のデータは非公開が当たり前でした。
今でも、東京や埼玉のように精神科病院のデータが公刊されている県はごくわずかです。
今後、地域医療計画に精神科も入ると、治療実績等のデータ公開が当たり前になります。
30年前のような密室の精神科医療は、果たして無くなるでしょうか?
「精神科病院」のないイタリアから、日本の精神保健福祉関係者は何を学べるのか…。
興味深い内容ですので、お手すきの方はどうぞご参加下さい。
※画像は『2008年データから見た埼玉の精神科病院2010年版』
ご希望の方は、埼玉県の精神医療を考える会まで(頒価1000円)。
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精神病院を考える連続講座VOL.3 in さいたま
精神科医療・福祉~未来の指針
現在、イタリアには、いわゆる“精神病院”というものがない。
はたして、30万床を超える精神科病床(人口比世界一)を抱える日本が、
”精神病院”なしで精神障がい者を地域で支えていけるのか。
これまでの日本の精神科医療と福祉の課題、そして、これからの住みやすい社会のあり方をみんなで考えてみませんか。
○映画「ふたつめの影」上映13:30~15:00
イタリアの精神科医フランコ・バザーリアが、どのように精神病院を解体し、精神障がい者を地域で支える基盤をつくり上げたかを描いた映画。
○講演「イタリアに学ぶ精神科医療と福祉」
講師:大熊一夫氏 15:10~16:30
経歴:朝日新聞記者、週刊朝日副編集長、アエラ・スタッフライター、大阪大学人間科学部教授等を経て、現在はフリーのジャーナリスト。
1970年、『ルポ精神病棟』を朝日新聞社会面に連載・出版し、衝撃的な精神病院の内側を告発した。
精神科病院廃絶に向け、全国で講演活動を行う。
近著「精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本」岩波書店より刊行。
2011年9月10日(土)13:30~16:30
会場:JR浦和駅 東口 パルコ 9階
浦和コミュニティーセンター 第15集会室
参加費:1,000円(障がい者:500円、中・高校生:500円、小学生以下無料)
主催:精神病院を考える連続講座実行委員会
共催:埼玉県精神障害者小規模作業所等連絡会、埼玉県の精神医療を考える会
問合せ:090-9647-2149(星丘)
※事前申込みは不要です。