PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

自分にとっての宿題

2010年02月23日 12時21分55秒 | 日々の雑記


誰にとっても、そうかも知れないですけれど…。

やり残していることが、たくさんあります。


目をそむけ、逃げてはいけなかった、宿題。

本来、先送りにはしてはいけなかった、宿題。

本当は、そのときに仕上げておかなきゃいけなかった、宿題。

いつか手を付けようと思いつつ、未だ果たせていない、宿題。 

いつの間にか、うやむやになって忘れられてしまっている、宿題。

もっと言葉にして人に伝えることを、怠ってはいけなかった、宿題。

自分の中であたため、本来は時とともに熟成させなければいけなかった、宿題。


人にかかわることを生業としていると、仕事で様々な人生に遭遇します。

職業人としての対応と、素の自分の感情の間に、乖離も生じます。

専門職として仕事をしていくための、基本的な統合欲求が生じます。


もう一度、自分の中で振り返り、頭の中で整理したい。

新しい次の一歩を踏み出すために、自分の中で総括しておきたい。

賃金を得るための労働というだけでなく、人生の仕事として確認しておきたい。

日々の日常業務に流され、忙しさの中で見失ってきてしまったものを確認したい。

大事にしたいと思いながら、いつの間にかすり減ってきてしまったものを回復したい。


専門職大学院に来ているひとたちも、同じ想いを抱いていると思います。

そうでなければ、休職や退職までして、改めて学び直そうとは思わないのではないでしょうか?


それは、ある意味で、とても贅沢な時間です。

経済価値を生まない、ただ、学び考える時間。

自分だけの、自分のために使う、自分の時間。


僕も、そういった時間が少しでも欲しくて、大学に来ました。

大学というところは、学ぶための場所ですし。

知の遊びのために、社会が認めた時間と空間ですから。


でも、僕は学生ではなく、教員として、この世界に入ってしまったので…。

当たり前の話ですが、仕事というものは、どこでも待ったなしで。

自分の都合だけで、時間を組むことは許されず、業務に追われています。

組織の一員として、果たさなければならない役割も多々あります。


なかなか果たせないでいる自分の宿題に、いつきちんと取り組めるのか…。

おぼつかないまま、あわただしいうちに、大学教員2年目をまもなく終えようとしています。