慣れ、の怖さ。

ランチで新規開拓したお店。


ハンバーグと、チキンソテー、を合わせて、名付けて『よくばりセット』だそうな。


こういうセンス、嫌いやわー。











純粋な興味と、怖いもの見たさの誘惑に負けて、あえてこのメニューを頼んだら、


案の定、ウエイトレスは、


『カウンターのお客さま、「よくばり」でーす。』


と、オーダーを厨房に通した。










料理を運んで来るときも、期待を裏切らず、


『「よくばり」のかたー、お待たせしましたー。』


と、運んで来やがった。











負けてたまるかと思って、お会計の時にレジで、


『えーっと、僕は「よくばり」です。』


って、言ってみたら、何の疑いもなく、


『「よくばり」の方、850円でーす。』


と返してきた。









こうなると、もはやすがすがしくさえ感じる。









が、一言言わせてもらえば、あっしは、『ほしがり』ではあっても、『よくばり』ではないぞ。