先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

ヘリ空母の外遊

2017年06月25日 12時04分50秒 | 日記

ロイターがヘリ空母出雲の外遊を報じていた。 日本を出港して1カ月半がたった6月中旬、南シナ海に長期派遣中の海上自衛隊のヘリコプター空母「いずも」が、航海の様子を公開。いずもはシンガポールから東南アジア諸国の士官10人を乗せ、ヘリによる哨戒や訓練をしながら南沙諸島の方角へ航行。

そこで、いずもが航行していた九段線付近で「レーダー探知」──。いずも艦内のスピーカーから、アナウンス。周囲を飛ぶ航空機を、レーダーが補足。国籍や飛来の目的は不明だが、、中国軍機であろう。

九段線とは1953年から中華人民共和国がその全域にわたる権利を主張するために地図上に引いている破線である。断続する9つの線の連なりにより示される。なお、中華人民共和国の発行する旅券(パスポート)には九段線が印刷されている。そして、南沙諸島や西沙諸島で岩礁を埋め立て、空港を建設するなどして軍事拠点化を進めている。


しかし、九段線とその囲まれた海域に対する中国主張の歴史的権利について、2016年7月12日、ハーグの常設仲裁裁判所は「法的根拠がなく、国際法に違反する」と判断を下した。


これに対し、米軍は人工島の周囲12カイリ(22キロ)以内に軍艦を派遣して中国の領海ではないとけん制する「航行の自由作戦」(FON)を実施してきた。日本の自衛隊も、FONには参加しないまでも、徐々に南シナ海への関与を強めている。全長248メートルと海自で最も大きく、最も目立つ護衛艦いずもを長期間派遣しているのはその一環だ。

軍艦はその国の領土の延長とみなされる。いずもを南シナ海に派遣すれば、そこに日本の国が出現したことになる。いずもが所属する第一護衛隊群(神奈川県横須賀市)の伍賀祥裕群司令は、艦内で取材に応じ、「プレゼンス(存在)を示すために動いているばかりではない」としつつも、「結果としてそう映ることはあると思う」と語った。

上の地図を見ても、すでに中国は海底石油基地をベトナムの公開内に設けている。

利権問題は個人だけでなくて、国家間で難しい話だ。