先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

レジレス完全無人売店とスマートデジタル棚

2023年08月11日 17時25分39秒 | 日記
 
東急リゾーツ&ステイ株式会社が、信州のスキーリゾートに作ったホテルタングラムに、レジレス無人売店を作ったというので、そのホームページとそのレジレス完全無人売店を作ったCloudpick Japan株式会社のホームページを見た。流通業は、人手不足で、業態変革が迫られており、このレジレス無人売店がその解決に訳立つかもしれないと感じた次第。ホテルタングラムに葉、大規模なメインショップと、小規模のタングラムスマートストアがあって、24時間営業のレジレス完全無人売店は後者であった。下の写真にあるように小規模で商品数も少なく、さらなる技術革新があれば兎も角。直ちに流通業の課題を解決するようなものではなかった。

 

■ 導入背景と期待効果
スキー場併設型のリゾートホテルということで、「深夜や早朝にも売店を利用したい」とのホテル利用者の要望に応えるために24時間営業で精算手間のいらない新しい購買体験を提供するのが目的で。さらに、店舗を省人化・省力化により、オペレーションコストの削減、売店業務の生産性向上も狙っているという。。

■ 利用方法
① 「LINE」からQRコードを読み込み、友達登録する。
② クレジットカードを登録し、入店用QRコードを発行する。
③ ゲートに入店用 QRコードをかざし、入店する。
④ 入店後、欲しい商品を手に取る。(バッグに入れてもOK)
⑤ そのままゲートを出れば決済完了。
以上のように、入店から退店まで一切精算手間が発生することなく、購買体験をお楽しみ頂くことができます。

商品の購入と生産の紐付けは、スマートデジタル棚が担っている。このスマートデジタル棚には、カメラそして、商品ごとの重量を計測して持ち上げられた商品を特定する重量センサーがついていて、インテルの最新アーキテクチャのエッジサーバーやOpenVINOなどのツールキットそしてコンピュータビジョンとAIoTテクノロジーに基づいて、顧客と商品の紐付けと清算を行う。

スマートデジタル棚は、今、流通業界で言われている、デジタル棚あるいはデジタルシェルフとは別物で、後者はインターネットショップの商品棚である。今回のレジレス完全無人売店の概念は、数年前にAmazon が設立した無人レジレス売店AmazonGoと同じである。

店舗デザインのWebマガジンのDIG-INによるとAmazpn Goは、

Amazon Goの店内には複数台のカメラとマイクが設置されており、顔や手の動きを認識、誰が何の商品を手に取ったかをAIが確認し、システムに連携させています。音声も同様で、その来店者がどのように店内を動いているかを細かに追っています。また商品の陳列棚には赤外線、圧力、重量センサーなど多数のセンサーが設置されており、商品の在庫、移動などもトラッキングしています。またそれらをリアルタイムで専用アプリと連携させることにより、店を出ると同時にAmazonアカウントで決済できる仕組みです。

素人考えでは、東急リゾートのタングラムスマートストアにしろAmazonGoにしろ、このタイプのレジレス無人売店は、商店つくりにコストがかかりすぎて、中小の小売業者はとても手が出せない。

現在は、商品の管理や販売にはバーコードが使われていて、人手を介して読み込んでいるが、バーコードではなく、RFIDなら、人手の介在は大幅に削減でき、小売業においても無人売店が出来る。RFIDの課題はラベルに電池とICが必要であるが、パッシブのRFIDは、リーダからの受信電波で発信電波を起こし、印刷されたタグをアンテナとして発信するもの。したがって、発信電波は弱く、通信距離も数十CMと短い。

しかし、印刷技術が進歩しているから、アルミ粉末でRFIDを印刷できて、バーコード並みのコストでRFIDを印刷でき、かつ通信技術も進歩し弱い電波でも読み取れるようになるだろうから、パッシブRFIDの方が、今後の小売業の課題にこたえられるのではなかろうか?

 


Windows11搭載パソコン高速化設定

2023年08月11日 06時35分35秒 | 日記

CPU i5-6500T、メモリー8G ,SSD500Gのパソコンが、段々遅くなったので、メモリーも8Gで2千円で買えるから、ボツボツ、メモリー追加しようかと考えていた。

偶々、Youtube で調べ物をしていたら、表題のYoutubeがあったので、閲覧してみた。趣旨は、①Windowsは膨大な機能がサポートされていて、個人には無駄な機能も多いからそれらを削除する ②個人でもPCを長く使っていると、ゴミが貯まったり、不要なアプリが増えてしまうのでそれらを整理する ③使って内、アプリのモヂュールが、分断化され(デフラグ)実行速度に影響が出るので修正する 等々。なるほどと感じて、Youtube を見ながら、処方箋を実行してみたら、見事、早くなった。著者名は未調査。感謝!

そのYoutube題名はWindows11 搭載パソコン高速化設定(https://www.youtube.com/watch?v=z1jUGgtR3Hw)。

 

 


常温常圧超電導体 発見?

2023年08月09日 12時51分27秒 | 日記
 

8月3日にマスコミが一斉に、韓国の量子エネルギー研究センター(Q-centre)で、常温常圧超電導体が発見されたが、どこもさらなる検証が必要ではないかと報じていた。

ロイターによると、韓国研究チームの論文2本は、正式な査読や出版に先立って科学者たちが研究結果を共有するウェブサイトに掲載された。その後、少なくともアメリカの2つの国立研究所と中国の大学3校を含む世界中の研究者が論文に掲載された素材について研究を進めている。その素材はLK―99と呼ばれ、アパタイト鉛と呼ばれる比較的一般的な鉱物を用いて、そこに少数の銅原子を導入したというものだとか。LKという名称は、開発者の李石培(Sukbae Lee)博士と金智勳(Ji-Hoon Kim)博士の頭文字をとったものだという。

ニューズウィークは、中国の華中科技大学が、結晶の状態は明らかにしていないが「作成したLK-99の磁気浮遊の動画」を公開して韓国チームの実験の再現を示唆、さらに米ローレンス・バークレー国立研究所と中国の瀋陽国立研究所は、密度汎関数理論を使って「理論上ではLK-99は常温常圧で超電導を起こしうる」という計算結果を発表していると報じている。

 

多くのマスコミの科学技術担当記者が、さらなる検証実験が必要ではと説いているが、素人考えも同感である。

というのも、超電導は国立研究機関、大学、民間で研究されていて半世紀以上の歴史がある。さらに、JRが、リニア新幹線用の超伝導モーター開発にこれまた半世紀前から取り組んでいて、主力は超低温超電導で、高温超電導も会派rスされて20年くらいの歴史があるが、未だ、研究段階である。しかも高温超電導といっても、-255℃で、常温から遠い。ということで、この常温超伝導体は、素人も、検証不足ではないかと思う。

それらの状況を、サーベイしてみた。

日本における超電導の大規模実用化研究は、1974年の当時の国鉄の第二新幹線構想に於ける、超電導リニアモターがある。そして、2000年初期には、高温超電導体が開発されている。しかし、依然、試運転の超電導リニア新幹線は、超低温超電導体モーターである。

まず、超低温超電導は、ニオブ–チタン合金(超電導臨界温度:約9.5 K)の超電導モーター(コイルの事)は,液体ヘリウムで4K(-269℃)に保つことで超電導状態が維持される。高温超電導磁石は、超電導臨界温度(Tc)が約110K(-163℃)のビスマス(Bi)線材で作られ,直接冷凍機により、―255℃に伝導冷却方式にすることで,液体ヘリウムや液体窒素の冷媒が不要になり,構造が簡素化され運用が容易になる。
 
以下の JR東海作成図を参照。

 


中国の輸出入の落ち込み-景気回復に打撃

2023年08月08日 13時40分43秒 | 日記

多くのマスコミが、「中国税関総署が8日発表した7月の貿易統計によると、輸出は前年比14.5%減少、輸入は同12.4%減少した。いずれも予想を上回る減少で、輸出は2020年2月以降で最大の落ち込みとなった」と報じている。日経やブルームバーグが、ここ数年の中国の輸出入の統計図を掲載している。ブルームバーグ掲載の図を見ると、2021年以降、中国の輸出輸入ともに減ってきており、以下のことが推測される

Chinese Exports Fall Again in July | Imports drop more than expected as demand slumps
 
 

1.輸入の減少は、アメリカの対中規制もあろうが、従来の御得意先である先進国の景気後退があるのでは?

2.輸入の落ち込みは、個人消費の落ち込みで、これには、多くの経済っ評論家がいくつかの原因があると指摘している。

  ・コロナ禍からノ回復遅れ ・不動産バブルが弾けた ・デフレが景気減速を押している(経済政策が妥当でない)

という事は、これからしばらくは中国のみならず。先進国を含めて、景気後退が避けられないという事?

 


NTTDataのグローバル 生成AI LAB

2023年08月03日 14時00分03秒 | 日記

 

NTTデータが、生成AIの活用をグローバルで推進する「Global Generative AI LAB」を設立、まずは19.5万人の関連会社を含めた社員の業務を生成AI でサポートするとのこと。NTTDataは、システム構築でトップ企業だから、広く拡大するのは当然であろうから、生成AIが、日常の生活の0なかにも拡販するという事だろう。

具体的な最初の提供機能は、①ソースコード自動生成やチャットボット「eva」、②文章検索ソリューション「Dolffia」注2などの生成AI関連ソリューションをグローバルで展開し、③文書読解AI「LITRON®」と生成AIを連携した新サービス。

 

以下、NTTDataのホームページ(https://www.nttdata.com/global/ja/news/release/2023/062901/)から引用抜粋:

(1)生成AIのソフトウェア開発分野への適用

2020年より日本とスペイン拠点共同で、生成AIをソフトウェア開発へ適用する取り組みを実施しています。この取り組みの一つとして生成AIを活用しソフトウェアマイグレーションを実現するソリューションを開発し、すでに複数の顧客とPoCを実施しています。
ソフトウェア資産のモダナイゼーションでの生成AIの活用にとどまらず、当社コアビジネスであるシステム開発案件にも適用します。工数として大きな比重を占める製造、単体試験工程をはじめとして、各工程で利用可能な生成AIを活用したアセットをグローバルで整備すると共に、次世代開発プロセスを整備し、グローバル全19.5万人で標準利用していくことを目指します。

(2)各拠点が持つソリューションの展開

NTT DATA EMEAL(欧州・中東・アフリカ・中南米地域の地域統括会社)で提供を開始している文章検索ソリューション「Dolffia」ならびにチャットボットソリューション「eva」をEMEAL以外の地域へ展開します。まず、日本語の利用検証を実施し、2023年上期中より国内のお客さまとPoC(概念実証)を実施します。また、すでに提供しているナレッジマネジメントソリューション「knowler」注3へ「Dolffia」を組み込み、自然文検索を含むコンテンツ検索の高精度化の他、ナレッジの自動要約や自動分類、画像検索等への対応を進めます。まずはNTTデータ社内のナレッジシェアで活用し、その後順次お客さまへの展開を進めます。

表:各国拠点のAI関連ソリューションと今後の展開について

文章検索ソリューション「Dolffia」
  • 2023年上期中より国内のお客様とPoCを開始
  • 2023年中にknowlerへ統合予定
チャットボットソリューション「eva」
  • 2023年中に国内のお客様とPoCを開始
ソースコード自動生成ソリューション
  • 2023年上期より一部の案件にて利用開始
    下期より普及展開体制を構築しビジネス拡大
文書読解AI「LITRON」
  • 生成AIと連携した新サービスを6月29日から提供開始