まだ興奮冷めやらない、とはいえ、昨日よりは多少冷静になりました(・・・と自分では思います)。
今回の大阪公演、照明が良かったです。スタッフの方が調節なさったのか、あるいはNHKホールは録画を前提としているせいでしょうか、殆どハレーションが起きていませんでした。
多少のハレーションはお芝居だとそんなに気にならないんですが、ダンスだと、立体感は抑えられる、どうしても皮膚の露出したところに起きやすいので手・指の表情もなくなる、プロポーションも変わって見える、とす~ごく嫌なんですね。青山劇場で見たときも、パーティー/"The Craic"では腕がかなり膨張して見える感じでした。『ボーイ フロム オズ』の時も同じで、ハレーションは青山劇場に限った事ではないのですが、少し不満の残ったところです。その点NHK大阪ホールは輪郭の鮮明な照明だったので、青山さん達のシャープでセクシーな動きが際立って、また惚れ直しダンスの照明はいつもこうであってほしい! 東京でご覧になった方、青山さん「もっと」カッコ良かったですよ~。
メインキャストではダニエル役の黒田勇樹さんの演技が、何気ないようでキャラクターがじんわりと伝わってきて魅力的だなと思いました。ジョンの赤ちゃんを抱く手にも、女性陣の誰よりも優しさが感じられたりして、台詞のないときもアイルランドの一青年の気持ちがよく出ていたと思います。パンフレットの黒田さんのコメントにも背景みたいに目立たないような演技を、とありますが、自然なたたずまいがあんなに若いのにさまになって・・・と思ったら6才で大河ドラマデビューしておられるのですね、納得です。
それからバーナデット役の遠藤麻綸さんの歌、劇団四季のファンの方が太鼓判を押すわけだ・・・とこれも納得でした。台詞を語るように歌う方で、これなら「突然歌いだすから」ミュージカルが嫌い、な方もOKなのでは。直接のモデルではないとウェバー&ベン・エルトンは言っていますが、ハンガーストライキでなくなったIRA兵士のボビー・サンズの妹の名がバーナデットです。彼女の兄の死に接した時の涙もこんな風だったかと思うくらい、深い痛みの感じられる歌でした。
反対に惜しまれるのはやはり「監獄」のシーンが思っていたよりインパクトが弱く単調だったことです。歌舞伎みたいに看守の制服を引き抜いて悪魔の姿に・・・とは言いませんが、看守の皆さん、「合法的な範囲」というかあんまり怖くない。事実そのままにする必要はなくても、観客が怖くて泣き出すくらいでちょうどいい場面なのではないでしょうか。歌舞伎って「恐怖」「暴力」の演出はものすごく優れていると思うので是非マクニーリーさんにも日本でご覧になってほしいです。
もっと本音をいうと、ここでは恐怖と暴力によってジョンの中に起きる精神的変化を青山さんの振付で見てみたいです。エディンバラ国際フェスティバル参加作品『森羅』で精神世界の闇の部分を踊っておられますが、劇場の温度が下がったんじゃないかと錯覚したぐらいに、凍てつく深海のように厳しく、苛酷な精神の営みを描き出してくれました。あの時の心を揺さぶるような厳然とした美しさは今でも忘れられません。「いつかまた」、そう思っています。
今回の大阪公演、照明が良かったです。スタッフの方が調節なさったのか、あるいはNHKホールは録画を前提としているせいでしょうか、殆どハレーションが起きていませんでした。
多少のハレーションはお芝居だとそんなに気にならないんですが、ダンスだと、立体感は抑えられる、どうしても皮膚の露出したところに起きやすいので手・指の表情もなくなる、プロポーションも変わって見える、とす~ごく嫌なんですね。青山劇場で見たときも、パーティー/"The Craic"では腕がかなり膨張して見える感じでした。『ボーイ フロム オズ』の時も同じで、ハレーションは青山劇場に限った事ではないのですが、少し不満の残ったところです。その点NHK大阪ホールは輪郭の鮮明な照明だったので、青山さん達のシャープでセクシーな動きが際立って、また惚れ直しダンスの照明はいつもこうであってほしい! 東京でご覧になった方、青山さん「もっと」カッコ良かったですよ~。
メインキャストではダニエル役の黒田勇樹さんの演技が、何気ないようでキャラクターがじんわりと伝わってきて魅力的だなと思いました。ジョンの赤ちゃんを抱く手にも、女性陣の誰よりも優しさが感じられたりして、台詞のないときもアイルランドの一青年の気持ちがよく出ていたと思います。パンフレットの黒田さんのコメントにも背景みたいに目立たないような演技を、とありますが、自然なたたずまいがあんなに若いのにさまになって・・・と思ったら6才で大河ドラマデビューしておられるのですね、納得です。
それからバーナデット役の遠藤麻綸さんの歌、劇団四季のファンの方が太鼓判を押すわけだ・・・とこれも納得でした。台詞を語るように歌う方で、これなら「突然歌いだすから」ミュージカルが嫌い、な方もOKなのでは。直接のモデルではないとウェバー&ベン・エルトンは言っていますが、ハンガーストライキでなくなったIRA兵士のボビー・サンズの妹の名がバーナデットです。彼女の兄の死に接した時の涙もこんな風だったかと思うくらい、深い痛みの感じられる歌でした。
反対に惜しまれるのはやはり「監獄」のシーンが思っていたよりインパクトが弱く単調だったことです。歌舞伎みたいに看守の制服を引き抜いて悪魔の姿に・・・とは言いませんが、看守の皆さん、「合法的な範囲」というかあんまり怖くない。事実そのままにする必要はなくても、観客が怖くて泣き出すくらいでちょうどいい場面なのではないでしょうか。歌舞伎って「恐怖」「暴力」の演出はものすごく優れていると思うので是非マクニーリーさんにも日本でご覧になってほしいです。
もっと本音をいうと、ここでは恐怖と暴力によってジョンの中に起きる精神的変化を青山さんの振付で見てみたいです。エディンバラ国際フェスティバル参加作品『森羅』で精神世界の闇の部分を踊っておられますが、劇場の温度が下がったんじゃないかと錯覚したぐらいに、凍てつく深海のように厳しく、苛酷な精神の営みを描き出してくれました。あの時の心を揺さぶるような厳然とした美しさは今でも忘れられません。「いつかまた」、そう思っています。
彼のファンということで、WSSを観劇し、今回BGを観劇したのですが、BGを初めて観劇した時に、一人のダンサーの方の素晴らしいダンスに目を奪われてしまいました。そしてWSSでも一人素晴らしいダンサーの方がいたことを思い出し同じ方であると気づき、パンフレットで名前を確認すると「青山航士」さんという方だと認識しました。BGのサッカーの場面での誰よりも高い跳躍と手足の爪の先まで緊張を抜かない素晴らしいダンスに、驚きと感動を覚えました。正直、主演の櫻井さんが踊ってるところよりも青山さんのダンスばかりを観てたような気がします(照)私はバレエについての知識まったくないのですが、彼のダンスがより舞台を素晴らしく惹きたてていたのは確かだと思います。櫻井さんのファンであるということで、こういった素晴らしい才能を持った方のダンスを観る事ができて本当に良かったと改めて思いました。今後もこういったミュージカルで青山さんの素晴らしいダンスを拝見できる事を楽しみにしています。「うたっておどろんぱ」ですか?見てみようと思います♪