『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
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フルート奏者・白川真理

内助の功

2023-02-12 23:42:25 | 気付き
実生活ではなくて、フルートの構え方に関しての気付き。

先日、関根先生からうかがった琉球空手の「内助の功」の左右の手の使い方がとても印象に残りました。

「いわば『内助の功』ですね。」と冗談交じりに仰って、実際にその所作を何度かやってくださったのも良かった。

「僕は、もう利き手だけでも同じようにできるんですけどね。最初はこういう型で習います。」と。

3か月前からの甲野先生の「片手」のお話ともシンクロ。

難しいのは、決してあからさまに両手というのではないこと。
あくまでも内助の功はさりげなく。だからこその「内助」。

これに、魔女トレの西園美彌先生からご助言いただいた小指を昔の武士の様に揃えて伸ばして腰に置いて、という所作が加わった。

なんだかつぎはぎしているだけかもしれませんが、今の私の身体は、これでとても納得していて、より背中のギュスターブくんの整列も整った。

今までは、ただ掬い手でフルートを持ち上げていたし、それも、夫々の左右の手の位置で行っていたのだけれど、左手だけは押さえる位置で、右手はその左手を運ぶために働くようにする。

その折の右手の最初の位置は右が起点。そこから最も動きやすい軌道に沿うだけ。
その途中で左手を助ける。

この一連の動きには、夫々の手に付随する足の動きも伴う。
丁寧に行うと、舞の様になり、見た目も自然でかつ美しい。
「1,2,3,」と段取るのではなく一筆書きの様に、「ひと~つ」で済むなめらかな動き。

今までも、色々とアヴァンギャルドな構え方を開発してきて、その時々、それなりの変化と効果があったけれど、やはり今一「何やってるの?」という段取り不自然さがあったけれど、今回はそれがない。

まだまだ先があるだろうけれど、とりあえずはこれで。

ちなみに、この右手の動かし方は、20年前、つまり甲野先生と出会ってすぐに、御教えいただいた右手の甲にフルートの先端を乗せて運ぶ動きと似ている。
「水月」と名付けさせていただいたけれど、やはりあまりにこの7動き自体が目立ってしまうので、やらなくなって久しい。
20年経って、ようやく、あの御教えいただいた動きの内側の感覚が少しは理解できたか、といったところ。

ちなみに、右を消す、左を消す、という技にも大分馴染んできて、この頃は同じフレーズが2回ある時に、一回目を右だけ、2回目を左だけ、というように、表情の変化を付けるのに使っている。

さらにはクレッシェンドやディミヌエンドの時も。

一音を長くのばす時もその中で操作。

響いてくる場所まで違ってくるので、より高まるステレオ効果。

単なる強弱ではないニュアンスの違いがあり、本来のフォルテやピアノの意味って、むしろこっちのことじゃあなかったのかなあ、と思う。

フォルテは現世の喜び、ピアノはあちら側の世界からの語りかけ。

ちなみに、昨日の宴会でのパフォーマンスでは、これら全てを駆使出来て、新たな気付き総出演の実践演奏が出来、皆さまにも喜んでいただけた。

若干、江平の笛の時みたいに震えちゃったらどうしよう?でもその時はその時だ、という心配も頭をかすったけれど、全くそんなことはなく、いつもの自分を保てていた。

・・あれは一体何だったんだろう・・・

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そういえば、甲野善紀先生を特別講師に迎えての林久仁則さんのNHKTVでの講座も好評だったので、再放送となりました。

そして、魔女トレの西園美彌先生が明後日14日(火)、TV東京の朝の番組に登壇されるそうで、とても楽しみです!(9時26分~11時13分)



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