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『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

能登半島地震復興支援 チャリティーコンサート アンサンブル・ローマン 8月5日(火)

2025-08-07 19:39:59 | 音楽・フルート
花火の翌日は朝から夕方まで某所でレッスンし、その後、荻窪までコンサートを聴きに駆けつけました。
ギリギリでしたが間に合って良かった!

住宅街の一画にある、落ち着いた雰囲気の小さなサロンの客席は限定40名。
今回2回目となるこのコンサートは大好評で、告知してすぐに予約は満員御礼となるそうです。

クラリネットの兼氏さんがこの会場のオーナーで、ブレーメンから一時帰国しているオーボエの長岡さん、金沢アンサンブルを退団されたばかりの柳浦さんが中心になっていて、第一回目はトリオでのコンサートでしたが、今回はゲストにホルンの有馬さん、ピアノの水野さんを迎えてのピアノ五重奏。



国内外の名手揃いの極上のアンサンブルはとても聴きごたえがあり、久々に心地よい上質の響きに包まれ、幸せなひと時となりました。

ホールも小さいながら兼氏さんのこだわり満載で、天井が高く、上から響きが降り注いでくるようでしたし、名手揃いということもあるけれど、小さな会場でよくある、強い音が耳に刺さるようなことも一度もなく、とても良いバランスでした。
その上、スタインウェイのピアノもとても良いもの。会場に見事に調和した響きでした。

演奏家としては、とても尊敬しているので「さん」と書きましたが、アンサンブル・ローマンの3名は、皆、同時期ミュンヘンに居た音楽仲間。
当時と同様、打ち上げでは「〇〇くん!」と呼んでいた。

長岡くんが隣人だったこともあり、色々な人が彼の人柄を慕って遊びにやってきていて、私もその恩恵に浴していました。ワインとか・・

ミュンヘンで聴いていた彼等の音、音楽にも多くのことを教えてもらっていたんだなあ、と改めて感じながら聴いた本番でした。

打ち上げも初対面の方も多かったけれど、皆良い方ばかりで和気あいあいの素敵なひとときとなりました。

兼氏くんの奥さんはムジカフィオーレでご一緒していたCちゃん。
何もかもが愛らしいのは昔のまんま。
先月の佐伯隆夫先生のパーティーで久々に再開し、今回も会えて嬉しかったです。


「じゃあ、ミュンヘン仲間で写真を撮ろう!」との長岡くんの言葉で写してもらった時に急に思い出した・・



「あれ?ねえ、そういえば、この4人でベネツィア行かなかったっけ!?」
「そうだそうだ。御座敷列車みたいにして宴会しながら行ったよね」
会話を聞いていた若い方から
「楽しそう~。でもどうしてこの4人で?」

「本当は一人旅するはずだったの!隣人の長岡くんに、ベネツィア旅行で留守にするのでよろしく、と伝えたら、その数日後、この3人が『お供します!』と言って、結局ついてきちゃったの!」
と説明。

「ずっと行きたいと思ってたので、丁度良い機会と便乗させていただきました」とか言っていた。まあ心強いと言えばそうではあるけれど・・

『旅情』のキャサリン・ヘップバーンよろしくロマンチックなベネツィア一人旅のはずだったのが、すっかり、『やじきた珍道中』となってしまったけど、これはこれで良い想い出に。

「カーニバルでもない冬のベネツィアに行くなんてどうかしてる」とドイツ人の大家さんに言われた通り、雨ばかりだったけれど、それも風情になったのは、今と違って、オーバーツーリズムの真逆で、観光客が殆ど居なかったから。
そういう意味でも、良い体験となりました。
・・ベネツィアは2回行ったと思っていたけれど、この時の珍道中を含めると3回だったんだ・・

よく覚えていなかったのは、ベネツィアよりも彼等の様々な芸に抱腹絶倒していたからだったのかもしれません。

彼等の、「よくある外国映画に出てくる日本人観光客の真似」というコンセプトで、サンマルコ広場で前歯を出した変顔でカメラを構えている面白写真とか、イムジチのジャケット風に格好つけて、オペラ歌手風に、というのもあるのだけれど、勝手に掲載出来ず残念。

とりあえず、約40年前、その折の私のソロ写真を。
本当に人が居ません。






彼等とは、その後ベネツィアで別れて、ようやく一人になって、ミラノに一泊し、そして郊外のブレッシアにある、昔ホームステイしたコントラバス奏者のカルロくんとその家族を訪ねて、しばらく滞在させてもらいました。自然に囲まれたこの美しい街のことはよく覚えている。

今同様、言葉もろくに出来ないままだし、スマホもなかった時代だったのに、よく色々と連絡とって動き回れていたなあ、と不思議な気もします。

滅多に昔の写真など見なかったのに、最近、見返すことも多くなりました。
改めて思うのは、本当に色々な方に親切にしていただき、お世話になってきたのだなあということ。それは今もそうで。
ただただ感謝です。




佐伯隆夫先生ご夫妻を囲んで

2025-07-10 22:58:03 | 音楽・フルート
7月6日は大学の3,4年生の時にお世話になった佐伯隆夫先生を囲むパーティーでした。

古希のお祝いの時は東日本大震災が起き、先生自らお祝いの会をご辞退され、
また、ご退官と名誉教授ご就任は 2 年前でしたが、コロナ禍のため開催が不可能でした。

今回、有志の実行委員の皆様のお陰で、先生ご夫妻を囲んでのパーティーが開催されることとなりました。

会場はアルカディア市ヶ谷(私学会館)。
しっとりと落ち着いた風情の良い会場で、お料理も美味しく、とても良かったです。

佐伯先生は、私の拙いコンサートにもよくいらしてくださって、川崎優先生門下だったこともあり、昨年の上野の旧奏楽堂でのコンサートも聴いてくださっています。
演奏に関しても過分なお言葉を頂きましたが、加えてコンセプト、企画力を褒めてくださった。
川崎作品のオリジナルとわらべ歌を交互に配置したこと、
旧奏楽堂で行ったこと。
年末の「振り返り」の時節に行ったこと。
我が意を得たりで、これもとても嬉しかったものでした。


とはいえ、大学3年生というのは、幾分音大生暮しにも慣れてきて、その上狐やタヌキ、ときには青大将に囲まれていて、もう練習するしかやることはない、という環境の陸の孤島・入間キャンパスから3年になって江古田に移り、ようやく「これが東京だ!」と練馬ではあったけど、「都会暮し」を満喫していて、遊びまわっていた時期。
多分、人生の中で一番遊んでいた時期だったと思う。

何度か二日酔いのままレッスンを受けてしまったことも・・

佐伯先生は本当にお優しくて穏やかで、気付いていたかいなかったかは不明ですが、そんなチンピラ学生の私にもとても良いレッスンを授けてくださった。
無事、卒業出来たのも佐伯先生のお陰です。

そして、何より姿勢、構え方を少し変えるだけで、ぐっとパフォーマンスが変化する、ということを初めて御教えいただいたのは、佐伯先生からだった。

80名程が集いましたが、年齢の幅も広く、初対面でも同門同士ということで、すぐに打ち解けることができました。

卒業以来、初めて会った先輩、後輩とも、あっという間に時空を飛び越えて、共にあの頃の江古田の地下練習室に戻れるのも楽しかった。

また川崎優先生の下組織された日本初・女性のみのプロフルートアンサンブル、「ムジカ・フィオーレ」で苦楽を共にした笛吹き仲間のTちゃんと久々にお会い出来たのも嬉しかったです。

そして佐伯先生のスピーチは奥様への愛と感謝に満ちた素晴らしいものでした。

岩間丈正さん他、実行委員の皆様、素晴らしい会を企画してくださり本当にありがとうございました。

皆、顔を出して仕事をしているので、大丈夫かとは思いましたが、やはり勝手に掲載するのはよろしくないので、写真は残念ながらなしで。

でも、皆、とても良い笑顔で写っています。

穏やかで心優しい佐伯先生の門下生はみな、先生の優しさを受け継いでいるのかな、と思います。

・・・私が青木先生から「ちょっと修行してきなさい」と3年になって佐伯先生の下へとやられたのも、このあたりを学んで欲しいと思われたのかしら?

と、今初めて気付く。



写真は先生からのプレゼントは特製チョコレート。
この暑さで溶けぬようにと保冷剤入りの袋で、自筆の御礼のカード付。
何十名もいるのに、こうしたところにも佐伯先生、そして奥様のお心遣いが。

CDケースに入っていて、包み紙には、演奏している先生のお写真が。

・・これじゃあビリっと破いて食べることは出来ません。

気を付けて、そっと慎重に紙を外し、他の台紙に貼り付けて保管。

とても美味しいチョコレートでした!






法螺貝仲間

2025-06-30 23:01:19 | 音楽・フルート
前回6月12日の音楽家講座の折、篠笛で参加されたYさんと懇親会の時に隣になり、色々とお話をうかがっているうちに、お互い同じ山伏さんに法螺貝を教わったということがわかり、一気に距離が縮まりました。

とはいっても、私は一度だけ高尾山に連れていってもらって、そこでの講習会に参加しただけ。

Yさんは、法螺貝レッスン?にずっと通われているそう。
なるほど、まだ始めて1年というその篠笛の音が身体の奥底から響いていたのは、そういうことだったかと納得。

そして、私の家には、法螺貝が3つもあるんだよ、と法螺貝自慢したところ、是非吹いてみたい、とのことで、それならどうぞ!となり、本日猛暑の中2時間かけて拙宅までお越しになりました。

せっかくなので、いつもは他のものを飾っているアンティークのケーキスタンドに3つの法螺貝をディスプレイしてみましたが、なかなか似合う。




3つの法螺貝に関してはこちら。
https://blog.goo.ne.jp/pipipipi/e/a479ac043ae4677ace9b8a8eb06d1eb8


実はこの法螺貝の効用というのもセレンディピティだった。

もう遠い記憶だけれど、高尾山に行ったのは、多分2010年か11年。

その時に「やや左が実は真ん中?」という気付きがあり、「人もまた法螺貝」とか言っていたのだけれど、それだけで満足してしまい、このトランペットアンブシュアは高音が出ない生徒さんなどにご紹介して効果も上がってはいたものの、そこどまりだった。

それが、6月12日に、このまだ20代の法螺貝に夢中なお嬢さんと知り合ったことで、とても久しぶりに法螺貝を吹いてみました。
すると、以前にはわからなかった身体の反応、状況、が感じられ、とにかく微振動が全身に残り、それがフルート演奏をぐっと底上げしてくれることが分かった。

ということで遅ればせながら法螺貝ブームがリバイバル。
岩城先生が作ってくださった様々な素材、形状の吹き口を試したりして、遊ぶ。

法螺貝で5分くらい遊んでからフルートを吹くと最初の一音から違う。
1時間吹いた後の音くらいに練り込まれているという不思議。

アンブシュアが、腹が、というよりも、全身が調和するからではないかと思う。

はいはい。フルートではまだ調和なんかしてなかったんですね。
法螺貝に比べると、どうしても、「頭」を使う分量が増えてしまうのがわかる。

このご利益もYさんと出会えたお陰で。

法螺貝、篠笛、フルートと様々な音を出して遊び、何故か私も篠笛は3本持っていて、篠笛でセッションも。

レッスンも申し込まれたけれど、「いや、Yさんは教わらない方が良いと思う。」と御断りした。

フルートやりたいのなら別だけれど、篠笛で自然と対話しつつ独自の演奏をされるという稀有なことをやっているのだから、変にアカデミックな音楽教育の中で育った私のレッスンを受けてしまうと、それはごく普通の笛吹きになってしまうのではないかと危惧したので。

上手いとか下手とか、誰かに評価されたいとか、というところから離れた素晴らしい自身の軸となっている居場所があるのだから、そこを大事にして、これからも法螺貝や篠笛で、自然や地球を喜ばしていってもらいたい、と切に願っています。

いや、楽しかった!


テーブルセッティングも少しアレンジ。
燕やコルクのお皿と同じポルトガルで求めたシルクのライナー、
あとかなり昔、多分結婚前、衝動買いで求めた、三省堂のイベントで売られていたホータン出土の6世紀ごろのストゥッコ。






バッハコア横浜 第5回演奏会

2025-06-17 22:54:20 | 音楽・フルート
翌日は午後から高校同期のMくんが所属しているバッハコア横浜のコンサートに。


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バッハコア横浜 第5回演奏会


日  時:2025年6月14日(土) 13:15開場、14:00開演予定
会  場:青葉区民文化センターフィリアホール

曲  目:
J.S.バッハ: カンタータ27番
       わが終わりの近きをだれぞ知らん BWV27
      カンタータ39番
        飢えたる者に汝のパンを分かちあたえよ BWV39
      カンタータ187番
        すべてのもの汝を待ち望む BWV187

出  演:
指揮・アルト 青木 洋也
ソプラノ   藤崎 美苗
ソプラノ   小林 恵
テノール   板谷 俊祐
バス     加耒 徹
合唱     バッハコア横浜
管弦楽    バッハコア・アンサンブル

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Mくんとは高校時代も卒業後もずっとはお互い全く面識がなかったのですが、数年前、奥様が甲野先生の音楽家講座に参加されてご縁が繋がりました。

奥様は武蔵野音大卒のピアニストで、後輩にあたるのですが、偶然主宰の私が高高でご主人と同期ということで、それから高高52卒のグループメールにお誘いしました。
今は同窓会の常連といっても良いメンバーです。

今回は渋めのカンタータ。
むしろ、合唱の良さが良く伝わる素晴らしい演奏でした。
バッハに限らず、全ての音楽の演奏に最も必要なのは真摯な想いであることを再確認。

そしてなんと、オケのチェロは山本徹さん。
還暦記念の王子ホールでのコンサート、そしてCD『エーテルブルー』の録音、ととてもお世話になった、素晴らしいチェリストです。

お手伝いのオケはBCJのメンバーが多いので、もしや?とも思っていたけれど、昨年はいなかったのであまり期待していなかった。

思いがけず久々に彼のグルーブ感のある、美しい響きの通奏低音が聴けて幸せでした。

初めて彼の演奏を聴いて感動し、思わずお声がけしていた、出会った日が思い出された演奏。

彼が加わるだけで、ザーっと投網を打つようにアンサンブルがまとまり、生き生きとする。

終演後に久々にご挨拶を。


ロビーではMくんの奥様にも久々にお会い出来嬉しかったです。

「これからレッスンなんですよ」とご主人にも会わずにサっと急いで会場を出ていかれた姿が颯爽としていて素敵でした。

思いがけず2人と再開出来た一日となりました。

6月は2日から仕事も含めると14日まで、ほぼ毎日出かけていて家に居られたのは4日のみでしたが、楽しい事ばかりだったのと、気候もまあまあだったので、なんとかこなすことが出来ました。

15日は休んで、16日はこれまた久々にご近所に住む武蔵野音大卒の後輩にあたるピアニストYさんとお茶。息子が小学校時代にPTAで知り合った方です。

ついでにアンサンブルもして遊んでしまいました。
コンサートの為の練習じゃなく、こうして初見大会をやるのは久しぶりで、音大生時代の合宿など思い出し、とても懐かしかったです。

「よりよいもの」を突き詰めていくことは当然のことだし、それはまた幸せな作業でもあるけれど、やはり何かしらピリっとした緊張が伴うものでもある。

ずっと、それが普通で当たり前でしたが、こうして遊んでみると「ああ、楽しいな」とシンプルに思えたのは再発見でした。




Flute meets Minipiano 4月24日(木)19時 鶴見区民文化CサルビアH3階音楽ホール

2025-04-26 21:37:17 | 音楽・フルート
お陰様で盛会の中、無事終了しました。
今はまだ一人反省会状態ですが、ミニピアノとの初デートはとても幸せなひとときで、アンコールのショパンのノクターンの最後の一音Esを吹くのが、
「ああ、終わってしまうのか・・」と寂しく悲しくなった程でした。

お越し下さった皆様、お手伝い下さった皆様、そして砂原悟さん、本当にありがとうございました!

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プログラム

✦ Minipiano  Solo ✦  

・ノクターン第1番 変ホ長調    J.フィールド(愛 1782-1832)                                              

・(『リュートのための古い舞曲とアリア』より) 
                 O.レスピーギ(伊 1879-1936)
第1曲 オルランド伯爵のバレット    第5曲 シチリアーナ

✦ Flute meets Minipiano ✦

・踊る人形              E.ポルディーニ(洪1869-1957)    

・精霊の踊り            C.W.グルック(独1714-1787) 
 
・シチリアーナ          G.B.ペルゴレージ(伊1710-1736) 

・ヴァイオリンソナタK.304ホ短調   W.A.モーツァルト(墺1756-1791) 
Ⅰ. Allegro   Ⅱ. Tempo di Menuetto   

           ・・・・・休憩・・・・・・

・メヌエット(『アルルの女』より)       G.ビゼー (仏1838-1875)   

・瞑想曲(オペラ『タイス』より)       J.マスネ(仏1842-1912) 

・コンクール用小品              G.フォーレ(仏1845-1924)   

・夢                  C.ドビュッシー(仏1862-1918) 
 
・シランクス  Fl.Solo                   
      
・ビリティス(六つの古代のエピグラフ)              

  Ⅰ.牧場の歌    Ⅱ. 名のない墓   Ⅲ. 夜への賛歌  
   Ⅳ.カスタネットを手に持つ踊り子
    Ⅴ.エジプト人の遊び女たち   Ⅵ.朝ふる雨


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写真はみなリハの時のものです。
練習の時から、本当に驚かされたのですが、ミニピアノはミニとはいっても、むしろ現代のスタインウェイのフルコンよりも、より深い響きも出て、何より低音の持続音が減衰することなく長く続くので、まるでオーケストラの弦の響きのようにも聞こえることもありました。

人の歌声のような中音域を持ち、高音域はキラキラと天上の響きで、オルゴール、リュート、ハープと、これもまた様々な音色と響きが。






もちろん、演奏者が砂原さんだからこそ、そして製作者が河合小市だからこそ、修復された職人さんが素晴らしいこと、調律の幸崎さんが最高なこと、加えてステマネの笛吹き仲間・石井孝治さんの耳とセンスの良さ、と本当に恵まれたご縁の結果だからこその「ミニピアノ」でした。
ちょっとした配置の角度、キャスターの向きの微調整で大違いになる。

・・会社を休んで搬送に協力してくれた息子にも感謝です。

そして響きが良い小さな箱である鶴見の音楽ホールということも。

最初に砂原さんにソロと解説をお願いしましたが、一音目からお客様が引き込まれている空気感が舞台袖にも伝わってまいりました。

初合わせ練習の時に感じたのは、今のままの自分の音では、このミニピアノに相応しくない、ということでした。より粒子を細かくして、よりクリアな立ち上がり、つまりアタックを研究しなければ、と、色々と良い刺激を受けました。
お陰さまで、奏法の発展もあり、本当に有難かったです。
こうしてミニピアノから色々なことを教わりました。

今回は昨年末の旧奏楽堂の時以上に多くの嬉しい感想を頂く事ができました。
楽しんで頂けて、本当に良かったです。

「たくさんの響きが溢れてて色彩豊かなコンサートでした」

「清らかで気品のあるルイ・ロットの音色、さざなみのような優しいミニピアノの音色のマリアージュが、私をその時代と場所にワープさせてくれました」

「ミニピアノの独特の響きとフルートの優しい音は本当に相性がいいですね」

「ルイ・ロットと小市さんの100年前のピアノ、感動しました。ロットがあのピアノに相性ピッタリで驚きでした。聴く前は古ぼっちい、小さなボリュームのピアノなんだろう、なんて思ってたんですが、最初の10秒聴いて衝撃を受けました。」

ミニピアノだったからこそ引き出されたロットの音色だったと思います。
こんな稀有な経験が出来たことに本当に感謝です。

そして、植村先生の奥様がいらしてくださっていて、嬉しかった!
「良かったわよ~」と笑顔で仰ってくださったことにも感謝です。

ミニピアノとロットが、またいつか2回目のデートが出来ることを祈りつつ。

本当にありがとうございました!





実際にはこちらの立ち位置で



調律待ちタイム




終演後




お約束のように、すぐにピピがチェックしに。

前日の夜、トランクを準備している時もお約束のようにピピ。
「コンサートには行かせないニャ!」と毅然とした表情で阻止しようと・・