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『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

法螺貝仲間

2025-06-30 23:01:19 | 音楽・フルート
前回6月12日の音楽家講座の折、篠笛で参加されたYさんと懇親会の時に隣になり、色々とお話をうかがっているうちに、お互い同じ山伏さんに法螺貝を教わったということがわかり、一気に距離が縮まりました。

とはいっても、私は一度だけ高尾山に連れていってもらって、そこでの講習会に参加しただけ。

Yさんは、法螺貝レッスン?にずっと通われているそう。
なるほど、まだ始めて1年というその篠笛の音が身体の奥底から響いていたのは、そういうことだったかと納得。

そして、私の家には、法螺貝が3つもあるんだよ、と法螺貝自慢したところ、是非吹いてみたい、とのことで、それならどうぞ!となり、本日猛暑の中2時間かけて拙宅までお越しになりました。

せっかくなので、いつもは他のものを飾っているアンティークのケーキスタンドに3つの法螺貝をディスプレイしてみましたが、なかなか似合う。




3つの法螺貝に関してはこちら。
https://blog.goo.ne.jp/pipipipi/e/a479ac043ae4677ace9b8a8eb06d1eb8


実はこの法螺貝の効用というのもセレンディピティだった。

もう遠い記憶だけれど、高尾山に行ったのは、多分2010年か11年。

その時に「やや左が実は真ん中?」という気付きがあり、「人もまた法螺貝」とか言っていたのだけれど、それだけで満足してしまい、このトランペットアンブシュアは高音が出ない生徒さんなどにご紹介して効果も上がってはいたものの、そこどまりだった。

それが、6月12日に、このまだ20代の法螺貝に夢中なお嬢さんと知り合ったことで、とても久しぶりに法螺貝を吹いてみました。
すると、以前にはわからなかった身体の反応、状況、が感じられ、とにかく微振動が全身に残り、それがフルート演奏をぐっと底上げしてくれることが分かった。

ということで遅ればせながら法螺貝ブームがリバイバル。
岩城先生が作ってくださった様々な素材、形状の吹き口を試したりして、遊ぶ。

法螺貝で5分くらい遊んでからフルートを吹くと最初の一音から違う。
1時間吹いた後の音くらいに練り込まれているという不思議。

アンブシュアが、腹が、というよりも、全身が調和するからではないかと思う。

はいはい。フルートではまだ調和なんかしてなかったんですね。
法螺貝に比べると、どうしても、「頭」を使う分量が増えてしまうのがわかる。

このご利益もYさんと出会えたお陰で。

法螺貝、篠笛、フルートと様々な音を出して遊び、何故か私も篠笛は3本持っていて、篠笛でセッションも。

レッスンも申し込まれたけれど、「いや、Yさんは教わらない方が良いと思う。」と御断りした。

フルートやりたいのなら別だけれど、篠笛で自然と対話しつつ独自の演奏をされるという稀有なことをやっているのだから、変にアカデミックな音楽教育の中で育った私のレッスンを受けてしまうと、それはごく普通の笛吹きになってしまうのではないかと危惧したので。

上手いとか下手とか、誰かに評価されたいとか、というところから離れた素晴らしい自身の軸となっている居場所があるのだから、そこを大事にして、これからも法螺貝や篠笛で、自然や地球を喜ばしていってもらいたい、と切に願っています。

いや、楽しかった!


テーブルセッティングも少しアレンジ。
燕やコルクのお皿と同じポルトガルで求めたシルクのライナー、
あとかなり昔、多分結婚前、衝動買いで求めた、三省堂のイベントで売られていたホータン出土の6世紀ごろのストゥッコ。






セレンディピティ 

2025-06-29 18:38:40 | 気付き
セイロンの3人の王子がなんたらかんたら、という語源のセレンディピティ。

こうした偶然による大きな気付きが6月初頭だったか?5月下旬だったか?忘れてしまいましたが、もたらされました。

あまりにあまりなので記録するのもなんだかなと、ずっとそのままにしていましたが、忘れてしまうのには惜し過ぎるので、気付きメモ。

そもそものきっかけは息子のヘアスタイルだった。

夫に似て面長なのだけれど、私に似てのっぺりとした顔立ち。

ヘアスタイルを普通の爽やか系にしていれば、それなりにまあまあのビジュアルに見えないこともないのだけれど、本人の趣味で、何故かいつも変な顔に見えるヘアスタイルになっている。

それでも前回は軽くウェーブのついたミディアムヘアだったので、まだましで、内心ほっとしていたのだけれど、今度はドングリみたいに。

前髪は短めにパッツンと切りそろえられ、サイドは刈り上げのツーブロック。
後ろは少し長めでチョロチョロと残してある。

どうみても、ドングリにしかみえない。

夫は「なんだそりゃ。エースみたいだな。」

「エースって誰?」

と知らなかったのだけれど、すぐに検索して納得。

ということで、エースを知った。

その数日後、掃除を終えてソファーで一休みしつつアイスを食べ、TVを付けたらエースが出演していた。普段ならすぐチャンネルを替えるけれど、息子のこともあったので、そのまま観る。

そこでエースは宴会芸?を披露。
奥歯を鳴らして曲を演奏というもの。
あっけにとられていると、次に舌打ちで曲を披露。

・・これなら出来るかも?とやってみると、なんだか出来た!?

そしてすぐに気が付いた。

お腹の支えやアンブシュアのアパチュアなど無関係に音程は変えられると。

その時エースが演奏していた曲は忘れてしまったけれど、私はベートーヴェンの「よろこびの歌」を舌打ちでやっている。

これで宴会ももうOKさ。
ついでにフルートの低中高の音域夫々の吹き方、インターバルの移動の仕方などがガラっと変化。

つまりは口腔内の容積形状を変化させる。

前回の左手人差し指の付け根に関した気付きも愕然としたけれど、今回の衝撃はもっと凄かった。

より実感なく、涼しい顔で演奏出来、息効率もよくなる。
何より音の輝き、飛び方、残響が全く違う。
こちらの労力が少ない方がずっと良い。

そもそも低音でも支えられているし息のスピードもあるのに、高音だからといって、そこに上乗せするという発想がおかしいと思うべきだった。
つまりは「苦労する」ということになる。
なんやかんやで、まだまだわざわざ苦労するやり方を選んでいたとはな。

半世紀以上もやってきて、今頃こんなことに???

とはいえ、今までの長い積み重ね、というよりも変遷があればこその技になったのだとは思うけれど、それにしても・・

エースくん、本当にありがとう。
こちらも調べてみると、「アホキャラ」を引き立てるための、芸人としての覚悟の表れとしてのカブトガニをモデルにした、彼独自のオリジナルのヘアスタイルだった。素晴らしい。

ついでに息子にも、ありがとう。

でも一般の社会人なのに、あのヘアスタイルでは、もてない、というか引かれてしまうと思う。会社側が大丈夫というのも凄いけど。
この際、どうせやるなら人真似ではなく自分のオリジナルを探求して欲しい。
シーラカンスとか良いのでは?


冷却ベスト

2025-06-20 20:39:35 | 日常
大好きなウクライナワンピースですが、コットンのものでも、長袖で、肘が覆われてしまうので、夏場はしばらくお休みすることに。

数年前は6月はまだコットンのもので凌ぐことが出来たのですが、今年はもう無理!


毎年、暑さ対策を色々と考えるのですが、今年は思い切って、「冷却ベスト」にトライしてみることにしました。

念頭にあったのはよく通販のCMでもやっているファン付きのものでしたが、重さや音が気になってはいた。そんなこんなでアマゾンのタイムセールで検索していたところ、こちらを発見。

15パーセント引きで1699円だしダメモトで、とポチる。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0DZ2GRSLW?ref=ppx_yo2ov_dt_b_fed_asin_title&th=1

水に浸して、絞って着用するもので、気化熱を利用したものです。
色もこうした作業着系の割にはまあまあで、「シャウエンブルーよ!」と言い張れないこともない。

一昨日注文し、昨日届き、本日着用。

早速、朝の掃除の時に着用しました。
しっかり絞れば下に着ているTシャツが濡れることもなく、とても快適。
いつも、掃除機掛けで汗だくになるのが、それもなく、むしろお腹が冷えるので、腹巻をしたくらいでした。

すっかり気に入って、レッスンに出かける時にも着てみました。
白いパンツとエメラルドグリーンのトップスの上から着ましたが、それなりにお洒落に見えないこともない。

いや、もう見えなくてもいい。


でも、受付のTさんも、帰り際に会ったピアノ講師の御二人も、「実は保冷ベストだよん」というまで全く気付かなかった程。

夏になると「今はエジプト観光中」と思うことにしていて、シルバーのエジプトモチーフのやや大ぶりなアクセサリー、そして涼し気なアクアマリンの指輪とイヤリングを付けることが多いのですが、アクセサリーでキラキラさせるとこうした作業着もなんだかお洒落になる?
フルートを入れる保冷バッグにはプチカレのアヌビスを結びました。






今日は昨日よりは曇っていたこともあり当初暑さもさほどではありませんが、それでも午後になりだんだん晴れてくるとやはり暑い。

いつもなら家の前から駅までバス乗車可の気温でしたが駅まで徒歩10分、快適に歩いていくことが出来ました。

暑くない、というのも嬉しいけれど、それ以上に心地よい、というのが素晴らしい。

子供の頃、プールから上がってお日様と風で身体を乾かしていた頃の気持ちよさを思い出しました。

エアコンが効いている電車の中では脱いでジプロックに収納。
レッスン会場の駅で降りてまた着用。

気温はより暑くなっていて何人ものハンディファンを持って暑そうに歩いている人達とすれ違いつつ

「・・フフフ・・私はとっても快適なのよ~・・・」

とついほくそ笑んでしまう程でした。

ネッククーラー&日傘はもちろん、もうデフォ装備です。

写真では乾いてパリパリになっていますが、湿っている時はもっと通常の生地に近い感じになります。

このエメラルドグリーンが一番合うけれど、白い麻でも、霜降りグレーのTシャツなんかでもいけると思う。

ちょっとだけ、夏の外出が楽しみになりました。

お洒落はパワーになる!


暑中お見舞い申し上げます!

2025-06-18 15:12:56 | ピピ
暦では七夕の頃からお盆前までが「暑中お見舞い」の季節だけれど、梅雨は何処へ行ったの?という猛暑が今週から始まりました。

今日は暑さの中出かけて行く初めてのレッスン。
フルートを保冷バッグに入れ、氷入りの水を水筒に入れ、準備完了。

ピピは早朝は風通しの良い二階の北西の部屋や北側のお風呂場で寝ていますが、段々暑くなってくるとエアコンの効いたリビングにやってきてベタ~と床に寝そべっています。




本当にこの先どうなってしまうのでしょう??

皆さまもどうぞご自愛くださいませ。

この後ろ脚をネストテーブルにひっかけている姿勢は初めてのもの。


毎年、色々とバリエーションがあります。

バッハコア横浜 第5回演奏会

2025-06-17 22:54:20 | 音楽・フルート
翌日は午後から高校同期のMくんが所属しているバッハコア横浜のコンサートに。


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バッハコア横浜 第5回演奏会


日  時:2025年6月14日(土) 13:15開場、14:00開演予定
会  場:青葉区民文化センターフィリアホール

曲  目:
J.S.バッハ: カンタータ27番
       わが終わりの近きをだれぞ知らん BWV27
      カンタータ39番
        飢えたる者に汝のパンを分かちあたえよ BWV39
      カンタータ187番
        すべてのもの汝を待ち望む BWV187

出  演:
指揮・アルト 青木 洋也
ソプラノ   藤崎 美苗
ソプラノ   小林 恵
テノール   板谷 俊祐
バス     加耒 徹
合唱     バッハコア横浜
管弦楽    バッハコア・アンサンブル

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Mくんとは高校時代も卒業後もずっとはお互い全く面識がなかったのですが、数年前、奥様が甲野先生の音楽家講座に参加されてご縁が繋がりました。

奥様は武蔵野音大卒のピアニストで、後輩にあたるのですが、偶然主宰の私が高高でご主人と同期ということで、それから高高52卒のグループメールにお誘いしました。
今は同窓会の常連といっても良いメンバーです。

今回は渋めのカンタータ。
むしろ、合唱の良さが良く伝わる素晴らしい演奏でした。
バッハに限らず、全ての音楽の演奏に最も必要なのは真摯な想いであることを再確認。

そしてなんと、オケのチェロは山本徹さん。
還暦記念の王子ホールでのコンサート、そしてCD『エーテルブルー』の録音、ととてもお世話になった、素晴らしいチェリストです。

お手伝いのオケはBCJのメンバーが多いので、もしや?とも思っていたけれど、昨年はいなかったのであまり期待していなかった。

思いがけず久々に彼のグルーブ感のある、美しい響きの通奏低音が聴けて幸せでした。

初めて彼の演奏を聴いて感動し、思わずお声がけしていた、出会った日が思い出された演奏。

彼が加わるだけで、ザーっと投網を打つようにアンサンブルがまとまり、生き生きとする。

終演後に久々にご挨拶を。


ロビーではMくんの奥様にも久々にお会い出来嬉しかったです。

「これからレッスンなんですよ」とご主人にも会わずにサっと急いで会場を出ていかれた姿が颯爽としていて素敵でした。

思いがけず2人と再開出来た一日となりました。

6月は2日から仕事も含めると14日まで、ほぼ毎日出かけていて家に居られたのは4日のみでしたが、楽しい事ばかりだったのと、気候もまあまあだったので、なんとかこなすことが出来ました。

15日は休んで、16日はこれまた久々にご近所に住む武蔵野音大卒の後輩にあたるピアニストYさんとお茶。息子が小学校時代にPTAで知り合った方です。

ついでにアンサンブルもして遊んでしまいました。
コンサートの為の練習じゃなく、こうして初見大会をやるのは久しぶりで、音大生時代の合宿など思い出し、とても懐かしかったです。

「よりよいもの」を突き詰めていくことは当然のことだし、それはまた幸せな作業でもあるけれど、やはり何かしらピリっとした緊張が伴うものでもある。

ずっと、それが普通で当たり前でしたが、こうして遊んでみると「ああ、楽しいな」とシンプルに思えたのは再発見でした。