フラワーガーデン

ようやく再会したハルナとトオル。
2人の下す決断は?

震える夜

2006年01月26日 22時39分13秒 | 第11章 飛翔編
夕方になるとかずにぃは極上のまずい料理を私のために作ってくれた。

「こ、これ、ホントに食べなきゃダメなの?」
「栄養満点だから、文句言わずに食え!」

かずにぃは、ご飯にもやしと、ワカメと、ひじき、さつま揚げ、それから・・・それから・・・謎な食べ物を混ぜて炒めたモノにゴマを振ってお皿に盛った。
私の想像を遥かに絶したご飯が目の前に差し出された瞬間、幸運にもつわりで「うっ!」と吐き気を催し、最悪の状況を逃れることが出来た。

かずにぃは「っかしーな??味はイケテルと思うけどなぁ」と言いながら、口に入れ、「うっ!!」と、口を抑えた。

結局その夜は和食の出前を取って二人で大人しく食べることにした。


夜も更けて来た頃、彼はベッドを整えて「寝るぞ」と言いながら、私においでおいでをした。

「え?!私もここで寝るの?」
「ここしかねぇーもん」
「・・・・・・エッチなこと、しないよね?」
「分かんねーぞぉ」
かずにぃは嬉しそうにニヤニヤ笑った。

「・・・・・・スケベオヤジ」
「まだ19なんだけど」
「けど、手つきが既にオヤジ入ってるよ」
私は体を強張らせながらじりじりと扉まで後退した。

かずにぃは「おいおい・・・・・・」と座っていたベッドから立ち上がると、
「アカンボがびっくりするといけないから何もしねーよ」と、口を尖らせると私の手を引いてベッドに横たえた。

「もっとそっちに寄れるか?」
私が壁側に体を寄せると、かずにぃもその隣りに入り込み、私に腕枕をした。

「・・・何もしないよね?!」
「しねぇーって、さっきから何度も・・・・・・」
かずにぃは眠そうに大きなあくびを一つしたかと思うと途中で呑み込み、「え?!」と声を上げ、急に上体を起こした。

「もしかして期待してる、とか!?」
私が、思いっきり首を振ると、少しむっとした顔をした。

「なんか、分かっててもそこまできっぱり拒絶されると、やっぱムカツクなぁ」
そう言いながら、ゆっくりと私の両胸に手を忍ばせてきた。

「きゃ!」

私がベッドから跳び上がり逃げようとすると、
「まぁ、マッサージってことで。それにこんなにささやかな胸じゃ、ちっともヨクジョーしねぇーって・・・・・・。
おっきくなんないと、母乳出ないぞぉ」
と、私の背中に顔を埋めて胸を揉み始めた。

そして、徐々にジャージのジッパーに手を掛け、胸の谷間に手を這わせていった。
かずにぃが息を殺しながら、私の動向に全神経を張り巡らせているのが伝わってくる。
彼の不規則な呼吸に呼応するかのように、私の呼吸も徐々に乱れ、意識が遠のいていきそうになる・・・・・・。

「や、やっぱり、ダメ!ダメ!!」
私はかずにぃの両腕を思いっきり、引っ張って胸から外した。

「ごめん・・・・・・お休み」

かずにぃは私の胸から手を離すとあっさりと撤退してくれた。

私は、ドキドキする胸をそっと手で包みながら、かずにぃに聞こえないように震える息を必死で抑えていた。





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