フラワーガーデン

ようやく再会したハルナとトオル。
2人の下す決断は?

迫り来る危機

2006年01月07日 21時52分55秒 | 第10章 恋愛分岐編
「はっ!殺したとはこれまた随分な言い掛かりを・・・・・・。
その上、被告人呼ばわりですか」

マッカーシーは足音を響かせながら僕の側にゆっくりと歩み寄ると、突然、僕の襟首を掴み締め上げ始めた。
「貴様のようなクソガキをここで蜂の巣にすることなぞ造作も無いことなんだぞ!」
「凄い殺し文句だな」
僕の回答が余程気に入らなかったのか彼はぎりぎりと襟首を締め上げ始めた。


「ジェイク・フーバーは・・・・・・」
この名を聞いたマッカーシーに一瞬の隙が生じ、その隙を衝いて彼のみぞおちを蹴り上げた。

咳き込む彼の背後を取り腕を捩じ上げると、逆に人の盾としてマッカーシーを銃を構える男達の方へと向けた。

「ジェイク・フーバーはかなり腕のいい会計士だったようだね」
マッカーシーの額に一筋の汗が光り、流れ落ちた。




「ああ。そうだ、あんたがフーバーに指示した60億ドルの嫁ぎ先なんだけど・・・・・・」
「な、何のことだ・・・・・・」
マッカーシーの顔は次第に蒼白になり、ブルブルと震え出した。

「え?!忘れたの?あんたに便宜を図ってくれている裏のお偉いさん達からくすねたポケットマネーじゃないか。
フーバーがどこに隠したか知りたくないの?」
「・・・・・・なっ、何のことだ?わ、私は、し、知らない・・・・・・」

マッカーシーは一瞬顔を上げ、その視線で何かを捉えると、すぐさま顔を背けた。

この銃を構える男達の中に、異質の者がいる。
そいつは気配を殺してこそいるが、確実に僕を、そしてマッカーシーをも闇に葬り去ろうとしている。


身に迫る危険を察知し、
「・・・・・・そうか。仕方ないな。では、真実は後日、法廷で!
あんたが生きていれば、だけど・・・・・・っね!!」

言い終えないうちに僕は彼の背中を蹴り、閃光弾(flash bang)を投げつけた。




人気blogランキングへ
↑ブログランキングに参加しています。
押して頂けると励みになります。
忍者TOOLS