映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「ナイロビの蜂」

2007年09月20日 | 映画~な~
2006年5月に鑑賞。
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公開されたばかりの『ナイロビの蜂』を見に行った。ナイロビの蜂…ってどういうことだ?ポスターのデザインを見る限り、かなりべたな恋愛映画っぽいのですけど…と覚悟して見に行ったのだけど、かなり面白い映画だった。恋愛映画ではなく、社会問題を取り上げた映画。


もともとのタイトルは『The Constant Gardener』。それが何で『ナイロビの蜂』?と疑問だったのだけど、映画を見て納得…というか失笑。映画がすばらしいだけに、このタイトルはなしやろう、と涙を呑んでしまう。でも、すでに映画化される前に出版されている原作の題名が『ナイロビの蜂』だから、もうこれは仕方ないのかも。旦那(欧米人)も「ありえへん」と言葉を詰まらせる。


さて、主演はレイフ・ファインズとレイチェル・ワイズ。レイチェル・ワイズの存在感がすばらしかった。彼女の作品と言うと、『チューブ・テイルズ』が一番印象的だったのだけど、結構いろんな映画に出てるのね。コンスタンティンにも出てたのか。とにかく彼女の内面からにじみ出てくるような美しさに目が釘付けでした。

レイフ・ファインズは『シンドラーのリスト』や『イングリッシュ・ペイシェント』に出てた人。どうも私は『ロリータ(キューブリックのじゃなくて新しいほう)』のジェレミー・アイアンズと勘違いしていた模様。


画像を探していて気がついたのだけど、本来のポスターと日本版のポスター。ベースは同じなのだけど、一部違う。ポスター下部の銃を構えた男の影が、日本版にはない。これが有ると無いとではだいぶ受ける印象が違ってくる。いつも思うのだけど、日本の映画配給会社の広告の仕方って本当にへたくそだと思う。恋愛映画と見せかけたほうが動員数増えるのかな。

とにかく、レイチェル・ワイズの美しさに注目。
そして物語りもかなり面白く、考えさせられます。

お薦め度:★★★★☆

「ダ ヴィンチ コード」

2007年09月20日 | 映画~た~
2006年5月に鑑賞。
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『ダヴィンチコード』見てきました。

カンヌではマスコミ向けの上映で失笑…と聞いていたので、そんなものかと思っていたけど、なかなか面白かったです。

映画を見る前に原作を読もうと思っていたのだけど、上・中・下からなる長編小説を1本の映画にしようと言うのだから、絶対に無理が生じるし、自分が気に入った部分が映画に盛り込まれていなかったらショックだし。変に期待すると純粋に楽しめなくなるので、『ダヴィンチ…』に限らず、最近は予備知識なしで映画館に行くようにしてます。

「展開が早すぎ」「詰め込みすぎ」という非難はたくさんあるみたいだけど、私的にはOKでした。なんなら『ロードオブ…』みたいに3部作くらいにしたら?と思うくらい、もともとが長いからね。確かに展開も早いし、詰め込みすぎの感はあったけど、娯楽作品として楽しむにはよかったです。


話の内容もだけど、何しろキャストが豪華でしょ。オドレイ・トトゥは『アメリ』以来好きな女優さん。今回は化粧が濃かったからか、目力がすごくて途中キャサリン・ゼタ・ジョーンズに見えました。

ジャン・レノ、ちょっと太った?

そして一番気になったのがトム・ハンクスの髪の毛。日本プレミアのとき小泉総理と会ったそうなのだけど、トムさん曰く「小泉総理のような髪型にしたかった」そう。教授役だから、純ちゃんヘアーに目をつけた点はすばらしいけど、実際はらいおんハートな感じには近づけなかったようで、かなり浮き気味でした。


それにしても、オドレイさん細いなぁ。

友人から聞いた話によると、原作者はトムの演じた役柄を、ハリソン・フォードをイメージしながら描いたとのこと。実際ハリソンだったら…どうもハリソンには『逃亡者』以来そのイメージでしか見れなくなっています、私。ここはトムで正解だったのではないでしょうか。




お薦め度:★★★

「嫌われ松子の一生」

2007年09月20日 | 映画~か~
2006年6月に見に行きました。
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見てきました。この小説は発売された当時(2002年くらいかな)に読んで、結構衝撃だったのだけどお気に入りの一冊。その映画化だったから、見ようかどうか迷いました。

でも監督が『下妻物語』の人だし、主演が中谷美紀。これなら、たぶん原作とは全く異なる作品として見ることができるかも、と思い劇場へ。原作への忠実性はこの際無視。むしろ全く異なったものの方が受け入れやすいと思って。

この映画も評価がいろいろ分かれているみたいだけど、私はかなり楽しめた。意外にも原作になかなか忠実。でも私が小説で得たイメージとは松子の描き方が全然違ったけど、これはこれで良し、と思う。小説でも何でも、感じ方は人それぞれだから。


すばらしいと思った点はいくつかあるのだけど、まず何をおいても中谷美紀。まえから好きな女優さんだったけど、彼女の実力をまざまざと見せ付けられた。撮影中、監督との軋轢があったとのことだけど、この映画で主演を張るのは相当苦労したと思う。素人目にみても、かなりハードだったのでは?と思い巡らさずにはいられない。でも彼女の体当たりで、しかも繊細で、人生に振り回されながらコロコロとその生き様も雰囲気も変わっていく松子を演じきっていると思った。

中には本人のインパクトが強すぎて、どんな役をやらせても「女優(男優)○○」にしか見えない人が多いのだけど、この人は違ったなぁ。ほめすぎ?


それからキャストもかなり豪華なのだけど、無駄に台詞を与えすぎたり登場させすぎないところが良かった。絶妙!と思ったのは、官藤官九郎が演じた小説家志望のDV男、スカパラ谷中敦の風俗マネージャー。他にも、荒川良良とか土屋あんなとか豪華な面子はたくさんいるのだけど、本当にチョイ役でそれ以上無駄に登場させない。土屋アンナや山田花子なんて画面にいるだけで台詞も一言もなかったし。こういうカメオ的な使い方も面白いな、と思った。

物語を語っていく役柄で松子の甥役の瑛太は、思い描いたとおりのキャスティングでよかったなぁ。


ちょっと演出がファンタジー過ぎるきらいはあったけど、それは監督の好みということで。とにかく中谷美紀に脱帽。他の女優には絶対できない役だと思う。適役、中谷!



お薦め度:★★★★☆

「オーメン」

2007年09月20日 | 映画~あ~
2006年7月に観てきました。
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見てきました、『オーメン』。家にはホラー映画好きのイングランド代表が居ますのでね。ちなみに私と旦那が初めて一緒に映画館で見た映画は『Grudge(ハリウッド版「呪怨」)』ですから。旦那曰く、「日本のホラーは世界で一番出来が良い」らしいです。心理的恐怖をあおるのだそうですよ。

さて、『オーメン』ですが、かなり怖かったです。呪怨よりもリングよりもダントツに怖かったです。理由はいくらか考えられます。そのうちの二つは↓

①映画館の大画面&大音響で鑑賞したこと。
②お客があまりに少なすぎて、普段より集中してしまったこと。
③一番後ろの席に座ったため、映写室の人の気配をたまに感じたこと。

でしょうか。面白いといわれている映画も怖いといわれている映画も、見る人の観点、感性、そのときの体調によって変わるでしょ?私にとって『オーメン』を見た日は、その映画を楽しむのに抜群なコンディションだったのでしょう。本当は『ホワイトプラネット』見たかったけどにっきーに却下されての『オーメン』。怖かったという意味では堪能いたしました。


オリジナル版も1,2,3部作見たことがありますが、かれこれ15年程前の話。中学2年生だったと思うけど、夜中に3週連続で放送してたのを見た覚えがありますがそれ程怖いと思わなかったのよね。その怖さを堪能するには幼かったのかもしれないし、1作目は1976年のものだから「古典」臭さを感じていましたし。だから、なめてかかってたのでしょうな、わたくし。

ダミアン役の男の子は、まあ見事に無表情でそれがまた恐ろしかったです。父親に車で教会に無理やり連れて行かれルことに反抗し、叫び倒すシーンがあるのだけど、『宇宙戦争』のダコタ・ファニングちゃんの叫びっぷりを思い出しました。彼女、とっても生意気そうだけど、演技うまいのよね。ただの叫びの中にもきちんとただギャーギャー言ってるだけではなくてきちんと演技してるところが素晴らしいかと・・・話がそれました。

ハリウッド版のリング2に出てた男の子も怖かったわ。もちろんそういう顔の子供を選んでいるのだろうけど、ああいう顔の子供を見るとつい「ダミアン顔だな」と思ってしまう私です。


でもなにより驚いたのは、映画の内容とか全然関係なくて、ダミアンの父親であるアメリカ大使の車がトヨタの“レクサス”だったこと。

・・・いいの?大使、いいのですか?

ジープに乗れとは言わないけど、亜米利加って80年代に日本車非買運動してた国だったので、これは驚いた。北米TOYOTA社長のセクハラスキャンダル(2006年7月当時)もなんのその、ですな。貿易摩擦も思えば20年以上も前の話なんだよな。


見る環境に少しこだわると怖さ倍増。夜、暗い部屋で、できれば少しでも大きな画面でどうぞ。



お薦め度:★★★☆

「インサイドマン」

2007年09月20日 | 映画~あ~
昨年(2006年)6月に見に行きました。
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その日、ホラー映画友の会会長のニコラス氏(旦那です)はもちろん『オーメン』を見たかったそうなのですが、あんまり人気がないらしく1日に1回の上映。しかも上映時間まで3時間くらいあって「待ってられるかぁ!」ということで見た『インサイドマン』。

まぁ、これが面白かったこと。

デンゼル様にジョディー・フォスター、そして宇梶剛志ではなく(しつこい?)クライブ・オーウェン。ウォレム・デフォーなんかもでてたりする。出演者が豪華すぎるし、どうかなぁ…とあまり期待してなかったんだけど、予想を覆すおもしろさ。監督はスパイク・リー。


デンゼル様というと、基本的には『フィラデルフィア』の役柄のような誠実で正義感が強く、紳士でいて頭が切れるじぇんとるまん的イメージ(アタクシ個人のイメージですよ)なんだけど、この人の演技力っちゅうのは素晴らしいね。超越してる。さすがオスカー俳優!NY的「あぶない刑事」をそれがこの人の自なのでは?と思うほど、デンゼル・ワシントンではなく“一刑事(アク強め)”にしか見えなかった。

たとえば『Ray』でオスカーを獲ったジェイミー・フォックスもそうだけど、演じる役柄が多岐にわたり、しかも“ジェイミーらしさ”を出すのではなく、役柄の人物にしか見えない演技をするんだよね。レイ・チャールズだったと思えば、トムちんを乗っけて恐怖におびえるタクシードライバーだったり、あるときはアメフトの一流選手だったり。それがハリウッドの一流俳優たる所以なのだな、と納得せずにはいられない(一部を除く)。
(注・ジェイミー・フォックスはインサイドマンには出ていません)

弁護士役のジョディー・フォスターは、デンゼル様やジェイミーとは異なるタイプの一流俳優だと思う。だって絶対ジョディー・フォスターにアホ女の役は出来ないと思うから。そんなオファーもこないだろうけど。でも、インテリ役をやらせたら流石だな、と思う。今回も期待を裏切らないインテリ&敏腕弁護士役。その自信と功績が鼻につくビッチぶりも素晴らしかった。こちらもはまり役だったと思う。


映画の内容もさることながら、構成や洒落のきいたウィットつかいかた、そして含みと人種問題を観客に投げかけるエンディングも素晴らしい。そこはスパイク・リーの独特な手法が見事に表現されていて、とにかく飽きさせない。細かい部分、例えば上司と部下の関係、人種問題を背景とした仕事を円滑に進めるための気配りにもそれらが見て取れる。

明確な結末を映画に盛り込むのではなく、観客の想像力を掻き立てるエンディングも洒落てるなぁ、と大満足の映画でした。

映画上映後の会場では、「中途半端に終わった」とか「全然意味がわからない」といった声が聞こえてきたのだけど、そう思う人も多いかもしれない。人種問題の知識が少しないと、本当に「何じゃこりゃ}」というエンディング。そういう知識がある人には、思わず唸ってしまうほどの上手さのある独特なエンディングです。


お薦め度:★★★★★


「サイレントヒル」

2007年09月20日 | 映画~さ~
去年(2006年)の7月に観ました。
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ホラー会長の旦那の意思には逆らえず、『サイレントヒル』を見に行ってきました。

正直ぼやけた印象しか残りませんでした。主演女優も子役も良かったのだけど、「B級スプラッタ」といわれても仕方がない映像。

たぶん話自体は複雑だけど面白いと思うのだが、どうも映像が…。とくに血潮が飛び散る!とかゾンビっぽいのがうろうろしてるというシーンが、古臭いんだよね~。80年代から90年代初頭の匂いがするというか。


主演の女優さん、きれいだったわ。ちょっとシャーリーズ・セロンに似ている気も。この人のデビュー作は『ラブ&カタストロフィ』(豪・)らしい。この映画、なぜか好きで何度も見ているけど、いったいどの人なのか一致しないなぁ。


なぜか印象に残っているのが、首無し看護婦たちのゾンビがローズ(主人公)の行く手を阻止しようとする場面。その動きが“創作ダンス”で、マイケル・ジャクソンの『スリラー』の計算されたゾンビたちの動きだったんだよね。しかもみんなミニスカ&巨乳。間違った看護婦像…この時代に看護婦というのもなぁ。でもみんな女性でした。

他のキャラクターもなんの捻りもなくそのまんまな見た目でありきたり。ゲームをベースにしているから、その辺は変えられないのかもしれないけど。

いまだに内容をよく把握しきれてなくて、私には非常に難解な映画でした。



お薦め度:☆

「明日の記憶」

2007年09月20日 | 映画~あ~
去年(2006年)の6月ごろに映画館で鑑賞。


最近よくテレビでも取り上げられている、「若年性アルツハイマー」になった、元バリバリ仕事できる&部下にも好かれる系ビジネスマンのお話。


かなり綺麗ごとちっくに描かれています。こういう社会問題を扱うときの日本映画って、奥深さにかけるんだよな~。感動作に持っていこうとするからなのか、主人公の周りの人たちがありえないほど懐が広くて、驚くほど理解力があって。とにかくこの主人公はとっても恵まれているのです。

突然旦那がアルツハイマーになったら。突然上司がアルツハイマーになったら。こんなに周囲が冷静に早期の時点でそれを受け入れられるはずがないのです。そして本人も。世間的に知られた病気じゃないんだから、もっと世の中の無関心さ、意地悪さ、患者たちの苦悩、家族との衝突をもっと描くべきだったと思うのよね。

でもそういうの、避けますよね…日本映画、特に大作は。本当はもっとグロくて目を背けたくなるほど社会はもっと冷たくて、主人公の苦しみはそう簡単に理解されるわけないもん。病気になってしまったのは主人公だけれど、それが原因で家族崩壊、人間不信、またそこから欝症状がでてきてもおかしくない。エリートが毎日陶芸教室で土をこねてる毎日に、耐えられるわけがないのです。自分に対しての怒り、原因のない病魔への怒り、もっともっと怒り狂ってもおかしくないはずなのに、謙さんはそうしない。そのくらい人間が出来てるから、周囲の人にも恵まれて…というのではやはり納得できないのであります、アタクシは。

中高年に絶大な人気のこの作品は、まぁこういう状況を身近に感じていない人には、かなり身につまされる作品なのでしょう。「自分がそうなってしまったら?」と想像する機会を与えられたのだから。でも、精神的病やこういうどうにもならない状況を経験した人なら、絶対に納得しないはず。きれいごと過ぎる。私は正直、見た後に胸くそ悪くなりました。

とっても素直な方、涙もろい方、泣ける映画が好きな方、大作好きな方にはお薦めです。
でも、若年性アルツハイマーという病気を知ってもらうきっかけにはよいと思います。


お薦め度:★☆

「M:I3」

2007年09月20日 | 映画~ま~
しばらくは最近1年間に見た映画の感想をアップします。
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紛れもなくトムちんのトムちんによる、トムちんのための映画でした。しかも私、途中30分ほど寝ましたので詳しいことはよくわかりませんが、ホラー会長の旦那は大満足していらっしゃいました。

トムちん映画はいつもこんな感じなので、よいのではないでしょうか。
私は全く好きではないですけど。


おととい『ミッションインポシブル』をテレビで見たのだけど、私はこのシリーズは1作目が一番好きです。きちんと(っていうか、まぁ楽しめる程度に)サスペンスや謎解き要素も含まれているし、丁寧に作っている感じがあるから。『…2』は何度見ても、最後まで見ることが出来ません。無駄に派手なカーチェイスのシーンで絶えられなくなるので。今回の3もそういうことかもね。



お薦め度:☆ …特にお薦めはしない。

「モーヴァン」

2007年09月20日 | 映画~ま~
イギリス映画で舞台はスコットランド。「モーヴァン」とは主役の女性の名前。

初めの30分は大変。面白くなさ過ぎて、3回ほど眠りに落ち、全部見るのに3日かかった。でも30分後からはロードムービーになり、少しだけテンポも出てくる。抑揚のある物語ではないので、娯楽としては全く面白くない。でも私は意外によいと思います。女性監督だからなのかわからないけど、記憶に残しておきたいと思うような美しい場面が多々あり、写真好きな人はそういう面でも楽しめるのではと思う。

冷静に考えてみると、かなり大波小波のある生活を短期間に送ることになった女性の話なのだけど、私は映画から彼女の心の動きがあまりよく見て取れなかった。悲惨な終わり方でもなければ、特にハッピーエンドというわけでもない、ただ淡々と普通の女性が生きている感じもする。それでもなんとなく興味を引かれるのは、波のない穏やかな海にも小さな揺れがあるような、些細な揺れが丁寧に描かれているからかもしれません。



お薦め度:★★☆

「ジャーヘッド」

2007年09月20日 | 映画~さ~
旦那が見たくて借りてきたもの。
私は戦争映画嫌いじゃない。実は劇場で見たかった作品でした。

誰かをヒーロー扱いするわけでもなく、有名な作戦を取り上げるわけでもなく、ただ1人のアメリカ兵(この場合はジェイク・ギレンホール)の気持ちや精神の揺れと現実世界の双方をうまく描いていると思う。それは誰にでも当てはまることであり、誰にも当てはまらない戦争経験・・・って似たような台詞が出てきたな、映画で。


つい先日、多分8月の終戦記念日前後だったと思うけど、ニュース番組で「戦争についてどう思うか」という街頭インタビューをしてた。頭悪そうな21歳男子が、「戦争、マジ行きたいし。戦争ってかっこよすぎる。戦争で戦って死ぬってチョーかっこいい。」とのたまってた。本気でそう思っているのなら、それはそれでいい。かっこいいの基準はひとそれぞれ。国のために、愛する人のために戦って死ぬことに美しさを感じているというのも、それは個人の見解だからいい。さらに言うなら、自分なりに戦争のことを調べて、自分の意見としてそういっているのなら誰も文句は言わない。でももし、「戦争=サバゲー(サバイバルゲーム」「迷彩服=おしゃれ」という意味でかっこいいといっているのなら、まずはこの映画を観てほしい。あ、でもこういう人にはどんな映画を見せてもいっしょか。
それにニュース番組の編集者も、視聴者に敢えて神経逆なでするような回答を編集して放送してるんだから、どうしようもないわ。

ここでも名優ジェイミー・フォックスが登場です。本当に多才だわ、あの人。かなり面白かったです。


今まで私が見たことのある戦争映画とは、問いかける中身が全然違いました。切り口が新しいです。そして俳優達の演技合戦も見ものです。



お薦め度:★★★★☆