映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「ダンス・レボリューション ~Honey~」

2008年08月10日 | 映画~た~
2003年 アメリカ映画

ジェシカ・アルバ主演の青春?映画です。テレビをつけたらやっていたので、なんとなく観てみました。

プロのダンサーになることを夢見ているハニー(ジェシカ・アルバ)は、ダンス教室の講師やバーテンをして生活している。ある日音楽ビデオのプロデューサー・マイケルの目にとまり、彼が手がけている有名アーティストのビデオに出演、さらに振り付けまで担当することに。これをきっかけに彼女の実力が開花し評価も得られていくが、マイケルに迫られたのを拒否したことをきっかけに業界から干される。音楽ビデオの業界での仕事はなくなり、期待していた収入元を失い、計画していたダンススタジオ設立も危ぶまれるが、彼女の実力を認める人々に助けられ・・・。


何のひねりもありません。とてもあからさまなストーリー展開なので、感動もありません。正直映像としての見せ場もありません。でもいいんです。だってこれは、「ジェシカ・アルバ」の「ジェシカ・アルバ」による、「ジェシカ・アルバ」のための映画なのだから。とりあえず、ジェシカが常にスクリーンに写っていて、彼女のダンスや抜群のスタイルを堪能できるようになっているし、それが最大の目的なんだと思います。

でもね、ジェシカ・アルバのための映画なのだけど、私の中で一番目立っていたのは、ミッシー・エリオットなのよね・・・。あ、ミッシー・エリオットは歌手ね。ヒップホップの。もちろんミッシー・エリオット役です。業界から干されてたハニーをミッシーが、「私はハニーと仕事がしたいのよっっ!」と彼女を探しだしたところで映画は終わるんだけどさ。でも、ハニーがものすごく特別な振り付け師だったかどうかは、映画では全くわかりません。いや、別にわからなくてもいいんだけどね。こういう映画だし。

いやいや、実はさ、それ以前に疑問があるのよ。去年だっけ?ジェシカ・アルバが最もセクシーな女性に選ばれたのって??でも、これといって代表作があるわけではないし、個人的には彼女が飛びぬけて美しいとかかわいいとかセクシーとか思ったこともないし。そういう対象になるアイドルが、もしかしたらアメリカでは現在少ないのかもしれないけど。まぁ、それは置いといて・・・ジェシカ・アルバって主演をはるような、そういう女優さんであるとは思えないのよ。「女優」という肩書っていうの?それがなんとなくダブついているように感じるのよね。別に好きとか嫌いとか、そういう感情も持っていないんだけど、何か納得できなくて・・・いや、いいんですけど、べつに。

それより何より、邦題の『ダンス・レボリューション』て言うのを見たら、去年くらいにあった『RIZE』とか、まぁそこまではいかないにしても、見ごたえあるダンス対決とか革命を起こすほどの激しい力強さがあるものなのかと思うわよねぇ。さらに原題は『ハニー(Honey)』。・・・・・。確かにダンスを通じた話ではあるけど、映画の中心はダンスではなく、ジェシカ・アルバなわけよ。ダンスを前面に出す必要もないし、ましてレボリューション(革命の意味)ではないと思うし。ものすごく無理やり解釈すれば、映画の中の彼女の人生においてはダンスで革命がおこったかもしれないけどさ(やっぱり納得できないけど)。いやー、紛らわしいわ。だからといって邦題が『ハニー』のままでは、間違いなくお客さんはいらないだろうけどさ。

映画は悪くはないです。中身がないだけ。何も考えずにぼーっと見ていられるから暇つぶしにもってこいです。



おすすめ度:☆☆


「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式」

2008年08月02日 | 映画~は~
2006年 日本映画

広末涼子、阿部寛主演のコメディーです。バブル崩壊を阻止するために、崩壊前夜のバブル絶頂期の1990年にタイムスリップ。2006年の「現代」と1990年の「バブル期」の対比が映画のキーです。

まぁ、内容はおいておいて、飽きずに最後まで見れます。ただ、もっと90年代初頭の色を出してほしかったなぁと思います。ディスコで遊びほうけているラモス・ルイやお立ち台で踊っている飯島愛、ブレーク前の飯島直子、フジテレビアナウンサーだった八木亜希子。本人役で登場しています。こういう登場人物がもっとほしかったなぁ、と。『嫌われ松子の一生』のように、まったく台詞のないカメオ出演者が大勢いたように、当時の風俗(えろな意味ではなくてね)を視覚的に表現するためにも、六本木で遊び歩いていた芸能人たちやスポーツ選手たちをもっと無駄に多く使ってほしかったです。もう、画面に映っているだけで笑えるくらい。

それにしてもさ、今それを見ると本当におかしな時代だったんだな…と奇妙な感覚に陥ります。お札を振りかざしてタクシーをとめたり、やたらデザインされすぎた生活観のないトレンディードラマな部屋だったり。アッシー君、メッシー君ってこのころよね。劇団ひとりが映画の中で「贅沢することの何がいけないの?」という台詞があるのだけど、あの映像を見てると本当にそんな気分になってきたり。

日本人の顔って、以前に比べて大人の顔として作りが「しっかり」してきたように思っていたのだけど、これはメイクやファッションによるものだったのだと痛感しましたよ。大蔵省の秘書役の伊藤裕子。ものすごくいまどきの顔だと思うし、落ち着いた印象の顔をしていると思っていたのだけど、バブルファッション、髪型、メイクを施すだけで、当時の「顔」になってました。ケバくて、ものすごくお金はかけてるけど、大人になりきれない子供の顔で。「いまどきの顔」って必ずしも顔の作りではなかったんだ…知らなかったなぁ。吹石一恵のアナウンサー役もよかった。パンプスにキュロット、肩にサマーセーター。私たちがいまだに思い浮かべる業界人(芸能方面)ってこんな感じよね。

細かいところもしっかりバブル色で、当時の光景が少しでも記憶に残っている人にはファッションや映像としては面白いんじゃないかと思います。中身はないけどね。

広末涼子がバブル時代の大学生のパーティーで踊るシーンがあるのだけど(写真参照)、このダンスがさぁ…一応ベースがレゲエダンスなんだけど、うーーーん。確かに今、こういうダンスも流行っているだろうけど、ジュリアナの扇子振って踊っているような、誰もが知っているダンスではないし、どちらかというと一部の音楽ファンのみのダンスだし。それに広末さんがこれを踊っているというのがなんとも違和感で。ちょっと見てて目をそらしたくなりました。



おすすめ度:☆☆   悪くはないけど特別面白くもない。暇つぶしに。