デジカメコレクション デジカメ大好き

デジカメでいろいろ撮ってます 腕が悪いくせにカメラのせいにして買ったカメラが150台超えました

浮世絵との出会い

2021年09月05日 | RICOH
私が浮世絵と出会ったのはちょうど50年くらい前、小学校高学年の頃始めた切手収集。いまでもあるのかわかりませんが、10月くらいに国際文通週間というのがあって、広重だ、北斎だの浮世絵が、図柄の記念切手が発売されておりました。小学生ながらに国際文通週間ってなに?外国の人と文通しろって言うの?とか生意気言っていたのですが、切手の方は別、欲しくてたまりませんでした。

しかし流行もあって当時の記念切手は高かった。そのシリーズで1番安いのでも1200円、1番高いのは4000円もして、たしかその頃の私の小遣いは月に600円か800円くらい。給料2ヶ月分は出せません。たしか5年生の夏、親戚の叔父の家に泊まりに行って、見せてもらうつもりだけだったのにくれました。しかもシートをバラしたり、田型の1枚を切り取ったり。えーいいの、バラしたら価値が下がるよと口では言っても、心の中ではハイジャンプ。私には叔父さんが真夏のサンタクロースに見えました。

今日はその中から歌川広重の東海道五十三次。叔父さん今でも大事に持っていますよ。



最初は1958年発行「京師」
京都三条大橋ですね



1959年発行「桑名」
七里渡口 港の風景



1960年発行「蒲原」
謎が深まる雪の静岡



1961年発行「箱根」
天下の険と芦ノ湖



1962年発行「日本橋」
朝焼けの旅立ち



このシリーズには不可解な点がいくつかあって、まずは順番。広重は日本橋から画いて行ったのに、切手は終点の京都から逆戻り発行されてる。リアルタイムに毎年買った人は違和感感じるはず。
もうひとつは額面。当時ははがき5円、封書で10円だったはずなのに異様に高い、国際郵便にしては安すぎる、何をどこに送る切手だったんだろう。

でもいちばんの疑問は「蒲原」、世間でも静岡にこんなに雪が降るのかとか、広重の妄想とか、兎角疑問符の多い絵ですが、私の疑問はそこじゃない。京都はいいとして次は桑名、名古屋の方がいい気もするがお城の絵がないからこれは許す。箱根、日本橋は問題ないけど、途中静岡の絵に「蒲原」を選ぶ意味がわからない。広重の五十三次は静岡の絵がいちばん多いのに、その中でなぜ「蒲原」が切手になったの?富士山が入ってる絵の方がよかったんじゃないの。郵政省のチョイスが疑問。小学校の頃から明確な解答は得られていません。

そのチョイスが功を奏してか、「蒲原」がいちばん高値をつけてますけど。

発熱で自宅待機中の暇つぶしにお付き合い頂きありがとうございます。カメラはGR、マクロモードで撮りました。明日は北斎です。ふと気づいたのですが、広重東海道五十三次との初めての出会いは永谷園のお茶漬けの付録かもしれません。