ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

愛国心と憲法改正って・・

2005-10-13 00:42:45 | Weblog
憲法の草案を自民党が作成しているが、愛国心、国防の義務とかを盛り込もうとしているらしい。
そもそも憲法ってなんだろうか?
法律は国会で為政者(政治家・官僚)らを中心に作られる。
しかし、その法律は憲法の範囲内でしか作ることは出来ない。

憲法は為政者のためにあるのではなく、国家権力に対する国民の最後の砦として、
国民のためにあるものだ。
だから絶対に他人事でいるわけにはいかない。
国民の行動を制約するような憲法を作ることは自身の首を絞めることになる。

60年前、アメリカに押し付けられたと言う現憲法ではあるが、
当時多くの一般国民は、あの憲法を読んで
「あ~命が助かった、これで戦争に行かされることは無いんだ、自由になれる。
基本的人権かあ、すばらしい」
と本当にホっとして明るい未来を感じたと聞いている。

その原点に戻りたい。

愛国心、それは憲法にまで書いて強制させるようなことなのか?
「戦争が始まったら俺は一番に逃げ出すさ!」なんて言ってる人も現在の憲法でこそ許される行為で、戦争に加担しない意思表示でもあろうけど、
国防の義務なんぞと憲法に書かれたら、それは国民自身の誓いのようなものだ。

隣人愛、郷土愛のようなものは推し進めたら良いと思うけれど明らかにこの愛国という表現はそれ以上の、大日本帝国時代を懐かしむ響きに聞こえる。
将来、こういった教育を受けた子供たちに我々は怒られるような時代が来るのだろうか?
先の戦争中もそのような軍国少年と育った息子を止められなくなった親は多かったと聞く。

歴史は繰り返される、しかし仕方が無いなんて言いたくない、
歴史を勉強して失敗は繰り返すまい、そう誓ったのではないのか?

日本は60年前に、すべての恨みつらみをすべて心に封じ込め、
すべて戦争が悪いのだと、何百万の一般市民を殺されたにもかかわらず
連合国を恨むこともせず、親の敵(かたき)と末代まで恨み晴らすなんてことは止めたのだ。

それは世界中を見渡してもなかなか出来る芸当でないことをやりとげた見事な国ではなかったか?
そのことを誇りに持ちたいと思うのだが・・。

愛国心などと自国を思うプライドが高くなると、隣近所の国からちょっとでも馬鹿にされると、
売られた喧嘩は果たさねばならない!などといった意識になっていくのではないか?

今も中国の態度とかに日本人が中国人ほどは反応しないことなどは、下手に愛国心などと意識無く生活しているからであって多数の国民は、まあムカつきつつも心納めて穏やかにいるのである。愛国心を深く教育されていたらどうなることやら、もうすでに戦闘状態じゃないか?

宗教の対立で何千年も戦争を続ける国をみても、思想や宗教などあんまりこだわりすぎると相手を認められない、多様性を認められない状態になるだろう。
過去を見ても、子供を生まない同性愛者などは富国強兵の時代には非国民そのものとされるし、いわゆる協調性の無いとレッテルされ我々はひどい扱いを受けることになる。それは異性愛者の人にとっても息苦しい社会となるだろう。

国のために我々がいるのでは無い。我々がいて、そして国家があるのだ。

国家は国民を守る責任がある、でも国民が国を守る義務なんて行き過ぎだ。

自衛隊の存在は憲法に明記した上でちゃんと縛りをつけるべきだろう。
今の何でもありはマズ過ぎる、小学生でも読んでおかしいと思う9条の矛盾は正しておかないと教育上非常に悪い影響を与える、そう小泉の言うように憲法なんかどうでもいいって話になってしまう。

憲法改正をどのような国民投票で決定していくかを決める国民投票法案の話が出ている。
一括で判断を求めるか、各論でそれぞれの判断を求めていくか、
そんな決定の方法が話されている。

一括だなんて到底判断をつけられない、感覚的な判断しか出来ないことになってしまう。
また投票総数の過半数とするか、有効投票の過半数とするかとか・・
また無投票については結果的に賛成票の方に力を与えることになるだろう。

先の選挙にも見るように、選挙の方法を決める選挙改正法が成立したときから社民党が消えていく運命は決まっていた。
今回も圧倒多数の自民党にとって都合のよい結果につながる投票方法になってしまうかもしれない。

国家権力の位置にいる人は何とか国民を都合よく操りたいだろう、国民主権とは名ばかりで国民が選択の方向を制限し、思う結果に決まるように国民の分からないうちにいろいろ仕組んでいくだろう。

だから、今検討中の国民投票法案こそ重要なのだ、という意識で見ておく必要があると思う。

俺がしきりにこのところ思うこと、
国民には何度もチャンスはあったのに、そのチャンスを無視して着々と国民は自分たちの権利を放棄していった・・・・

ジェンダー教育の否定、愛国教育の推進、9条の廃止、防衛庁を防衛省に格上げし自衛隊は自衛軍とする・・・これらは自民党が目指しているものだ。
今の国会では何でも出来る、今のチャンスを官僚も狙っている。
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