ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

映画「J・エドガー」の同性愛表現

2013-01-13 00:36:00 | Weblog
アメリカ連邦捜査局(FBI)の初代長官であるフーヴァー(John Edgar Hoover)をディカプリオが演じ、クリント・イーストウッド監督が描いた映画だ。

フーヴァー長官は50年近く8代もの大統領に仕え死ぬまでFBI長官の座に居座れたとんでもない人だ。
大統領が変わるたびに、FBIを使って調べた極秘情報で大統領を脅して誰も辞めさせることが出来なかったとか。

多くの人を恐れさせてきた、大統領以上の権力者だが、そのフーヴァーは隠れた同性愛者であったというのだ。

あれほど多くの人の弱みを握りながら、自分のことは隠し通せれたというのだからすごい。
職場の片腕のトルソンという人と長年付き合っていた。それがスキャンダルになることはなかったという。

映画の中では、二人だけになったときにフーヴァーがとてもやさしくトルソンに寄り添うシーンや
甲斐甲斐しく仕事でも私生活でもフーヴァーを支えるトルソンが描かれている。
特に、年老いた二人の様子は本当に長い年月を二人は一緒にすごしてきたんだろうなと感慨深い。

それぞれ別の家に住み、世間的には同性愛関係であることは見せないようにしていたが
毎日1度は二人で食事を共にすることを約束していた。

体裁のためにフーヴァーが結婚しようとしたときのトルソンの怒りぶりと
あまりに大切なものを失いかけたことを悔いるフーヴァーとの大喧嘩は見ものだった。

二人の関係はとてもやさしく描いていて、権力者としてのフーヴァーをいろいろ考えさせる。

ちょっと間違えば、あんな極悪人が、アメリカが恐れた男が同性愛者だったなんてことになれば
悪魔のように描かれかねない話だけれど、クリント・イーストウッド監督は
ミルクでアカデミー賞をとったダスティン・ランス・ブラックに脚本を任せた。
ブラックはゲイであることをオープンにしている人だ。

フーヴァーが亡くなり、具合の悪かったトルソンがかけつける最後は
ゲイカップルの死に別れをしみじみ見せられるようで切なく後を引いた。

今日の写真、ディカプリオの隣がトルソン役
他の写真は
http://blogs.yahoo.co.jp/deep8822/63859383.html

「J・エドガー」
http://wwws.warnerbros.co.jp/hoover/index.html#/home
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