ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

性的マイノリティを質問(愛媛県議会委員会で教育委員会へ)

2012-03-03 04:03:55 | Weblog
愛媛県議会議員の佐々木泉さん(日本共産党)が平成23年12月の愛媛県議会文教警察委員会において性的マイノリティの質問をしてくださった様子がweb公開されています。
http://www.kensakusystem.jp/ehime/cgi-bin3/ResultFrame.exe?Code=tf2f7ocy28hedxu4gw&fileName=H231209B06&startPos=0

佐々木議員と愛媛県教育委員会の人権教育課長とのやりとりは次のとおりでした。

学校教育でどのように扱っているか?また教職員はどう学んでいるか?などを質問してくれています。

取り上げてくださって感謝です!!

人権教育課長の回答では、子どもたちの発達段階にあわせて小中高と学習の機会があるとのことですが、どのようなものなのかなあ?

教員への研修としては人権教育啓発資料「幸せへの道」の中で指導に活かせるものを用意しているとのこと。その資料のことは改めて書きたいと思います。

大雑把な回答というか、ちょっと曖昧なので、実態がほとんどわからないところですけれども
自分たちのことを質問しつづけていくことにとても大きな意味があるように思えます。

時期で言うとちょうど秋に人権教育課がリードする人権研究大会で、性的マイノリティのテーマ発表をした後でしたのでいいタイミングでした!

次はどんな風に質問できるといいもんなんだろう?
以下の委員会でのやり取りを読んで思いつく方連絡ください。

政治信条さまざまな立場で性的マイノリティはいるので
このように質問を取り上げてくださる議員さんが増えていくといいのになと思います。

他の議員さんもぜひ!!レインボープライド愛媛まで~

■佐々木泉web調査室
http://sasaki-izumi.org/

過去記事
http://blogs.yahoo.co.jp/deep8822/archive/2008/10/03
http://blogs.yahoo.co.jp/deep8822/archive/2008/02/19
http://blogs.yahoo.co.jp/deep8822/archive/2007/09/28


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平成23年 文教警察委員会(12月 9日)

○(佐々木泉委員) 人権教育にかかわって性的マイノリティーの問題についてお伺いしたいんですが、改定された愛媛県人権施策推進基本方針によると、それまでの、そのほかの人権課題の中にあった性的マイノリティーの課題が1つ項目を立てられていきます。もちろんそういう項目を立てたから大事な人権問題で、ほかよりは重要だということでないと思います。この表題にあるように「すべての人の人権が尊重される社会の実現を目指して」ということですから、一人でも差別に悩む人がいれば、その問題は人権問題として強力だと思うんですが、性的マイノリティーの問題はまだまだ理解が少なくて、この基本方針の中でも、当事者が自分らしく生活することは周囲から異常視されることが多いと、あるいは若年層においては、当事者自身が正しい知識を得る機会がなく、性のあり方について違和感を持ち、だれにも相談できず悩み続ける場合もあります。特に小中学生から高校生のときにそれを自覚したときに、例えば同性愛であるとか、性同一性障害とか、そういうものであるということをきちっと自覚するまでには大変な苦労があると思います。
 しかも人口の4%ということが言われております。物によっては6%と。いずれにしても数%ということになりますと、40人クラスの中に1人ないし2人の当事者がおるということになります。大学の研究などによると、いじめに遭った人が、言葉のいじめが55%、それ以外のいじめが45%、自殺を考えたことのある人が66%、自殺未遂が14%と、これはかなり深刻な問題ですので、学校の中での取り組みが重要だというふうに思います。
 そこで、中学校や高校生の在学時にこの性指向を自覚するケースが多いわけですが、そのとき相談に乗る学校側の体制はどうなっているかということを教えていただきたいと思います。授業での扱いとか、校内での相談窓口とか、対応に当たる教員の研修などについてです。お願いします。

○(人権教育課長) 今、委員御指摘の性同一性障害などの性的マイノリティーの問題ですけれども、学校側の体制はどうなっているかという御質問だと思います。
 県の基本方針でも先ほどありましたが、この性的マイノリティーの問題を重要課題の一つとして学校でも必要に応じて取り組むこととしております。
 校内のまず相談窓口なんですけれども、県教育委員会では、その相談窓口として、ハートなんでも相談員、またスクールカウンセラー等を配置しまして、性同一性障害などの性的マイノリティーで悩む児童生徒がいた場合にきめ細かい相談に乗れる体制づくりに努めております。
 また、授業での扱いですけれども、人権課題としての扱いですけれども、各学校現場におきましては、人権学習として性的マイノリティーの人権課題について、その発達段階に応じて学習しております。小中学校は特別活動、総合的な学習の時間等において、また高等学校はロングホームルーム等において学習しております。
 また、その対応に当たる教員の研修ですけれども、このことにつきましては、この課題を人権課題の一つとしてとらえまして、本課人権教育課のホームページにおいて人権教育啓発資料「幸せへの道」というのをシリーズで出しておりますが、その中にも「自分らしく生きるために」ということでこの性的マイノリティーの問題を取り上げまして、学校で指導に生かせるような内容を今ホームページでアップしております。

○(佐々木泉委員) それに、実際にその子供たちが接して相談に来るとか、それで気づかせるとか、適切なアドバイスを受けているという実態についてはどうなんでしょうか。

○(人権教育課長) その性的マイノリティーの児童生徒の情報につきましては、本年、昨日現在ですけれども、県教育委員会各課、義務教育課、高校教育課、そして特別支援教育課において、いずれも現時点では把握したケースはございません。

○(佐々木泉委員) そうすると、なかなか相談に行きにくいということもあって、よく保健室へ行って気がつくということがあるという当事者の団体での話がありますけれども、工夫が要ると思いますので、全国的な例とか、あるいは運動団体の話もよく聞いて対応していく必要があるんじゃないかと思うんですね。
 ぜひ研究を深めていただきたいと思うんですが、その中で、性教育の中でこの性的マイノリティーはどういうふうに教えられているかということはかなり重要な課題じゃないかと思うんです。最近どうなっているんかわかりませんけれども、やはり私らが受けたものは、男女別々に教室に集められて映画を見たりということで、それぞれの性に特有の問題をやってきました。一緒に受ける座学の場合は、性には男と女があってということで、いわゆる雄しべと雌しべの話から始まって、結局それから外れているということで性的マイノリティーは、そういう普通の形態
ではないんだということを考えてしまうケースがあるかと思うんですね。
 そういう点、性教育の中での扱いはどうなっているかという点について教えてください。

○(保健体育課長) 性教育でございますが、これも人権教育ともちろん同様、学習指導要領に基づくその内容、あるいは児童生徒の実態として、何よりも発達課題に応じたその内容について指導するというようなことになっているところでございます。
 この性的マイノリティーということでございますけれども、学習指導要領の中で、性教育に関して具体的な、このように指導しなさいという記述があるわけではございません。したがいまして、この性教育の目標、全体としての、いわゆる異性に対する理解を深めるということ、そして生命の尊重あるいは人間尊重の精神に基づく豊かな人間関係を築くという中で適切に指導していくというようなことになるわけでございます。
 したがって、その中で、今、委員がおっしゃられたような異性に対する理解を深めるという中で、こういった問題も含めてどのように全体に指導していくかと、確かに難しいところというのもございますけれども、考えていくべき課題であるというようには思っております。

○(佐々木泉委員) 一例として、人はほかの人なしには生きていけないと、社会をつくるという中で、一緒に生きていくのが、例えば友達であったり、親子親類であったり、地域社会の人であったりすると同時に、小さい単位としてパートナーを持つと、そのパートナーが、これまでの性教育では異性ですけれども、異性同性の場合もあるということが最初の時間で入っていけば、ああ、自分はどっちだということで当事者も理解がいくと思うんですね。
 ただし、生物学的な迫り方をすると、なかなか自分はそこから外れているということで、研究が大いに必要だと思いますので、そこらも全国的な経験とか、ありましたら、ぜひまた教えていただきたいと思います。これは要望としてお願いしたいと思います。

コメント
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