ペパキャンのサバイバル日記

円形脱毛症で髪の毛がなくなりました。今はスキンヘッドライフ満喫です。
見た目問題当事者としての情報発信中!

弱っている

2007-07-30 00:00:00 | インポート
 最近自分で自分のことを弱っていると感じることが多い。暑くなって肉体的に弱っているのかも知れないし、ずっと仕事が忙しかったので疲れが溜まっているのかも知れない。でも一番弱っているのは心だと思う。ヘナヘナな感じがつきまとう。

 弱っている理由はわかっている。来月福岡の両親のところに夫と一緒に帰省し、今までのいきさつや、これからの将来のことをいろいろと話をしなければならないからだ。ずーっとサラリーマンしかやったことのない父と、サラリーマンの妻しかやったことのない母に今の私たちが置かれている状況を話すのが億劫で仕方ないのだ。

 二人が私たち家族のことをひどく案じているのを承知しているし、いろいろと援助をしてもらったり優しくしてくれるのは間違いないのだが、この歳になってまでやはり親に心配をかけてしまう自分が情けない。そして今、私がどんな気持ちでいるのかを彼らにわかってもらうことはたぶん無理だろう。

 そんなこんなで私は少しずついろんなものに依存している。お酒、タバコ、ブラックコーヒー、軽い睡眠薬、そしてある人。身体にもよくないし、心にもよくないとわかっていながらダメだ~~~、私。とりあえず迷惑をかけるといけないので、その人の携帯メモリだけ思いきって削除した。明け方眠れぬまま朝を迎えたら雷の音がした。


未知の世界

2007-07-26 00:00:00 | インポート
 夕方仕事から帰ると、またしても息子は友達を連れてお泊り大会をやっていた。昨日は夫が休みだったので朝からポケモンの映画に連れて行って、昼は皆でたこ焼きをしたらしい。やれやれ、夫も休みの日にお疲れ様である。が、なんかいつもと様子が違う。

 そう、昨日は女の子が一人混じっていたのだ。同い年のMちゃんはなかなかのベッピンさんである。大人しいわりに活発なところもあって可愛い。いつもは男ばかりの食卓に急遽一輪の花が添えられたようで、息子含め夫まで若干テンションが高いのは彼女のせいか。

 夕食の後は夏の恒例行事、花火。皆でキャーキャー言いながらやっていてもやはり、女の子が混じると楽しい。もちろん当の息子達はそこまで意識する年齢ではないのだが。写真を撮る時も女の子を囲むように撮ると、ホラ、何か「青春」って感じが出てるし。

 私が一番かわいい~~!と思ったのは今朝、皆の洗濯物を干している時。女の子のデニムのミニスカ、リブ編みのピンクのコットンTシャツ、ソックス、下着。どれを見てもラブリーチャーミー!!女の子のモノってこんなにかわいいのか~と、ため息。女の子がいる家って一杯こんなかわいいモノで溢れているのかな。未知の世界だ~~。


台所にて

2007-07-22 00:00:00 | インポート
朝、台所で朝食の用意をしている時だった。グリルでは焼き魚がいい具合にパチパチとはぜていて、お味噌汁用のダシとご飯の炊ける湯気が混ざり合った香りが立ちこめている。冷蔵庫のぶうんというモーター音と、電子レンジが立てるピーピーという電子音。私は納豆用の葱をザクザク刻んでいる時だったと思う。

 急に気持ちがひゅうんと沈み込んでいくのがわかった。楽しかった東京での二日間が文字通り台風と共に去っていって、私には現実が戻ってきたんだと思った。吉本ばななの小説みたいだけれど、台所という場所は本当に特別な場所だ。私は既に人生の何分の一かをここで過ごし、これから先も過ごしていく。

 ただ単にお祭りが終わって悲しいとか、残念だとかいうそういう気持ちではなかった。そこには静かな安堵感があり、帰るべき場所に帰って来たという不思議な感覚があった。これまでそうしてきたように私はこの台所で、家族のために料理を作り、シンクを磨き、皿を洗う。そんな一連の行為を何故か無性に愛しいと思った。

 台所はそんな私のおかしな感情をよそにいつもの表情をしている。換気扇はそろそろフィルターを取り替えろよと警告を出しているし、食器棚のグラス類はもう少しピカピカに磨かれるのを望んでいる。冷蔵庫の青い野菜達は料理される瞬間を今か今かと待ち受けている。フワフワと浮いていた自分の足がゆっくりと地面に着地していくのがわかる。


女三人@銀座

2007-07-14 00:00:00 | インポート
 翌日は14日のコンサート参戦組と昼間オフ会をやって、私はそのまま夕方の新幹線で大阪に帰る予定だった。だが、私にどうしても会いたい、連れて行きたい店がある!と女友達のCちゃんから連絡があった。新幹線の時間を少し遅めにすれば会えないこともない。ということで台風のどしゃぶりの雨の中、Yちゃんと共に女三人の飲み会を銀座で決行となった。

 落ち着いた店内のインテリアや凝ったお料理の数々。そして厳選されたお酒に舌鼓を打ちながら女三人、しかも酒飲みばかりが集まると自然と話の流れは二人の恋愛話へ。一応私は既婚者だし、一番年長だから「相談される」という形を取っているが、女の話す恋話などというものは、ただ単に誰かに聞いてもらいたいだけなのだ。話すこと自体に意義があるだけ。

 二人とも年恰好はよく似通っているのだが、彼女達の恋する相手は全く違ったタイプで年齢も職業も全く異なる。だから2パターンの恋愛かと思いきや、女という生き物は恋をすると全く同じ症状にとりつかれているのが興味深い。相手の出方をじっと観察し、次にどう攻めたらいいのか、いや、攻めるよりも待った方が得策なのか。などいう話を聞いているとじれったいのなんのって。

 だがこの「じれったさ」こそが恋愛の醍醐味。押したり引いたり、ある時は突き放したり、かと思えば思いっきり甘えたり甘やかしたり。私はそんな風にして彼女達が迷い、揺れ、戸惑いながら幸せを掴むのを端から傍観しているだけだ。そしてきっと彼女達はいつの日か幸せを掴む実力がある。後は縁の問題だけだろう。久しぶりに聞く彼女達の心の奥深いところの叫びのようなものをアテに私はグラスを傾け、最終真近の新幹線に飛び乗った。


元カレ

2007-07-13 01:00:00 | インポート
 ヴァネスのコンサートが跳ねた後、元カレに会った。アイドルも良いが生身の男はまた別の意味で良い。元カレのシュウちゃんは20年以上も前に付き合っていた人だ。三連休前の夜の有楽町近辺はものすごい人出で、昼間のような喧騒だった。こんなに沢山の人がいるのに、私がその夜会いたい人はシュウちゃんたった一人なのだと思うと不思議な気持ちになった。

 彼に最後に会ったのは数年前だが、私はしょっちゅう彼に電話している。大抵ひどく落ち込んだ時、凹んだ時、傷ついた時、迷っている時で、アルコールが入っている時だ。私の話は大抵の酔っ払いがそうであるように1→2→3→1と話題がループする。シュウちゃんはそれに嫌な顔をせずひとつひとつ付き合ってくれる数少ない奇特な人なのだ。

 その夜はまず普段の私のそのような無礼を詫びつつ、いろんな話をした。シュウちゃんはおそろしく記憶力の良い男で、私がすっかり忘れている昔の「若気の至り」な出来事をいっぱい持ち出してくる。その度に私はすっかり赤面してしまうのだが、彼はそんな私のリアクションを楽しんでいるみたいだ。でも彼の口からこぼれ落ちる昔の私たちは角の取れたコンペイトウみたいに甘くて、切ない。

 彼の終電の時間が近づいて来たので2時間ほどで店を後にして、私たち二人は夜の街を歩く。くだらない話を延々としながら恋人同士のようにそぞろ歩く。夜の11時半を過ぎても全くと言っていいほど更けない東京の街を歩く。お互い帰る家があって、夫や妻や子どもがいて、翌日には現実に引き戻されるのをわかっていながら、私の頭の片隅でこの瞬間がいつまでも続けばいいのにと思う。