ペパキャンのサバイバル日記

円形脱毛症で髪の毛がなくなりました。今はスキンヘッドライフ満喫です。
見た目問題当事者としての情報発信中!

音楽をめぐる環境

2014-10-28 12:06:17 | 日記・エッセイ・コラム

何でも世代論で片づけるのは好きではないですが、こと音楽に関しては、私たちの世代と梅の世代でこんなにも違うのか!と、思うことが多いです。

私が高校生の頃はもちろんCDなんてなかったので、お小遣いやバイト代を貯めて、すがりつくような思いで自分の好きなアーティストのアルバム(LPレコード)を買ったものです。当時からアルバムは3000円くらいしたかな。バイトの時給が500円くらいだったから結構な金額だったと思います。

自分で手が届かないものは、誰それのお兄ちゃんが買ったと噂を聞きつけては、その面識もないお兄ちゃんとやらに貸してください!と、アポなしで(これも今考えると相当恐ろしい)頭を下げに行ったり、レンタルレコード屋さんに行ったりしていました。

たまに奇特な方がいて、自分で作ったベスト盤みたいなものをカセットテープに入れて、まるで宗教のように流布に励んでいる人からそのテープをいただいたりして、聴いたことのないジャンルの曲も聴いたりしていました。

まー、今にして思えば音源はテレビ、ラジオ、レコード、カセットとごくごくシンプルな世界でありましたので、何度も何度も同じアルバムを聴いていましたね。

かようにして音楽と言うものは何がしかの努力をして、対価を払って手に入れるという習慣が今もってしみついておりますから、私は自分の好きなアーティストが新しいアルバムを出したと聞けば買いますし、iTunesでDLしたりします。TSUTAYAで借りることもありますが、最近TSUTAYAのラインナップがあまりにもひどいので借りることは少なくなりました。

もちろんたまにYouTubeで見る(聴く)こともありますが、それはそれ。買うのと見るのとは自分の中ではアラスカとジンバブエくらいの距離感があります。

でも梅は違う。

彼がタワレコに行ったという話は聞かないし、iTunesのギフトコードを欲しがるなんてこともありません。ただ音楽に興味がないというわけでもなさそうです。

いつも耳にはイヤフォンをつけているので何がしかの方法で、音楽を自分のスマホなりタブレットなりに入れてはいると思うのですが、いわゆる「購買する」という行為をしないのです。

まあ、今は音質さえ気にしなければいくらでも無料で好きな音楽を手持ちのデバイスに取り込む環境があるからなのでしょうがそれにしても違う、違い過ぎます。

これではミュージシャン達が大変だろうな~~、レコード会社どうやって儲けるんかな~と

本気で心配になります。

まあ、AKB商法などというえげつない手法も一方であるにはあるでしょうが、あれだけで音楽業界が生き残っていくのはどう考えても無理があるでしょう。

私たちの時代は一言で言えば音楽に飢えていた時代で今は音楽でお腹いっぱいの時代なのかもしれませんね。

若い頃にしみついた音楽に対する習慣というのは案外私のような中年になっても消えないものだということがわかりましたので、梅が40歳くらいになった時は、彼を取り巻く音楽環境がどうなっているのか、本当に・・・・嗚呼。

Player

先日、グランフロント大阪のPanasonicショールームで見かけたレコードプレイヤー。1972年製。


差別と思われる事例をお寄せください

2014-10-27 08:18:12 | 円形脱毛症

本日、告知及びお願いになります。

現在、大阪府では「差別と思われる事例をお寄せください」と題して

障害以外で差別と思われる事例を募集しています。

差別と言う表現が少し強いかも知れませんが、生き辛さや単にモヤモヤしている感情などでもかまわないと思います。

円形脱毛症の仲間はもちろん、他に見た目の症状がある方、女性、高齢者、子ども、若者、心や身体を病んでいるけれど、障害者認定を受けていない人、受けられない人、職場や学校で差別的な扱いを受けている人、セクシャルマイノリティーの方々、国籍や民族で言われのない侮辱的な思いをしている人、様々あると思います。

〆切が10月31日までとなっておりますのであまり時間がありませんが、Webで簡単なフォーマットに記入するだけですし、特定の固有名詞などを記入する必要もありません。個人が特定されることもありません。今回大阪府が募集していますが大阪府以外からでも応募できます。

是非とも「生き辛さ」を抱えている人はこちらから御応募をお願いします。

私も円形脱毛症患者のことを少し書いて応募致しました。

難しい表現も専門用語も必要ありません。自由に思ったことを書いていいと思います。

小さな一歩かも知れませんが、私たちの声を行政に少しでも届けるためには、こういう地道な作業がまず始めの一歩だと思いますので、御協力よろしくお願いします。


蜩ノ記鑑賞

2014-10-26 15:21:47 | 映画

久しぶりに映画を見に行きました。

蜩ノ記は公開前から見たかったので、劇場でゆっくり鑑賞できてよかったです。

岩手県などでロケが行われた模様ですが、里山の美しい風景、特に四季折々の風景は圧巻でございます。役所公司、岡田准ー、原田美枝子、堀北真希ら役者さんたちの非常に抑制の効いた演技、数少ないセリフと間からにじみ出る繊細な感情表現が特徴的でした。

また効果的な音楽、カメラワークの流暢さ、ストーリー展開、全てが相互作用してあの作品の「美しい」世界観を醸し出しているのもよかったと思います。

まあ、あんまり書くとストーリーがバレてしまうので一言だけ言わせてもらえれば、日本人の当時の武士ならではの美学といいますか、誇りのようなものが非常にうまく描かれておりました。

今の時代、何が何でも説明する(それも言葉で)とか、申し開きするとか、まあ何やったら効果的に自分をアピールすることに重点を置かれがちで、特にビジネスシーンにおいては黙っていては、そもそも仕事にならないことも多いですし、家族や友人などの間でも黙っていてわかってもらおうなどとしましたら「察してちゃん」などと言われ蔑まれる風潮も多い中、多くを語らず、そして弁明も釈明もせず、ただただ、自分の置かれた場所で自分の仕事を淡々とこなし、そして自分の運命を静かに自然と受けとめて行く生き様は、ある意味現代人の真逆だともいえると思います。

まーー、この映画の良さを海外の人にわかってもらうのは難しいでしょうね。

日本人独特の死の美学みたいなものは本当に理解が得難いだろうと思います。

私も説明するのが難し過ぎるわ!無理。

でも日本人のDNAにはこのような生き方が一つの「美」として受け継がれているのではないかと思います。多くの人が涙しながらも見終わった後、なぜかすがすがしい気持ちになるのは、その日本人が古くから持っているDNAを少し思い起こさせてくれるからではないでしょうか。そしてこの映画を見ることによって私たちはあの清廉潔白で孤高な生き方に強烈に憧れていることを再認識させられるのかも知れません。実生活や現代社会では決して実現できないからこそ。

たまには携帯の電源を切って、どっぷりあの美しくて、そして過酷な世界観の中に身を委ねるのも贅沢かも知れませんね。


リアルウルルン

2014-10-02 12:06:17 | 日記・エッセイ・コラム

9月22日から28日まで一週間、梅の学校にメルボルンからホームステイの子たちがやってきました。昨年梅がホームステイさせてもらった姉妹校からです。

学校同士のこのような交流はもう20年以上続いているようで、事前の説明会でも国際交流担当の先生や校長先生は非常に慣れている様子でした。

梅も去年行く時は来年ホームステイを受け入れることが条件でしたので、我が家にも梅と同い年の17歳のアンドリューくんが来ました。ちなみに去年梅がステイした家の子は今回不参加。

梅の学校は全生徒の7割近くが女の子で、今回受け入れるのに手を挙げたのも女の子の方が多かったのですが、向こう側は男子が多く、中には女の子の家に男の子がステイしたという組もあったようです。そのへんは大丈夫かと思ったけど案外適当でした。

さて、我が家に来たアンドリューは人懐こくて大らかで明るい子でした。梅とよく似た体型で細いです。初日私は仕事だったので家には二人が一番早く着いて、次に夫、私の順で帰ってきたのですが、さすが今どきの若者。二人してスマホいじりまくり!(笑)

たぶん梅がLINEの設定を手伝っていたのだと思いますが、まあ、どこの子も一緒だね~と最初から苦笑いのスタートでした。

アンドリューは食べ物に関しては非常に保守的。見たことないもの、食べたことのないものには一切口をつけません。卵とナッツにアレルギーがあるのでそれらの食材は避けましたが、まあ、とにかく私たち雑食日本人(特に我が家はなんでもあり)には信じられないほどでした。

例えば朝はトーストしたパンを出すとブルーベリージャムはダメ。いちごジャムならOK。果物はキウイはダメでオレンジとバナナは食べる。マンゴージュースはダメでオレンジジュースとコーラは飲む。そんな感じです。

だから寿司や刺身や生野菜のサラダなども全然食べないので、ケチャップやトマト味のパスタ、フライドポテト、グラタン、卵抜きのチャーハン、たこ焼き(これはあんまり美味しそうにしていなかった)、ハンバーグ、鶏のから揚げなど、まあはっきり言って超手抜き料理で御満悦なわけです。今回はほとんど夫が夕飯を用意したのですが手間がかからんで楽だったと言ってました。

その週は梅もずっとバイトを休んで学校に連れて行って、放課後はいろいろ探索したり、休日はUSJや海遊館に連れて行ったりしていましたので梅も結構頑張っていましたね。

ちなみにアンドリューは日本語は簡単な挨拶程度はできますが、私たちが普通にしゃべる速度での聞きとりは無理。ひらがなとカタカナは読み書きできますし、簡単な地名や人名も漢字で書けます。朝、必ず学校に行く時は「オカーサン、イッテキマース!」と挨拶していました。

メルボルンのこと、学校生活のこと、日本とオーストラリアの違い、我が家に来るまで観光してきた東京、宮島、広島、京都のこと、家族のこと(お父さん、お母さん、妹9歳)、将来の夢、自分が夢中になっている音楽のこと、いろいろ話してくれました。

そういう時はしっかりしているな~と感心したりしていたのですが、やはりそこは17歳高校生男子。お、女の子的なガールフレンド的な方面はきょ、興味ないんですか?(そこ、私的には興味津々)

結論:なし!

いえ、ないと言えば嘘になるかもしれませんが、とにかくまだまだそこまで行ってないと言うのが現状ですかね。ま、そのあたりは梅も良く似た者同士なのですが。 梅が二人でスマホを触っている時にチラリと彼の画面が偶然見えたそうなのですが、その画面にはズラリと並んだMomの文字がー! 毎晩ママとショートメッセージやり取りしてたのねぇ。まだまだママ恋しいお年頃なのねー。

去年梅がホームステイした時にも感じたらしいですが、あちらの子は体つきに似合わず全体的に精神年齢が幼い子が多いようです。もちろん個人差や環境差はあるでしょうが。

まあ、そんなこんなで一週間が無事に過ぎ、最後の日曜日。無事にお家に帰るんやで、お父さん、お母さんの言うこと良く聞くんやで、妹さんにお土産あげてねと送り出した後、妙に寂しくなってしまい、挙句の果てにはちょっと涙ぐみそうになりました。

少し前にテレビで世界ウルルン滞在記やっててご覧になった方も多いと思います。まあ、数日や一週間程度でお別れの時にあんなにも泣いたり出来るものかー?とちょっとうがったものの見方をしてましたが反省!

情が移るのには一週間あれは充分です! 彼が帰ってからも、色んな写真を見ては、いやいやいや、うっとこ(うちの家の)アンドリューがいっちゃん可愛いわーともう親ばかモード全開でした。

仕事に行っても仕事している間は忘れられるのですが、仕事終わって電車に乗った途端、もう今夜からアンドリューおらんのやわ~と思ったらガックリ身体中の力が抜けて行くようでした。

ほんとに可愛くて、ちっちゃなイギリス紳士みたいにお行儀がよくて、関西弁で言うところのや「ええしのボンボン」(良い家柄のお坊っちゃん)でした。身なり、喋り方、話す内容、仕草や所作まで本当にご両親の愛情たっぷりに受けて、この世の悪意とか危険なものから慎重にそして強固に守られてスクスク育って来たんだろうなぁと言う感じ。

私達夫婦も梅もそういう彼のいい面に沢山触れられて幸せな一週間でした。 梅もいつもの仲間とつるむ時とは違った目で大阪や日本を改めて見つめなおすいい機会になったと思いますし、どんな些細な違いも彼にとってはいい勉強になったと思います。

ホンマにリアルウルルンな日々でした。

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アンドリューがくれたお土産やサンキューカードの一部。ぬいぐるみを選ぶ所に彼の子どもっぽさが滲み出ています♪