ペパキャンのサバイバル日記

円形脱毛症で髪の毛がなくなりました。今はスキンヘッドライフ満喫です。
見た目問題当事者としての情報発信中!

じわじわっと

2006-03-28 00:00:00 | インポート
 日曜にレンタルDVDを観た。久しぶりの韓国映画。「マラソン」。実話を元に作られた映画で自閉症の男の子とその母親の物語である。見終わった瞬間は「ああ、ええ話やった。」と、すがすがしい気持ちになれたそんな映画なのだが、今日(火曜)あたりになってだんだんと別の意味でじわじわっと効いてきた。そんな感じ。

 この映画は単に障害を克服したとかいう話ではない。第一私は「克服する」という概念がキライ。障害は「克服する」ものではなくて一生長い時間をかけて親友のようにうまくつきあっていくものだと考えているから。そういう意味でこの映画はよくできているなあと、今日になっていろいろな場面を思い出しながら反芻している。

 私たちもよく街で見かけますよね。障害を持った子(と言っても見た目はもう大人)とその母親の二人連れ。障害の程度の差こそあれ、そういう時の母親っていうのはそりゃあもう気が張っていて、世間の荒波の防波堤のような役目を果たしているわけですよ。「何があってもこの子は私が守ってやらねば!!」という気概に満ちている。

 でもね、この映画はちゃんと語っているんです。その防波堤の役目はいつかは終えなくてはならないし、母親がいつまでも防波堤であり続けることはむしろ母にとっても子にとっても不幸なことだと。今親をやっている人も、そうでない人も、障害がある人もない人もこの映画はいろいろな角度でじっくり考えさせてもらえると思います。


幻の10,000円

2006-03-25 00:00:00 | インポート
 福岡の実家に一人旅する息子を見送りに伊丹空港へ行く。春休み最初の週末の空港はかなり混雑していて一階のチェックインカウンター付近はかつて伊丹空港が国際空港だった頃のような活気を呈している。例によってあれこれサインをさせられ、息子と一緒に手荷物検査を受けてゲートに到着したのが搭乗時刻の30分ほど前だっただろうか。

 突然ゲート内にアナウンスが流れた。「全○空***便にて福岡へご出発の皆様にご案内いたします。当機はただいま予約超過で3名様ほど午後13時25分発J○L福岡行きの便に振り替えていただけるお客様をお願いいたしております。尚、ご協力いただけるお客様にはご協力金として10,000円を贈呈いたします。」げげ!い、一万円ですかい?

 時計を見ればもうすぐ11時。後2時間半この空港内でプラプラ過ごしていれば自動的に一万円ゲット!一時間を急ぐビジネス客と違って、たーっぷり時間のある息子(私)には最高のプレゼントやないですか!一万円と言えば小児運賃片道タダですやん。海外の航空会社ならしょっちゅうあるこのオーバーブック(予約超過)、日本の航空会社ではめっちゃ珍しい出来事で、先日のストライキの影響かもしれないななどとチラリと思いつつ、早速息子を説得開始。

 「ね、お昼からのJ○Lにしようよ。そしたらいちまんえんくれるねんて。今からおばあちゃんに電話するから。お昼はここでお母さんと好きなもの食べていいから。」が、しかし・・・・。息子の答えは「嫌や。この飛行機で行く。ずーっと前からおばあちゃんと約束してたし、ホラ、搭乗券もここにあるし。」食い下がる私。「そんなこと言わんと2時間くらいどっちでもええやん。ね、お願い!」最後はほとんど嘆願である。しかし息子は決して首を縦に振らず結局予定通りの時刻に機内に吸い込まれていった。ああ、なんて頭の固い息子!ああ、10,000円・・・・・。


「東京は、卒業だ。」

2006-03-23 00:00:00 | インポート
 小林薫が出演している某メーカーのビールCMの中のセリフ。東京に住んでいる娘が訪ねてきた南の島での一軒家が舞台となっている。目の前に広がる美しい海とシャンソンタッチのBGMがいい雰囲気を醸し出している。小林薫が一言だけつぶやく、「東京は、卒業だ。」のセリフにはある程度歳を重ねた男性だけが夢見る憧れがぎゅっと凝縮されている気がする。

 奇しくも今読んでいる本「星々の舟」村山由佳著の中にも50代の男性が登場する。彼は公務員でよくできた妻と二人の子どもに恵まれ、マイホームを持ち、子どもの年ほどの愛人まで持っている。なのにどうしても土いじりがやめられないのだ。週末わざわざ車で2時間かけて畑に通い、せっせと野菜を作る。土をいじっている間だけ仕事のことも家庭のこともすっかり忘れ、無の境地になれるのだと言う。

 その彼の土いじりの先輩が言う。「朝からせっせと畑やるわな。昼になったら昼飯食うわけだ。その時にグビッとビールを飲む。これがたまらなく旨いんだ。で2時間ほど昼寝だ。目が覚めたら日没までまた畑だ。誰にも干渉されないし、誰の指図も受けない。最高だろ。」と。まさにこの誰にも干渉されない、誰の指図も受けないとビールを小林薫がグビッと飲んでいるわけだ。

 若い頃は学生運動などをやって反体制を叫んでいた男達ももうすぐ定年を迎える。しゃかりきに働いて必死で築いてきた社会的な地位や家族やマイホームを捨ててまで彼らが欲しがる自由とは一体どんな形をしているのだろう?とりあえず大自然に抱かれて昼間から小林薫のようにビールを飲んでみたいという大衆の強い欲求があのCMを後押ししているのだろうと思う。


見逃したけど

2006-03-22 00:00:00 | インポート
WBC、日本が世界一になった瞬間に立ち会えなかったんですよ。7回表までは見ていたんですけどね。午後2時から英会話教室のボスと他の先生との打ち合わせが入っていて。無理やりこちらから仕事を頼んだ形で、しかも休みの日に私のために時間を割いてくれているので「あの、WBC最後まで見たいので打ち合わせの時間変更してもらえませんか?」とは道義上言い出せず・・・。

 後で聞いたら結構8回、9回に試合が動いたらしくて、その一番のハイライトを見逃したのは残念でしたけど、韓国に2回続けて負けた日には準決勝進出も半ば諦めかけていただけに、王ジャパンは運と実力双方に恵まれていたんだなあと思います。普段は野球なんて時間かかりすぎて見ているのもダルいスポーツNo.1なのに、なんで今回のWBCにこんなに惹きつけられたのか不思議です。

 一つはイチローのすっごい執念かなあと。あの人があんなに感情をむきだしにしているのを見たのが初めてで、それがまた普段のクールな彼の印象と対照的で、あそこまでイチローを駆り立てる情熱の裏側にはどんな思いがあるんだろう?といろいろ考えながら見ていました。やはりメジャーリーグでプレイして日本という国を外側から見て初めて日本の野球の良さを見直したのかも知れないなあなんて。

 とにかく世界一はすごい快挙や!と思います。それとあらためて野球って面白いスポーツなんやなあ、奥が深いなあと思いました。力だけで勝負が決まらないところが何とも言えず複雑で、見ていて試合の「流れ」を感じることができるのがスリリングやなあと。それから選手達にも王監督にも言えることですが、ひたむきに真剣に一つ一つのプレイに臨んでいる男達の顔はたまらなくセクシーでした!


WBCあれこれ

2006-03-18 00:00:00 | インポート
 皆さん、WBC見てはりますか?私、結構注目してます。だってイチローが出てるんやもん!昨日はメキシコが米国に勝って日本に準決勝進出が棚からぼた餅的に転がり込んでくるという番狂わせが起こり、「ありがとう!メキシコ!ざまみろ!アメリカ!」と叫びたくなりました。

 今回のWBCについてはいろいろ意見があるようですが、私が言いたいのは一つだけです。審判はアメリカ人にやらせてはあきません!!ってかWBCをちゃんとした国際試合と位置づけるならば絶対第三国の人がジャッジをしなければ、審判であってもそこは人間、自分の国に有利な判定をしてしまうでしょう。

 米国対日本戦の幻のタッチアップも、昨日のメキシコのポールに当った幻のホームランもたとえジャッジの結果は同じであっても第三国の審判であればあれほどブーイングは起こらなかったはず。一体誰のためのWBCやねん!と突っ込みたくなるのは当然です。そういう意味でも米国に意地で勝ったメキシコ!すごいです。急に親近感湧いてきました。(←単純)

 韓国がやたら強いのも気になります。メジャーリーガーがいるのは日本も同じ。なんであんなに強いん?と思ったらなんと韓国政府はこの準決勝進出を見て、WBCでプレーしている11人を兵役免除にしたとか。そっか。韓国にはそういうわっかりやすいモチベーションがあるのね!皆必死になるわけだわ。ああ、明日は3度目の韓国戦。明日こそイチローの笑顔が見たいです。