真田丸-9

2016-03-06 21:13:52 | Weblog
大勢力に小さな領国の周りを四方を大国に囲まれた真田家とその親族の動き、これは何かに似ているなと思ってふと気が付いた。戦国時代の領主たちの動きはなんだか将棋とか碁のような知能戦のようにも見える。

北条と上杉という大国を相手に今使える最大の武器である知恵を振り絞って真田家の一族を安全な方向に導いたかに見えた父昌幸の作戦も、ここにきて突然の北条と徳川の和解という予想外の動きで再び難しいところにきてしまった。

父や叔父のいざとなれば偽りや裏切りも平然と行う仕打ちに迷う信繁、ここはとにかく父たちを信じて従うしかないと動く兄の信幸にも同調しきれず迷ううちに、やたらに人を殺さないで済む戦という考え方にたどり着いたようだ。だがまだまだ先は長い。

主な登場人物たちはとにかくとして、不可思議なのは兄信幸の正妻で、この人は何なのだろう。正妻だし、それ相当の格式のある、真田家と姻戚関係を結んでも釣り合いのとれるお家のお嬢さんなのだろうけど、(お母さんだって、正妻で京都から迎えた身分の高いお家のお嬢さんだから、夫の昌幸にも強気で出られるのだ)なんだか喜劇的。

いずれにしても今とは時代が違って、結婚も当事者間だけの問題ではなく、家と家、周囲の多くの複雑な人間関係の絡んだ問題だから、そのうちに今どきの若い子が、信繁は重婚でどうのこうのなどと言い出しはしないかとひやひやしているところだ。時代が違うのだよ。考え方も違うのだよ。