この2週間位、アルミナ異物を想定してそれを検出する方法を考えていた。
で、今日比較的早く分析する方法を見出した。
使うのはレーザーラマン(顕微ラマン)。
532nmレーザーで励起した場合、4400cm-1付近にAl2O3由来のピークが出現する。波長にすると673nm。これはルビーレーザーの波長である。
そう、アルミナは薄っすらとルビーレーザーの波長の蛍光を持つのだ。532nmのレーザーではこれを励起できるので673nmの発光を調べることでアルミナの存在を把握することができる。
アルミナのラマン散乱は418cm-1にピークを持つのだが、ピーク強度が弱く、広い面積を処理するのに困っていた。
ラマン散乱光ではないが、蛍光を調べることでAl2O3の存在がわかるというものである。
418cm-1ピークで確認しようとしていたとき、1.6mm四方の確認に3時間以上かかっていたが、蛍光を見る方法だと5分で測定が終わる。
クロムが入ると感度が高くなるだけなので、結果的にOK。
ちょっと調べるとeutectic Al2O3もRubyもちょっとだけ違う位置にフォトルミネッセンスピークがあるみたいですが、よくわかりません。
定量分析しようとすると微量のクロムが関係しそうです。
でも、ラマン散乱光ってレベルがめちゃくちゃ弱いんで、まじめに測定するのは大変そうですね。(^^;)
手持ちに45カラットの合成ルビーがあるんで、緑レーザー、405nmレーザー、365nmLED紫外線を照射してみたら、励起波長が短い方が赤色の蛍光が明るかったような・・?
効率が良い励起波長ってどのぐらいなのでしょう?(^^)
励起効率は波長によってちょうどいいところがあるみたいです。バンド図見ないとわからないですが・・・
アルミナ粒子の定量といっても個数カウントなので発光強度はバックグラウンドから違えばOKです。粒子が重なるほど多くはないので視野に何粒、程度でいいかと。