時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

むすんでひらいて

2010年03月29日 | 
娘は1歳半になり、認知能力も上がり、遊びの種類も増えてきました。その一つが手遊びうたで、「むすんでひらいて」はいっとき大流行。一緒に手をたたいたり、上げたりするので、「まーた開いて」のところで、「股を開く」(牧伸二!)動作を見せるようにしました。狙い通り、寝転がった状態でこれをやると、そのタイミングで足を開いて上げます。ニョーボは眉をひそめてますが私は大喜び。いつ「父は私にみっともないことを教え込んだ」と気づくのか、楽しみです。

少しずつ使う言語メッセージが増えてきました。まだちゃんと発音できないためか、「っこ」(抱っこ)、「も」(もっと)など、単純化が目立つ。英語の絵本でも、「Where is the dog?」と言ってもポカンとしているけど、「犬はどこ?」というと即座に指差すので、日本語の習得が進んでいることは間違いないのですが・・・

日本人(の顔をしている人)には、手を横に振るけど、西洋人の顔をしている人には、手をひらいたり閉じたりして挨拶をする。また、週2回遊びに行く公民館で、しばしばものの取り合いになりますが、そこではアメリカ人の子どもばかりだからか、ふだんは使わないくせに「No~」のような音声を発して拒否するらしいのです。

つまり、場面(と相手)の違いを認識して、表現を使い分けているフシがある。周りがそうするからそれを真似ているだけ、ではあるんでしょうが、それを習得して使い分けているわけで、使えるメッセージのバリエーションがごく限られてはいるものの、一種のバイリンガルっぽく見えるのです。この先どうなっていくのか、ちょっと興味深い。

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娘が男性を怖がる、と聞いて、知り合いのジェンダー研究の院生が興味を持ち始めました。彼の分野では「性差の認識はあくまで後天的に獲得されるもの」(構築主義ですね)とされているからだそうで、男性のほうが怖いという認識が生得的に備わっているとすれば大問題、ということらしい。思えば、父親(私)以外、男性と関わる機会が少なかったのも事実で、「慣れないから怖い」だけかもしれない。でも一方、うんと小さいころから、しばらく会わなければ父親を見てさえ泣き出してたのも確か。サル社会の、ハーレムを乗っ取ると別のオスの子をみんな殺す、なんて話を考えても、「見慣れないオスは危険」という認知が生得的にあってもおかしくないような。ただ、面白いテーマだけど、本当に研究するとなると、条件のコントロールが難しそう。

写真は、昨日Marcaというスペインのスポーツ新聞のWebを見ていて出てきた、アトレチコ・マドリーのフローレス監督。一緒に画面をのぞきこんでた娘が、この写真を見た途端、1mくらい後ずさりして泣き顔になったので、すぐページを変えました。

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