大島恵真(おおしま・えま)の日記

児童文学作家・大島恵真の著作、近況を紹介します。
絵本作家・大島理惠の「いろえんぴつの鳥絵日記」もこちらです。

色をたくさん強く描く(既刊絵本の紹介)

2014年05月28日 | 絵本の仕事
みなさま おはようございます♪

既刊絵本の紹介のコーナーです。
きょうも、2007年文研出版刊、童話作家・北川チハルさん文章の絵童話
『わたしのすきなおとうさん』の1ページの紹介です。

雨の街を散歩する、ことみちゃんとおとうさんです。
北川チハルさんの文章のなかに、「ゼリー」という表現があって、
それでピンときて、それで(それだけで)この絵は生まれました。

色は、雨の日でも、なるべく鮮やかにしようと思いました。
そういうたのしい気持ちのシーンだからということもあります。
また、以前、母校の武蔵野美術大学の広報誌のイラストを頼まれたとき、
サンプルを研究室に持っていったところ、
デザイナーの勝井三雄先生が、「もっと、色強く描いたほうがいいよ」と
おっしゃってくれて、それがきっかけで、色鉛筆でも強く描こう!と
思い始めることができました。
勝井先生、ありがとうございました。

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白と黒だけで後ろ姿を描く(既刊絵本の紹介)

2014年05月27日 | 絵本の仕事
みなさま おはようございます♪

既刊絵本の紹介のコーナーです。
きょうも、2007年文研出版刊、童話作家・北川チハルさん文章の絵童話
『わたしのすきなおとうさん』の1ページの紹介です。

雨の中を、散歩にでかけるおとうさんとことみちゃんです。
雨の中をわざわざ散歩に行く…という行動が、好きだな~と思いました。
この物語の芯にあるテーマにも、結びついている気がして、
それで好きなシーンなのだと思います。

この絵のポイントは、ことみちゃんの長靴のよじれ です。
子どもには大きな長靴。はき慣れない長靴。
風も雨も強くなります(絵には風邪も雨も描いてませんが、そういう状況を出しました)が、
おとうさんを信じてついていく後ろ姿です。

描くヒントは、北川さんのお嬢さんたちの写真からいただきました。
リアリティは、頭で考えているだけでは出てこないんだな、とつくづく思いました。

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雨を描かずに雨の日を描く(既刊絵本の紹介)

2014年05月25日 | 絵本の仕事
みなさま おはようございます♪

既刊絵本の紹介のコーナーです。
きょうも、2007年文研出版刊、童話作家・北川チハルさん文章の絵童話
『わたしのすきなおとうさん』の1ページの紹介です。

雨の中を町外れまで歩いてきたことみちゃんとおとうさんです。
コーヒー色の川、雨に濡れた畑の土の色、水色に見える山など、
実はいちばん好きな1枚です。
(地味ですが……)

ごめんなさい。肝心の絵がついてなかったので、再度。

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グレイで色を描く(既刊絵本の紹介)

2014年05月25日 | 絵本の仕事
みなさま おはようございます♪

既刊絵本の紹介のコーナーです。
きょうも、2007年文研出版刊、童話作家・北川チハルさん文章の絵童話
『わたしのすきなおとうさん』の1ページの紹介です。

この物語の時期は、梅雨時でした。
雨があがった一瞬に、曇り空を鳥(自分的にはヒヨドリ)が飛んでいくのを描きました。
与謝蕪村の墨絵などで、ずっと、「黒と白だけでこういうふうに空と鳥を描いてみたい」
と思っていたので、念願かなったのです(笑)。
横長のフォーマットも「呼び水」でした。
使っている画材はコンテの木炭鉛筆です。

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黒の中に色を描く(既刊絵本の紹介)

2014年05月24日 | 絵本の仕事
みなさま おはようございます♪

きょうも、2007年刊の、北川チハルさん文章の絵童話
『わたしのすきなおとうさん』文研出版のご紹介です。

この絵は、いちばん思い入れのあるものです。
主人公のことみちゃんが、ぬいぐるみの「やんた」と夢で電車に乗っています。
自分の子どもの頃に考えていたイメージとぴったりあったのだと思います。
黒い中に見えるさまざまな色彩は、父が夜、遠くのネオンを見ながら
教えてくれた景色に似ていました。

この絵童話ができたあと、北川さんに神戸でのイベントにさそっていただき、
高速バスでひさしぶりに神戸へ行きました。
カフェを開いた友人のお店に寄り、まずは関西弁にひたり(^^)、
京都の山の中にある北川さんのお宅に泊めていただき、
写真で主人公のモデルになってくれた北川さんのお嬢さんたちとはじめてお会いし、
たのしく過ごさせていただきました。
私は『細雪』で関西にとても憧れていたので、帰る前に編集のHさんに神戸を案内してもらい、
西村珈琲店や元町中華街につれていっていただきました。
帰りの高速バスの中から、六甲に観覧車(だったと思いますが…)が見えました。
この絵の雰囲気のようで、みなさんの思い出とともに、心に残ったのです。

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白を描く(既刊絵本の紹介)

2014年05月23日 | 絵本の仕事
みなさま おはようございます♪
きょうから、これまでに出した絵本や本の紹介をさせていただきます。
自分でも忘れている感覚があり、
「こんな絵描けていたんだ!」「こういうふうに考えていたんだな…」などなど、
再発見することもあります。

きょうは、2007年文研出版刊、童話作家・北川チハルさん作の絵童話
『わたしのすきなおとうさん』です。
絵童話というのは文研さんのオリジナルな形式のようで、
意外にも絵が全ページに入っています。
ぜんぶできるのに1年かかりました。

最初、出版社さんからこのお話をいただいた時、
文章を読んで泣いてしまい、「このお話で絵を描きたい!」と思ったものです。
文章と絵が頭の中で同時にシンクロしていくのにおどろきました。
いまでも、北川さんの『わたしのすきなおとうさん』は、
私のなかでは最高の児童文学です。

この絵は、出かけるおとうさんを見送る主人公のことみちゃんとお母さんです。
ここでいちばん描きたかったのは、ドアの向こうの「白さ」でした。
光は白く描き残すのがいちばん、と思い、そのためにまわりをしこしこグレイに塗りました。
朝の強い光、外のまぶしい知らない世界にお父さんが出かけていく、
そんな誇らしさを描きたいと思いました。

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初夏の池

2014年05月13日 | イラスト(色鉛筆)
みなさま こんにちは~!

遅い話ですけど、GWはなにされてましたか?
私は、ネコと家族で、お弁当とワインもって、
近くの池にいってきました。
4月1日にも同じメンバーで同じ場所に行ったところ、
とっても暑かったので、心配でしたが、
今回は、葉がけっこう繁っていて、涼しいくらいの木陰を作ってくれていました。
絵の大きな木はメタセコイアです。
まずはワインを一口、とかやってメタセコイアを見あげると、
外国のすてきな場所にいるみたいでした(^^)。

ネコのノアは子どもからおとなまで、みなさんに大人気。
小さな子たちは、すぐにネコを発見するので感心しまくりの私でした。
去年は人を見るだけで隠れてびびっていたのに、
今年はとなりの人のお弁当をのぞきにいくくらい、
人にも場所にも慣れたようで、ノアの変化にびっくり、うれしく思ったのでした。

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イラストコラム・第16回

2014年05月12日 | 執筆の仕事
みなさま こんにちは~♪
昼は暑くて夜は涼しい、さわやかな5月になりましたね!
よく眠れるので、眠りの浅い私も調子よくすごしております。
日の出が早いので朝早く目が覚めてしまうのですが…それも健康的♪

さて、イラストコラム「つれづれないきものたち」(進学レーダー2014.vol.2)のご紹介です。
今回は、「半球睡眠」です。
その名の通り、脳の半分ずつで眠ることのようです。
わがやのインコたちを見ていたら、
「左は起きてるのに右は寝てる!なにこれ~!」ということがあり、
そのおどろきを記事にしてみました。
今回は、専門家(鳥の研究者集団、Liferbirdさん)にもメールで取材!
半球ずつ、本気?で寝ている(ノンレム睡眠)みたいですよ!
人間にもできたらいいなあ~~

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素人目線でお届けする生き物コラムです。
ご意見、ご感想などありましたらお知らせくださいませ。
(oshima.rie☆nifty.com)

現在は、「進学レーダー」2014.vol.3号が売られています。
見かけましたら、どうぞ手にとってごらんくださいませ。

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