釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

ワクチンよりも免疫力の重要性

2022-09-15 19:17:23 | 社会
昨日の日本経済新聞は、「モデルナが日本で工場検討 CEO、政府との10年契約前提」、「[FT]米国の追加ワクチン、ヒト治験なく承認 専門家批判」を載せている。「米バイオ製薬モデルナが、新型コロナウイルスワクチンの国内工場の建設を検討していることが分かった。」とあり、モデルナは政府と10年契約するほどコロナが続き、ワクチンが必要になると考えていることが分かる。昨夜の時事通信、「パンデミックの終息視野に コロナ死者、初期以来の低水準 WHO」では、コロナが終わりかけているようなWHO事務局長の見解であったが。後者の記事では、「米政府が新型コロナウイルスの新たなブースター(追加接種)用ワクチンの接種開始をヒトでの臨床試験(治験)を待たずに決定したことに対して、保健専門家から懸念の声が上がっている。ワクチンへの信頼感を損ない、接種忌避を増やしかねないとの批判だ。」とある。米国は日本が来週から開始するオミクロン対応ワクチンとは異なり、「最初に流行した新型コロナの従来型に加えてオミクロン型の派生型「BA.4」と「BA.5」の遺伝物質が含まれる「2価ワクチン」」を承認したのだが、そのワクチンは動物実験だけであった。日本のオミクロン対応ワクチンは、武漢株とオミクロンBA.1の2価ワクチンで、56歳以上での治験しか行われていない。それを日本では12歳以上を対象としているのだ。日本経済新聞の[FT]記事は、英国の著名経済紙FINANCIAL TIMESの12日の記事で、「US criticised for rolling out Covid boosters without human trials(米国、ヒト試験なしでCovidブースターを展開することに批判) Some health experts say vaccination campaign risks undermining public trust(ワクチン接種キャンペーンは国民の信頼を損なう危険性があると指摘する医療専門家もいる)」と題された記事である。ワクチンは安易に承認しても鼻スプレイーのような安価な抗ウイルス剤は承認しない。今年5月16日の米国yahoo! financeは「Xlear Teams Up With Dr. Ferrer BioPharma to Bring a Better User Experience to Nasal Hygiene(Xlear、Dr. Ferrer BioPharmaと提携し、鼻腔衛生に優れたユーザーエクスペリエンスをもたらす)」を報じたが、キシリトール鼻スプレーXlearの治験3相後にFDAに申請するも、却下された。2月9日、巨大投資会社バーシャーハサウェイBerkshire Hathawayが運営するBusiness Wireは、「Phase 3 Clinical Trial Confirms SaNOtize’s Breakthrough Treatment is 99% Effective Against COVID-19; Receives Regulatory Approval in India (SaNOtize社の画期的な治療薬がCOVID-19に対して99%の有効性を有することを第3相臨床試験で確認、インドで薬事承認を取得)」を報じていた。新生児用でも使用される酸化窒素(人体内でも生成されている)を鼻腔にスプレーすると、48時間以内にコロナウイルスの99%が死滅し、症状が緩和され、発症期間が半減された。新興企業が開発したもので、安全で有効、安価な薬剤であるため、インド等新興国12カ国で認可された。しかし先進主要国では認可されていない。13日のインドメディアThe Telegraph Indiaは、「Anti-cancer drugs, anti-infectives added to National List of Essential Medicines(抗癌剤、抗感染症薬が「全国必須医薬品リスト」に追加される)」を報じている。保健・家族福祉相は、27のカテゴリー384の薬で構成された新たな国家必須医薬品リスト(NLEM)を発表し、イベルメクチンをリストに追加した。日本の 聖マリアンナ医科大学の研究論文「Relationship between changes in symptoms and antibody titers after a single vaccination in patients with Long COVID(Long COVID患者における単回ワクチン接種後の症状変化と抗体価の関係)」が学術誌Journal of Medical Virology 2022 Jul;94(7):3416-3420に掲載された。感染後の後遺症が長引くLong COVID患者に、コロナワクチンを1回接種したところ、症状が改善したのが16.7%、むしろ悪化したのが21.4%、変化なしが61.9%であった。悪化した群では、ワクチン接種後の抗S(スパイク)蛋白抗体価が他グループより大幅に高かった。4月19日にプレプリントのmedRxivに掲載された米国国立衛生研究所とモデルナの研究者による論文、「Anti-nucleocapsid antibodies following SARS-CoV-2 infection in the blinded phase of the mRNA-1273 Covid-19 vaccine efficacy clinical trial (mRNA-1273 Covid-19ワクチン有効性臨床試験の盲検期におけるSARS-CoV-2感染後の抗ヌクレオカプシド抗体について)」と題する論文は、ワクチン接種を受けた人は抗ヌクレオカプシド(N)抗体の発現がはるかに少ないことを明らかにした。ワクチン接種した人のわずか40%が抗体を獲得したのに対し、接種しなかった人の93%が抗体を獲得した。さらに、血液中のウイルス量が同じであるワクチン接種者と非接種者を比較し、ワクチン未接種の人が軽度の感染症にかかった場合、抗ヌクレオカプシド(N)抗体を獲得する確率は71%であったが、ワクチン接種を受けた人は約15%の確率であった。重症感染と非常に高いウイルス量の場合のみ、その差は有意に狭まった。英国の国立研究所であるMRC分子生物学研究所は、2020年12月4日、研究所サイトに「TRIM21 links antibody and T cell immunity to combat viral infection(TRIM21は抗体免疫とT細胞免疫を結びつけ、ウイルス感染に対抗する)」と発表した。TRIM21と言う抗体受容体がある。通常、抗体は細胞の外側でのみ働くと考えられているが、TRIM21は細胞の内側にしか存在しない。細胞内に侵入したN(ヌクレオカプシド)タンパク質抗体は、TRIM21によって認識され、関連するNタンパク質を細断することが明らかになった。そして、Nタンパク質の小さな断片が、感染した細胞の表面に表示され、T細胞はこの断片を認識して、細胞を感染していると認識し、細胞を殺し、その結果、あらゆるウイルスを死滅させる。ウイルス粒子の全体的な構造を形成している4種類のタンパク質がある。スパイク(S)、エンベロープ(E)、膜(M)、ヌクレオカプシド(N)の4種だ。ワクチンはこのうちのスパイク(S)だけを作り出すため、体内では抗S(スパイク)蛋白抗体だけが作られる。しかし、自然感染では、ウイルス本体が体内に入るために、理論上はウイルスの4種のタンパク全てに対する抗体が体内で作られる。特に抗N(ヌクレオカプシド)蛋白抗体が、極めて重要な働きをしていることが明らかにされていた。やはり、ワクチンよりも身体に備わった免疫の方が優れているのだ。高齢者や虚弱者、何らかの原因で一時的に免疫が低下した人などは、ワクチンよりもビタミンD、亜鉛、亜鉛イオノフォアなどで、免疫力を回復させておけばいい。ビタミンDは通常1000IU/錠で、1日1錠となっているが、米国の研究者によればコロナ禍では1日4000IUの服用を勧めている。中には1日8000IU服用している研究者もいるようだ。
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