熱中症に気をつけましょう
真夏日や猛暑日の日々が続いています。
その中で、気を付けたい熱中症についてお知らせしたいと思います。
熱中症とは、主に初夏から夏にかけて環境に体が適応できないことで起こる様々な症状の総称です。
晴天時の暑いときだけでなく、湿度の高いときも起きやすく、高温多湿である、梅雨明けの暑いときが最も発生リスクが高いです。
大人の体は70%近くが水分であり、乳児や幼児はさらにその割合が増え、80%近くが水分になります。
体温の調節機能が十分発達していないにもかかわらず、代謝が活発なであるため、乳児・幼児は脱水を起こしやすいです。
こどもは低年齢ほど症状をうまく言えないことがあるため、とくに注意が必要です。
熱中症になりやすい環境
①気温や湿度が高い時
②風がない時
体温を保つためにたくさん汗を出そうとして、体への負担が増えます。また、湿度が高かったり風がないと汗が乾きにくくなり、体温の調節が上手くできません。
③急に熱くなった時
体が熱さに慣れていないので、熱中症にかかりやすくなります。
④日差しや照り返しが強い時
暑さにより体に負担がかかります。
⑤暑くて風通しの悪い部屋にいる時
熱中症は外にいる時だけではなく、室内にいる時にも注意が必要です。
熱中症になりやすい状態
①寝不足の時
前の日の疲れがとれず、体調が悪くなる原因になります。
②朝ご飯を食べていない時
寝ている間にかいた汗で足りなくなった水分や塩分がとれません。
③下痢や発熱がある時
下痢の時は体内の水分が減り、脱水症状を起こしやすくなります。また、熱がある時に運動することで体温がさらに上がるので危険です。
熱中症の症状
このような症状があるときは、熱中症の可能性があります。
▢顔色が悪い ▢顔が真っ赤になっている ▢めまいや立ち眩みでフラフラしている ▢呼吸や脈が速い
▢おしっこが少ない ▢暑いのに汗をかいていない ▢口や皮膚がカサカサと乾燥している
▢ぐったりしている ▢体温が高い ▢頭が痛い、気持ち悪いと訴える ▢手足が冷たくなる
39℃以上の発熱があり、けいれんしていたり、ぐったりして意識がない時は、すぐに救急車を呼びましょう。
応急処置のポイント
①涼しい場所に移動し、仰向けに寝かせましょう。
風通しの良い日陰や室内に運んで寝かせ、服のボタンやベルトを外します。
②体を冷やしましょう。
服をゆるめ、保冷剤やタオルで首・わきの下・太ももの付け根など太い血管の
部分を冷やします。 肌に水をかけたり、濡れタオルなどで拭き、厚紙などであおぎます。
③水分を少しずつ与える。
麦茶や子ども用のイオン飲料などを一口ずつ与えましょう。脱水の治療としては経口補水液がおすすめです。嘔吐がある場合は、水分摂取は控えてください。経口で水分補給ができず、脱水かもと思った場合は速やかに受診してください。
熱中症の予防
①気温や注意報をよく見ましょう。
気温や湿度が高い時や、暑さ指数が「警戒」「厳重警戒」「危険」の時は、屋外での活動を控えましょう。
②炎天下で遊び続けないようにしましょう。
③室内と室外の温度差に注意しましょう。
急に気温が高い外にでると、体力が奪われやすくなります。
④室内の温度調整もしっかりとしましょう。
蒸し暑い日は、室内でも熱中症になってしまいます。
適度にクーラーを使用し、気温の調節を行いましょう。
⑤帽子をかぶって、頭部・後頭部・首を日光から守りましょう。
⑥長時間の移動は避け、ベビーカーの利用は短時間にしましょう。
ベビーカーは、アスファルトの照り返しで熱がこもりやすいです。
⑦子どもを車や部屋に1人で残さないでください。
クーラーを付けていても危険です。
⑧こまめな水分補給を行いましょう。
小さなこどもは「のどが渇いた」と言うことができません。出かける前や遊ぶ前に水分をとるようにし、その後ものどが渇いていなくても、30分を目安に少量の水分をこまめに飲みましょう。
経口補水液は、脱水症状が見られた時に飲むものです。日常の飲料として使用すると塩分・糖分の摂りすぎになるので、水分補給には水や麦茶にしましょう。
⑨通気性のよい服を着ましょう。
汗を吸い取りやすく、風を通しやすい素材の洋服が最適です。
⑩暑さに慣れさせましょう。
日頃から適度に外遊びをして、体を暑さに慣れさせておくことも大切です。
クーラーを上手に使いましょう!
人間の体は急激な温度変化が苦手です。外の猛烈な暑さと冷えた室内を行き来していると、体温調節が上手くできなくなり、体がだるくなります。
①外気と室温の温度差は5℃までにしましょう。
②クーラーの風に直接当たらないようにしましょう。
③寝るときはタイマーを使用し、寝入りばな(30分~2時間程度)だけ涼しくしましょう。
熱中症対策をして、暑い夏を乗り越えましょう。