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最近のツイートや覚書など2023年12月 ②

2024年01月12日 | 覚書
 最近のツイートや覚書など2023年12月 ②


2023/12/18
RT
北欧、暮らしの道具店@hokuoh_kurashi
書き留めることは、世界と能動的に向き合うこと。

歌人の東直子さんに短歌の魅力や言葉にすることの効用を教えていただく特集。最終話の今回は、短歌の楽しみ方についてじっくり聞いてみました。
https://hokuohkurashi.com/note/308879

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【短歌に出会って】第3話:書き留めることは、世界と能動的に向き合うこと より

(ライター 嶌陽子)
もうひとつ、東さんに聞いてみたいことがありました。なんだかいいなと思っても、全体の意味はよく分からないという短歌もあります。分からないまま、短歌を味わうというのもありなんでしょうか?

東さん:
「うまく説明できないけれど、なんだかいいなあと感じることってありますよね。その感じ方で全然いいんです。

作品の中にある余白の部分から、読者がそれぞれ想像して世界を広げていけばいいし、言葉で説明できない感覚を味わうのも面白いんじゃないかな」

(ライター 嶌陽子)
その言葉を聞いてほっとひと安心。気になっていた東さんの作品についても聞いてみることにしました。

 「ママの手ってわかっていたよしめってて」脱皮したての蜘蛛に朝露

『春原さんのリコーダー』

人間や蜘蛛が生きているリアルな気配に惹かれるものの、上の句と下の句の関係を含め、どんな意味なんだろうと考え込んでしまいます。

東さん:
「娘が幼稚園の時に、舞台の幕の下から出ている手で自分の子どもを当てるという遊びに参加したことがあって、ぶじに娘の手を当てることができた。その時のことを詠んだ歌です。

手だけ見て触って判断したときの不安な気持ちと、でも確かに生きている実感のようなものが混ざった気持ちがあって、それが帰り道に見た自然の姿と結びついたんです。脱皮したての蜘蛛は弱々しいけれど、朝露がかかっている蜘蛛の巣はみずみずしい生命感があるなって」
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文章中にある以下の歌の上の句と下の句の二つの場面の連結が具体的に説明されている。

「ママの手ってわかっていたよしめってて」脱皮したての蜘蛛に朝露
 (東直子『春原さんのリコーダー』)


読者は、その歌からなんらかの「生命感」つながりの理解までは行けそうだが、

歌の場面の具体性までたどり着くのは難しい。(まあ、人間の現状からはそれはそれで良いのだろう。あるいは、もっとよくわかりたいという観点からは、それは仕方がないことだ。)



2023/12/22
先日、偶然出会った「なつぴなつ」のツイートから「学歴の暴力」というのを知った。1つ知った歌詞から判断すると固い漢語を駆使したトゲトゲの椎名林檎の歌詞に近い。自分自身に対しても言うのだが、もっと柔らかい言葉で語れそうに思う。

気になったこと。「ゆるキャラ」(「見る人の心を和ませる独特の雰囲気を漂わせたキャラクター」)というのがある。「学歴の暴力」のメンバーの名前、えもりえも、なつぴなつ、あずきあず、あろえあろ、りりりかり、これらはゆるキャラ言葉とでも言える語感を持っている。また、対句表現みたいな造語法はなんか古来からありそうだ。



2023/12/24
白川静の説明で知ったが、中国の漢字の研究も錯綜としていたという。後漢の許慎の『説文解字』は、最古の漢字事典だが、甲骨文や金文(註.後漢の時代より1000年以上も前)といった豊富な古代文字資料の発掘以前のもので、解説にこじつけや的外れなどがあるという。例えば、「間」の成り立ち。

「間」の成り立ち
①会意文字 です (門 + 月 (日))。 「 欠け た 月 」の象形と「 左右両開き になる 戸 」の象形から 門 を 閉じ ても 月 の 光 が 漏れる 、すなわち 「 すきま 」を意味する「間」という漢字が成り立ちました。 ※「間」は「閒」の 略字 です。(ネットのまとめより)

②深く研鑚を積んだ白川静によると「間」は、「字の初義は、門中に肉(月。月は肉の形)をおいて祀り、安静を祈願する意で、間敵・間静の意となる。」(白川静『新訂 字統』より)

①のような現在的なイメージからの理解が起こる理由には、「月」には、簡略化したときに「肉」⇒「月」になった「にくづき」と、それときまったくの別物の「つきへん」があるという事情がある。

先ほど、学者さんの、月と日から読み解いた「「間」とは何か」というツイートが流れてきた。それで少し調べてみた。人間の思考は、対象(この場合は漢字)にどんな恣意的な意味づけも自由だが、発生の事情に近づいた方が人間の本質を明らかにする上で大事だろうと思う。



2023/12/29
最近、元貴乃花の演じるテレビCMを何度が目にした。「ふるなび」(ふるさと納税サイト)のHPには三つのCMが掲載してある中の「最大30%還元キャンペーン告知篇②」である。説明によると、「貴乃花さんが老舗「ふるなび屋」の店主役で登場し、・・・」ということらしい。このCMの最後で、

セリフに詰まってしまった店主元貴乃花が「すいません」と言う場面がある。これは、CM制作者や撮影しているスタッフなどへのミスして「すいません」ということだろう。しかし、これをそのままCMとして公表しているとうことは、偶然か意図的かは知らないが素人臭さの親しみの表出を狙ったものか。

「ふるなび」は、たぶん民間組織だろうと思ったらそうだった。「株式会社アイモバイルは、日本のインターネットIT企業。ふるさと納税支援サイト『ふるなび』の運営事業とアドネットワーク事業を中心に行っている。 同じ渋谷区にあるアイ・モバイル株式会社とは別会社である。」



農事メモ2023.12.29
スイカ、カボチャ、キュウリ、サツマイモ、うりずん、ソラマメくらいしか育てていないので、今頃になると、農作業は冬休み。今年は、真木の木の剪定をしている。ほんとは、秋か春先が良いらしいけど。今日計算したら、三時間で6本ほど剪定できた(切った後処理含む)。


農事メモ2023.12.29
・自宅から遠目に晩白柚の木が見える。一個しか実が見えなかったので、久しぶりのその畑の見回り。ちゃんと四個なっていた。1月になって収穫しようかと思っている。


・ざぼんの木も1株ある。触ったら軽く取れたので、今年の初収穫。12個収穫。木の病気のせいか、少し煤けている。

 





2023/12/31
X(ツィッター)にはいろんな出会いがある。昔、真偽は別にして推理小説のように読んだ古田武彦の本に、「九州年号」というのがあったが、江戸時代後期の国学者、鶴峯 戊申(つるみね しげのぶ)が、『襲国偽僣考』でわが国の従来の年号とは異質な「九州年号」というものをまとめたのか。



北島三郎と言えば、『暴れん坊将軍』に登場する火消し「め組」の頭、辰五郎役である。め組は毎回登場するが、頭の辰五郎は、寄合などに出かけていて不在であることが多い。このことの現実的な背景としては、北島三郎が歌の興行などで忙しいせいだと思われる。

時代劇ついでに言えば、『暴れん坊将軍』には毎回、無敵の吉宗とお庭番二人による悪をやっつける場面がある。最近見終わった、人は殺さずため込んだ悪銭を盗み取るをモットーとする、宗次と弁蔵との盗賊の話の『ふたがしら』では、血が流れた。『暴れん坊将軍』ではほとんど血の表現がない。

この違いは何だろう。『暴れん坊将軍』での立ち回りは、舞台劇の伝統に連なるものかもしれない。要するに悪が成敗されるということが表現できればいいからである。一方、『ふたがしら』での鈍い音や血が飛び散るのは、(本当にこうして人は大ケガしたり死んだりするんですよ)というリアリズムの表現か。
 

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