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詩『言葉の街から』 対話シリーズ 3048-3051

2022年03月14日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



3048
虔十はひとり木を植え木を見る
作者も語り手も
いない所で (ああいいな 清清するな)
 
註.宮沢賢治、童話『虔十公園林』



3049
作者は虔十を連れ出す
意味と価値の
組み替えられていく広い世界へ



3050
それでも虔十は
ひとり
木枝を見てはあはあは笑い楽しんでいる



3051
言葉は人を連れ出しつなぎとめる
けれどけれどもしかあれど
言葉の内ではひとり泣き笑いしている