東京新聞
2014年1月14日
福島県矢吹町の県立光南高校演劇部が十三日、東京電力福島第一原発事故後の生活を描いた演劇「この青空は、ほんとの空ってことで、いいですか? 第2章 ばらあら、ばらあ」を長生村の文化会館で上演した。(内田淳二)
事故から間もなく三年となる福島でいまも約十五万人が避難するなど被災地の苦しみや閉塞(へいそく)感について、大勢の観客が舞台を通じて思いをはせた。
登場人物は旅に出た高校の演劇部員たち六人。目的地の海にたどりつけないまま、雑談や仲たがい、仲直りをする様子を等身大で生き生きと演じた。
何げない会話の中にも「ガイガーカウンター」「リンゴの風評被害」といった言葉が登場。いまだに収束しない原発事故が生活に影を落とすが、高校生たちは福島県いわき市出身の詩人、草野心平の言葉に導かれるように元気を取り戻す。
劇中で引用されたのは「カエル語」で書かれた詩。日本語訳は「幸福といふものはたわいなくつていいものだ」と始まる。
公演は有志でつくる「ほんとの空」上演実行委員会(森山佳代委員長)が企画した。
家族で観劇したいすみ市の会社員男性(39)は「福島の人たちがもやもやしたものを抱えていることがよく分かった。それでも生きることが大事だというメッセージを感じました」と話した。
2014年1月14日
福島県矢吹町の県立光南高校演劇部が十三日、東京電力福島第一原発事故後の生活を描いた演劇「この青空は、ほんとの空ってことで、いいですか? 第2章 ばらあら、ばらあ」を長生村の文化会館で上演した。(内田淳二)
事故から間もなく三年となる福島でいまも約十五万人が避難するなど被災地の苦しみや閉塞(へいそく)感について、大勢の観客が舞台を通じて思いをはせた。
登場人物は旅に出た高校の演劇部員たち六人。目的地の海にたどりつけないまま、雑談や仲たがい、仲直りをする様子を等身大で生き生きと演じた。
何げない会話の中にも「ガイガーカウンター」「リンゴの風評被害」といった言葉が登場。いまだに収束しない原発事故が生活に影を落とすが、高校生たちは福島県いわき市出身の詩人、草野心平の言葉に導かれるように元気を取り戻す。
劇中で引用されたのは「カエル語」で書かれた詩。日本語訳は「幸福といふものはたわいなくつていいものだ」と始まる。
公演は有志でつくる「ほんとの空」上演実行委員会(森山佳代委員長)が企画した。
家族で観劇したいすみ市の会社員男性(39)は「福島の人たちがもやもやしたものを抱えていることがよく分かった。それでも生きることが大事だというメッセージを感じました」と話した。