シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0220■アニキ、再び

2007-01-23 | 猫の病気
ガンも大変だけど、糖尿病も大変みたいだな。
おいらは治ったけど、アニキはずっとがまんしてんのか?
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またアニキが大変なことになった。
注射のせいでケットウチとかいうのが下がっちまったのさ。
その日は二本足がいっぱいきてて、みんなでワイワイ、ゲラゲラやってた。おいらはいつも通り小さい子の部屋で、アニキはアイツらの部屋で寝てたんだ。

ちょっとデカい子が来ると、いろんな部屋を行ったり来たりするからおちおち寝てらんないんだけど、その日に来たのはヨタヨタ歩いてるような小さいやつで、おいらたちはぐっすり寝てたんだ。
邪魔されなけりゃ、少しくらいうるさくたって寝るさ。トシだし、ずっと二本足といるからね。
慣れちまってるのさ。

それがまずかった。
アニキは朝ちょっと喰って、インシュリンの注射をした後、ずっと寝ちまったんだ。すぐ近くに好きなネコ缶が入ったボールがあったのに、目が覚めなきゃ喰うわけない。その間にケットウチが下がっちまったらしい。

途中で目が覚めたかもしれないけど、もういつものアニキじゃない。
起きれたかもしれないけど、ボールまで行けなかったんだろう。
とにかく、アニキは喰えなかった。

二本足は相変らず、ワイワイ、ゲラゲラ。
途中でアイツが部屋に入ってったけど、いつものところで寝てるアニキを見ただけだったんだろう、すぐに行っちまったからね。
でも、アニキは寝てたんじゃない、動けなかったんだ。

(最近のアニキは部屋のすみっこで小さくなって寝るのが好き→)

「バイバーイ」
とか言う声がして、いっぱい来てた二本足が帰ってった。でも、アイツらはそのまま庭にいた。
外に行ったら、子どもだけじゃない、アイツも連れ合いも手になんか持ってワーワー遊んでたぜ。

「あらぁ~、ピっピ、どっから出てきたの?」
って聞かれたけど、ドアなんか開けっ放しさ。アニキだって出てきてもいいはずだった。ずっと家の中にいたんだからね。トイレだってしたいはず。
でも、アニキは出てこなかった。
アイツらはワーワー、キャーキャー。
気がつかなかった。
(つづく)


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