シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0228■アニキ、再びⅨ

2007-02-21 | 猫の病気
「ピッピも喰うか?」
ボールを持ってアニキに喰わそうとしてた連れ合い。喰ってくれないもんだからおいらのとこに持ってきた。おいらはいつも2番めさ。生まれたのも、ご飯も。
==============================

ケットウチが下がってなんにもわかんなくなったまま、雨の中に30分座ってたアニキ。
帰ってくると、急に水を飲みだした。吐いたりもらしたりで、アニキの毛はとっくにゴワゴワだ。こういうのを二本足はダッスイショウジョウっていうんだ。

(なんか見てるみたいだけどケットウチが下がってるときは見えてない。耳も聞こえないから動かないんだ→)

こうなったら、背中の皮を引っ張っても簡単には元に戻んない。ゆっくりゆっくり戻る。
口の中はカラカラなんだけど、飲めないんだ。おいらもそうだった。なんにもわかんなくなってるからね。のどが渇いてることもわかんないのさ。

だからアニキが水を飲んだのはいいことだった。良くなってる。
でも、頭のテレビにはなんにも映ってないな。さっきほど真っ白じゃないけど。
なんか見えてるんだろうけど、それがなんだかわかってないんじゃないか?

おいらも外に行きたかった。でも、雨に濡れるのはかんべんだ。
ドアのそばにいって隙間から外のにおいをかいだ。まだ、降ってる。すごい水のにおいがする。でも音はずっと小さい。さっきより降ってないのかもな。
どうしようかな・・・。

グゲェェェェェグゲェェグゲェェ
そのとき急にヘンな音がした。
「吐いたぞ!」
連れ合いが叫んでる。
バタバタバタバタバタバタ
アイツが走る。

水を飲んだアニキはドアが開いてた大きい子の部屋にひょいっと入り、そこで突然吐いた。
電気がついて、連れ合いがアニキを抱いて飛び出してきた。アイツはしゃがんで後片付けだ。
大きい子は明るい電気の下で寝てる。スゴいよな、こんなにうるさくても明るくても起きない。

「大丈夫か?チャッチャ?」
連れ合いが聞く。アニキは抱っこを嫌がって下に下りようとしてる。力があって、しっかりしてる。これでも良くなってるんだろう。
(つづく)


最新の画像もっと見る