シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0221■アニキ、再びⅡ

2007-01-26 | 猫の病気
また連れ合いと子どもが帰ってこない。
あのペラペラの家を持ってどっか行って寝てるらしい。なにが楽しいんだ?
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アイツらはワーワー、キャーキャー、庭で遊んでた。
アニキがどうなってるか、
ぜんぜん気がついてなかった。

そのうちまた誰か来て、みんなで話始めた。
おいらはその横を通って家に入った。

(ドアが開いたらやっぱり外に出たいさ、こんな季節はね→)

アニキは部屋のすみにいた。じっとしてる。
寝てるみたいに見えるけど、違う。起きてるさ。でも、いつもと違う。頭で交信できないから。
フツーに起きてたら、おいらたちは頭と頭で交信できる。
アニキが思ってることや見てることが、二本足のテレビみたいにおいらにも見えるんだ。

でも、そのときはなんにも見えなかった。頭の中のテレビが白くなっててなんにも映ってない。
寝てるときはテレビもないから、すぐわかる。寝てるんじゃない。
アハハハハハハハ
外で話してるアイツらの声。
おいらはまた小さい子のベッドに戻った。

そのうちドヤドヤみんなが家に入ってきた。
「ピッピー、またボクのベッドで寝てるかニャン。」
とか言って小さい子が入ってきたけど、すぐに出て行った。アイツはキッチンへ行ってガタゴト。
連れ合いもサンデッキで大きい子となんかやってる。片付けてるんだろう。
誰もアイツらの部屋にはいかなかった。

ジャージャー、水を出してる音。
ガタガタ、外の椅子をしまってる音。
ドタドタ、小さい子が走り回ってる音。
カチャカチャ、なんか片付けてる音。

外にゴミを捨てに行ったり、ランドリールームになんかを入れたり、トイレに行ったり、みんな行ったり来たりしてるのに、誰もアイツらの部屋には行かなかった。
おいらはぼんやりなんにも映ってないアニキのテレビをみたてけど、そのうち寝ちまった。

「ちょっと来て!チャッチャの様子がおかしいんだ。」
連れ合いのデカい声が響いて目が覚めた。キッチンにいたアイツが廊下を走ってった。
気がついたらしい。
(つづく)


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