ジュエリーアイスとは、十勝川の河口に位置する豊頃町の海岸で、冬期間(1月中旬~2月)に見られる氷の塊のことです。この氷は透明度が高く、太陽光を浴びると宝石(=ジュエリー)のように輝いて見えるのでこの名で呼ばれるようになりました。
この”ジュエリーアイス”のことを調べてみると、いろいろ経緯がありましたが、2018年10月に豊頃町による登録が認められたということです。
”ジュエリーアイス”は、どのようにできるのでしょうか?まずは、「十勝川河口付近が氷結する!」ことが要因になります。この現象は、世界でも珍しく豊頃町の十勝川の河口付近にしか見ることができない厳寒期限定!の自然現象とのことです。豊頃町が位置する十勝平野は、冬季の晴天率が高く、①放射冷却現象が起きやすいこと、②平野であることから冷気が広範囲かつ平面的に広がり効果的に冷却が進むこと、③比較的暖かい海岸付近にも十勝川の流れが冷気を運んでくるため、氷の成長が促されること。
ジュエリーアイス (Wikipediaより引用)
この氷は、日中の気温上昇や潮の満ち引きなどによって割れ、大小さまざまな塊となって河口から流れ出し、太平洋を漂い河口近くの海岸(=大津海岸)に打ち上げられます。 塊は海の波で角が取れて丸くなり、透明度が高いことから、太陽や月の光を浴びると輝くのが特徴です。朝日や夕日の下ではオレンジ色、日中は青といったように時間帯によって色が変化します。
透明な氷ができる理由として、通常、川氷や湖氷は凍結する際に微細な気泡が多く発生し、それが氷の中に取り込まれるためそれほど透明にはならないこと。しかし、大規模に凍結した場合は気泡が1か所に集まり、空気の入っていない部分ができることがあるとのことです。