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🅼‐37.“病気にならない生き方”(37)~「人間が生きていけるのは微生物のおかげ」から

2022-08-12 07:00:00 | 🅼医療・健康本~本要約

 第4章 『「命のシナリオ」に耳を傾ける』の 「人間が生きて行けるのは微生物のおかげ」を要約します。



 人間の腸内には、約300種類、約百兆個の細菌が住み着いているといわれている。私たちは、彼らに多くのことをしてもらっているが、中でも最も重要なのが、生命力の源であるエンザイムを作ってもらっていること。腸内細菌は、およそ3,000種類ものエンザイムを作っているが、腸内細菌には、いわゆる「善玉菌」と「悪玉菌」と呼ばれるものがいる。
 善玉菌は、一言でいえば抗酸化エンザイムをもっている菌。この菌は、腸内にフリーラジカルが発症すると、自ら死んで体内の抗酸化エンザイムを出し、フリーラジカルを中和させてくれる。また、腸内の絨毛の間には善玉菌である乳酸菌が入り込んでいる。この絨毛の中には免疫システムに関わる白血球やナチュラル・キラー細胞(NK細胞)といったものが出てくるが、それらは、異質タンパクや細菌、ウイルスやがん細胞などの遺物と戦うときに大量のフリーラジカルを出す。乳酸菌は、その後始末とも言うべき、フリーラジカルの除去に活躍してくれる。

 ちなみに、仮説だが、善玉菌の不足など何らかの理由で中和されなかったフリーラジカルが、非常にデリケートな絨毛に炎症を起こさせ、破壊していったのが潰瘍性大腸炎やクローン病でないかと。一方、悪玉菌は、不消化物などを破壊・崩壊させるような働きをするので、一般的には有害菌だと考えられるが、不消化物を早く体内から排出するために、異常発酵を起こし有毒なガス出させて腸を刺激し、ガスや便の排泄を促していると考えることもできる。このように、悪玉菌も、必要だから体内に常駐しているのではないか。大切なのは、全体のバランス。タンパク質のように大切な栄養素でも、取り過ぎると毒になるように、悪玉菌も増え過ぎると問題だが、健康維持のためにはなくてはならない細菌なのではないか。

 腸内細菌のバランスはとてもデリケートである。微生物というものは、非常にもろい細菌である。環境に左右されやすく、繁殖に適した環境だと一気に何千倍、何億倍と増えるが、環境が悪いとすぐ死んでしまう。
 中間菌は、まわりに善玉菌がいっぱいあると、自分も抗酸化エンザイムを出すようになるが、まわりに悪玉菌が多いと、逆に自分も酸化酵素を出して悪玉菌になるといった不安定な性質をもつ。すなわち、より多数派に染まってしまうのが中間菌である。
 人間は悪玉菌を毛嫌いするが、悪玉菌が増えるような腸内環境を作り出しているのは、自分自身であり、自分の食生活の乱れや悪い習慣が原因と考える。中間菌を悪玉菌にするか、善玉菌にするかは、自分自身の行いが決めている。

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